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INTERVIEW

Japanese

ZOC

 

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Member:藍染 カレン 西井 万理那 巫 まろ 雅雀 り子 鎮目 のどか 大森 靖子

Interviewer:宮﨑 大樹 Photo by うつみさな

この先も"クッソ生きて"いく


-ここまで新曲を中心に聞いていきましたが、本作では現体制による「family name」が収められましたね。

大森:今回はのどかの歌割が増えてるくらいなんですけど、歌ってみてどうでしたか?

鎮目:今までは聴いている側で"自分が歌ったらこうしたい"というのは頭にあったんですけど、いざ歌ってみると難しかったです。それをやれているメンバーのみなさんはすごいなと改めて思いました。

-歌の理想像がすでにあったんですか。

鎮目:ただ歌うだけじゃなくて、自分が心に思っていることを歌に出したかったんですけど、それを出すのが難しいなって。

-これからの成長が楽しみです。再録曲とソロ曲が中心になっているCDのDisc 2には「REPEAT THE END」が収録されています。この曲は、日本武道館公演のアンコールで、ステージから退場する香椎かてぃさんのほうを向いて歌っていて。やはり、あの日のために作った曲だったんですか?

大森:はい、武道館でやる最後の演出のために作りました。

-新曲の中でも毛色が違うからこそ、Disc 2に収録をしたんですかね?

大森:(アルバムの)最後にしたかったんです。武道館での卒業コンサートとしてきれいに演出しなければ、ZOCが先に進むことができないとなったときに、別れの曲とか、そういった立ち振る舞いの曲は必要になるというところがあって。

-はい。

大森:あるとき、一緒にZOCやソロのプロジェクトを作ってきた仲間が亡くなったんですけど、その弔いを曲にするのが癪だったんですよ。死なれたってことにムカついていたので"お前なんか曲にしてやんねぇよ"と思っていて。でも、書かないといられない質でもあるんです。なので、全然関係ないこと(卒業コンサート)でそれを利用して"お前の曲なんか、お前のこと関係ない曲にしてやる"という嫌がらせですね(苦笑)。自分の天邪鬼さです。ただ、武道館のために終わりを露呈していくことと、生きるほうを選んだものの美しさ、あと、その人はZOCがメイン・カルチャーになるのを楽しみにしてくれていたので、それを国旗の下で歌いたいなという気持ちが自分にはありました。サビはそいつのツイートから引っ張っていますね。

雅雀:"死なないと言ったやんけ、なんてことしてくれたんだ"というムカつきは、靖子ちゃんと一緒にありました。私は靖子ちゃんと仕事仲間だけど、個人的に靖子ちゃんの大ファンでもあったから"靖子ちゃんの曲を聴いて、よく死ねるな"みたいな感じになっちゃって(笑)。この曲は、精神的に頑張らないと歌えないんです。やっぱり考えちゃうし、生きていないと自分たちのやりたいことはやれない。死んだら終わりだとわかってるから、わざわざ作品にして出しているのに"なんで死ぬかな? そんなもんだったんだね?"って。

大森:人が死んで怒ることがあるんだって、自分で思いましたね。

雅雀:そう。死んだら終わりだからというのを、まざまざと見せつけられて。自分たちは生きるのも大変だし、死にたい気持ちもいっぱいあるけど、死んだらダメだということをしっかり見せてもらった。

大森:人が亡くなると、あんまり仲良くなかった人からのご冥福をお祈りする系のツイートってあるじゃないですか? この前も知り合いのギタリストが亡くなったときに、そういうツイートや映像が流れているのを見て、死んだらこんなことされるんだと思いました。絶対に死んでたまるか、どんどん死ねなくなっていくなと。

-さて、アルバムに付属するBlu-rayには、先ほど話に出た日本武道館公演が収録されています。振り返ってみてどんなライヴでしたか?

藍染:円形のステージは初めてで、360°どこからでも観てもらえるステージは印象が強く残っています。そのために練習もたくさんしたし、り子が振付を変えてくれて、すごくカッコ良く仕上がってると思うので、ダンスを観てほしい。武道館でやりたいとずっと思っていたので、ご時勢的には完全な武道館にはなっていないけど、そのなかでやれることを精一杯やったのかなと思います。しっかり生き様を伝えられているんじゃないかなと。

西井:私はリベンジしたい想いが強いです。

-ソーシャル・ディスタンスとか、声出し禁止とかがない状態で?

西井:はい。武道館ってめちゃくちゃ緊張するのかなと思ったらそうでもなくて。そんなに緊張しなかったんですよ。"あ、別に大丈夫だ"と思って。武道館って前のグループのときから死ぬほど目標にしていたけど、立ってみたら、武道館はそんなに目指していた場所じゃないなと思いました。だから、リベンジしたい。

-日本武道館を経て、立ってみたいところ、目指している場所はありますか?

西井:私は横アリ(横浜アリーナ)。箱の形が好き。遠くにいる人が見えないくらいのステージに立ちたい。

鎮目:さいたまスーパーアリーナとか、ガイシ(日本ガイシホール)とかでやってみたいなって思います。

大森:個人的には、やりたいことがいい音でできる環境がいいです(笑)。箱鳴りが一番気になります(笑)。

雅雀:海外行ってみたいよ。

西井:ニューヨーク行きたい。マティーニ飲みたい。

雅雀:それは旅行だよ(笑)!

藍染:生まれてから日本を出たことない。フランス行きたい。

巫:カレンちゃん、スリに合いそう。

-(笑)ZOCの海外侵略も楽しみです。さて、改めて1stフル・アルバム『PvP』はどんな作品になりましたか?

大森:情報が速い時代の中で、咀嚼しきれない情報量を込めていると思うので、長い時間楽しんでいただけるものになりました。今を切り取りつつも、何年後かに聴いたときに初めて気づくことも込めているので、そういった楽しみ方をしてもらえたらなと思っています。

-6月10日からツアー"ZOC FOR PRAYER TOUR 2021 SUMMER"も控えていますね。

大森:今のZOCのパフォーマンスはとても面白いものになっているので、楽しんでいただきたいです。ダンスも、個性を生かしつつ伝えたいことを大事にした、あまり他には見られないものになっています。アイドルだから揃えて踊るとかじゃなくて、身体の特徴とか、やりたいことの特徴を生かしてり子ちゃんが作ってくれました。そこを大切にしてツアーを回っていきたいので、ぜひぜひツアーにも遊びに来てください!

-ツアーでは鎮目さんのパフォーマンスお披露目もありますね。絶賛準備中ですか?

藍染:はい。のどかも頑張って覚えてくれています。

大森:この6人のZOCを作っていこうというツアーなので、今回のツアーはとにかく本数が多いんです。個人的には、セットリストをいろいろ変えながらやりたいなという気持ちでいます。

鎮目:こうやって(ZOCに)入らせてもらって、たくさんツアーができることとか、アルバムを作らせていただくことってそうそうないと思います。この機会を大事にして、普通以上に成長していきたいです。

-最後に、新体制になっての意気込みを聞かせてください。

藍染:大ボリュームのアルバムと、大ボリュームのツアーで、この先も"クッソ生きて"いくように、生き様を伝えていけるように活動していきたいと思います。よろしくお願いします。

西井:いいねっ!