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INTERVIEW

Japanese

EMPiRE

2020年08月号掲載

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Member:MiDORiKO EMPiRE MAHO EMPiRE MiKiNA EMPiRE

Interviewer:宮﨑 大樹

-「I don't cry anymore」に続いて「Can you hear me?」もMAYUさん作詞です。冒頭で少し触れましたけど、爽やかなサウンドに乗せているのは、コロナ禍でのエージェントに向けての言葉として捉えられます。

MAHO:"EGP"の収録や練習のときにこの曲を歌うと、今一番響く曲に感じますね。

MiKiNA:この期間で自分の無力さを感じることが多いんですけど、歌うときに寄り添ってもらっている感というのはあって。

-歌唱としては他の曲と比べてもまっすぐに届けている印象です。

MAHO:「I don't cry anymore」とかは息多めというか、"寂しそうな女"みたいな感じで歌いましたけど、この曲はわりとまっすぐ歌った感じがします。

MiKiNA:素のまま、等身大で歌ったほうがこの曲に合いそうだなとは思いましたね。

MiDORiKO:この曲は、松隈さんが"私の声と合いそう"って言ってくださっていて。なので自分の歌いやすい、優しい感じを意識してAメロを歌いました。

-そしてアルバムを締めくくるのが「ORDiNARY」です。時期的にコロナ禍の前に作られているはずなんですけど、今の時代にフィットした曲になりました。

MAHO:すごいタイミングですよね。

MiKiNA:今までになく優しさを感じる曲だし、この時期に出せて良かったなと思いましたね。刺さります。こんなに声を張らないで歌う曲は今までになかったので、難しい曲でもあって。歌詞はメッセージ性が強いから伝えたい、でも声は張らない、そこの加減が難しいんです。

-メッセージ性という部分では、どの立場、どの視点から誰に届けているのかというところで、いろんな解釈ができそうです。みなさんはどんな解釈をしてましたか?

MAHO:自分も肯定しつつ、人も肯定しつつ、みたいな。本当に優しい曲だなって思います。今日はいいんじゃない? みたいな。

MiKiNA:私も、自分と他の人とって感じで。自分でやってきたことは全部無駄じゃないんだよって言ってくれる曲のような気がします。この期間で気が滅入っているファンの人も見かけるんですよ。そういう人に対して、この曲を聴いてほしいなって思います。

MiDORiKO:私はこの曲を貰ったときと今とだと解釈が変わっていて。初めは自分のこととして歌詞を噛み砕いていた感じなんですけど、今はこの歌詞を通して人のことも考えられるようになった感じがします。

-この曲でミュージック・ビデオも制作されているんですけど、この衣装でライヴを観ることができていないんですよね......。

MiKiNA:一度もライヴをすることなく終わってしまいました......。本当はツアーとかもこの衣装だったかも......。

-単独公演としてはまだ予定が立てられていない状況ですよね。EMPiREのモードとして"今しかできない形で"という話もありましたけど、今後のライヴについてはどんなことを考えてますか?

MiKiNA:この期間でニーズも変わってくる気がするんですよ。そんななかでもEMPiREのスタイルは貫き通したいっていうのはありますし、ただ単純に音として楽しんでもらいたいっていう気持ちもあります。WACKとしても新しいし、時代としても新しいものが届けられるライヴができたらなと思います。まだ具体的な方法とかは思いつかないんですけど、別の人がやらないようなことをしていきたいっていう気持ちはありますね。

-EMPiREのライヴは配信でも見応えがありそうだとは感じてますけど、お客さんを入れてのライヴも、いよいよ8月1日に [WACK TOUR 2020 "WACK FUCKiN' REVENGE PARTY"]がパシフィコ横浜 国立大ホールで行われます(※取材は7月中旬/7月28日に無観客有料配信ライヴへの変更を発表)。

MAHO:(※小さくガッツポーズ)このライヴはツアー途中で中止になってしまった"WACK FUCKiN' PARTY"のリベンジ・ライヴなので、相当待たせてしまいましたし、念願叶っての開催になります。このあとも次にいつまた会えるかわからない状況なので、それまでにみんなが頑張れる気持ちになるようなライヴをしなきゃと思って。それと、単純に私は楽しみです。目の前にお客さんがいて、一緒にその空間を作れるっていうことが楽しみですね。

MiDORiKO:この期間はずっと禁欲生活をしていたみたいな感じだったので、それが発散されたときに自分が獣みたいになっちゃうんじゃないかなっていう感じはしてます(笑)。それくらい楽しみです。

MiKiNA:私自身、めちゃくちゃ楽しみなのはあるんですけど、半年分の鬱を全部吐き出すくらいの気持ちですごく気合が入っています。これがEMPiREだっていう印象を残すライヴにできたらなと。今年が勝負だと思っていたので、そのぶんを取り返してきたいです。

-今年が勝負ですか。2020年は半分終わりましたけど、下半期の活動に向けてはどうしていきたいですか?

MAHO:下半期もこの状況がどうなるかはまだわからないんですけど、こういう状況だからこそ"エージェントのことを楽しませたい、喜ばせたい"っていう気持ちを大事にしないといけないなと思っています。それに、今のファンの方はもちろん、新しい人たちにもEMPiREを知ってもらって、前に進まないといけないので、このEPのように力強く、自分たちを鼓舞しながらやっていきたいです。

MiKiNA:私は停滞するのが一番怖いんです、"この状況だから止まるのはしょうがない"じゃなくて、環境なんて関係なく自分たちを更新し続けていきたいので、この時期だからこそできることをたくさん増やしていけたらなと思っています。

MiDORiKO:この状況のなかで、自分たちも楽しみながらお客さんを楽しませるっていうことを成立させていきたい。模索していきます。