Japanese
Mr.FanTastiC
2019年07月号掲載
Member:メガテラ・ゼロ(Vo) つっくん(Gt) ナナホシ管弦楽団(Gt) ふじゃん(Dr)
Interviewer:山口 智男
ネット系の歌い手として活躍していたメガテラ・ゼロを中心に2018年6月に結成されたロック・バンド、Mr.FanTastiCがメジャー・デビュー。6月19日にシングル『絶走』と2018年9月に自主リリースした『START DASH』に新曲2曲を加えたアルバム『START DASH TURBO』をリリースした。結成からわずか1年というスピードやメンバーそれぞれの活動歴から戦略的なバンドなのかと思いきや、実は本能と衝動に突き動かされながら"楽しい"と"気持ちいい"を追求する、ピュアなロック野郎たちだった。スタート・ダッシュをキメた勢いのまま、思う存分ロック・シーンをかき回してほしい。
-シングルのタイトルからもアルバムのタイトルからも、ここからさらに突き進んでいこうという前のめりの意気込みが伝わってきました。
つっくん:メジャー・デビューしてからも、僕らがただ純粋に楽しみながら音楽を作っていることに変わりはないんですけど、いろいろな人の力を借りて、僕らの音楽が今までよりも多くの人に届いているという実感はあります。それがさらなるやる気に繋がっているんです。"ここからもっともっとやったるぞ!"という気持ちを今、心の中ですごく燃やしています。
メガテラ:そういう意味では、やる気は今まで以上にあります。一番楽しいのは、"メジャー・デビューした"って知り合いのバンドに言うときですね。めちゃめちゃびっくりされる。それが気持ちいいですね。
つっくん:ドヤ顔やな(笑)。
ナナホシ:タイトルが"絶走"と"START DASH TURBO"ですからね。アクセル踏みまくってますよ。
-ところで、別々の活動をしていたこの4人は、どんなきっかけでバンドを組むことになったんですか?
つっくん:もともとはふじゃんと僕が、ネット系の歌い手さんを集めてソロ・ライヴをやっていたメガテラから、"バック・バンドをやってもらえないか"と共通の知り合いを通して声を掛けてもらったんです。で、1回目のライヴが大成功したので、2回目はもっと規模を大きくしようとなって誘ったのがナナホシだったんですけど、年齢も近いし、やっていても面白いから、じゃあバンドにしちゃおうぜって。急にメガテラから"バンドにしませんか?"って電話がかかってきたんですよ。
メガテラ:あんな高校生みたいなノリで"バンドしよう"って言ったのは、たぶん人生の中で高校生のときと合わせて2回目でした。
-メガテラさんは、なぜバンドでやっていきたいと思ったんですか?
メガテラ:単純に3人がうまかったんですよ。それだけです! あとは全員MR.BIGを好きだったので、共通点があるならやろうよって。だから、"Mr.FanTastiC"なんです。
つっくん:BIGよりもさらにすごいぞっていう。
メガテラ:超えようぜって意味で"Mr.FanTastiC"になりました。
つっくん:もちろん、まだまだですけど(笑)。
-でも、メガテラさんとしては、みなさんがバック・バンドだったほうが自由にできたんじゃないですか?
メガテラ:いや、意地でも自由にやりますけどね。
つっくん:この人が言ってること、だいたいめちゃくちゃなんですけど、"面白そうだな"って思っちゃうんですよ。"じゃあ、やってみよう"って気にさせてくれるんです。
メガテラ:納得させたら勝ちだと思ってます。
つっくん:納得はしてない(笑)。"めちゃくちゃやろ!"って思ってるけど、"こいつ面白いこと思いついたな"とも思うから、そこに乗っかっちゃおうって。
メガテラ:もちろん協調性は必要かもしれないですけど、それでやりたいことがやれなくなるんだったら、俺はやらないです。なんでもできるはずです。お互いに、そうであってほしい。もし我慢してたら言って。
ナナホシ:OK。今度言うわ。
メガテラ:言い返すから(笑)。
-そして、結成から3ヶ月で、会場限定で8曲入りのミニ・アルバム『START DASH』をリリースしたわけですが、結成から3ヶ月ってすごいスピードですね。
メガテラ:自分がバンドをやりたいと思ったときに、まず5曲作って、その翌日に"結成しようや"って言ったら、夜に熱が入ってもう1曲作ったんです。そしたら、つっくんも熱が入って1曲作って、じゃあもう1曲作ろうかって。すごく簡単でした(笑)。
つっくん:いや、簡単ではなかった(笑)。
ナナホシ:地獄だった。一番地獄だったのは、ミックスもマスタリングも全部やったつっくんだけど(笑)。
つっくん:完全に自主制作だったんです。デザインはナナホシが担当して、プレス以外は誰の手も借りていない。全部自分らでやったんですよ。
-曲ができたとしても、バンド・サウンドとして形にするにはそれなりに時間が必要だと思うんですけど、それもあっという間に?
ふじゃん:それもデータのやりとりでババッと。
つっくん:だから、細かいところは各々ホント好き勝手やってるんですよ。
ナナホシ:ある意味そこで全員やりたいことができているところはあるね。
つっくん:もちろんお互いにリスペクトしているから、"ここはこいつに譲ろう"っていうのは各々にあったと思うんですけど。
メガテラ:すでにライヴもやっていましたからね。
ナナホシ:単純にいい曲ばっかだったから、"アルバムにしよう"って。
メガテラ:ありがとう。
つっくん:これもできた! これもできた! よし! よし! みたいなノリでしたね。
-シングルとアルバムを聴きながら、曲の幅広さにびっくりしました。その幅広さから、4人の共通点であるMR.BIG以外からも影響を受けていることが想像できるのですが、メンバーそれぞれのバックグラウンドは、結構バラバラなんでしょうか?
つっくん:バラバラと言えば、バラバラですね。
メガテラ:MR.BIGの次に好きなアーティストって言ったら誰?
つっくん:うわ、難しいことを言うなぁ。最近だったら僕CHONっていうインスト・バンドが好きなので、それっぽいフレーズを入れてみたりもしましたけど。
ナナホシ:決められへん。でも、2番目に影響を受けたと言ったらGRANRODEOになるんじゃないかな。アニソンがわりと多い気がします。
メガテラ:僕はAEROSMITHです。口を大きく開けることしか考えてません。Steven Tyler(Vo)になりたいです。
ふじゃん:雑食なのでいろいろなジャンルを聴くんですけど、影響を受けたのはSUM 41。若い頃(SUM 41の曲を)よく叩いてました。
つっくん:でも、ふじゃんはジャズとかラテンっぽいのとかも。
ふじゃん:そうですね。呼ばれたところに応じていろいろやってました。
-自主制作した『START DASH』に新曲2曲を加えた『START DASH TURBO』の10曲と、シングルの3曲。いろいろなタイプの曲が揃っていますが、曲作りはどんなふうに?
メガテラ:単純に、前に作った曲と違う曲を作ろうとしかしていないんですよ。被らんように頑張ろうってやってますね。でも、3曲ぐらい被っているんですよ(笑)。
つっくん:速い曲ができたから、今度はメロウな曲を作ってみよう。そういう発想ですね。
ナナホシ:飽きないようにね。
メガテラ:そこに言葉をハメ込むんですけど、最近のロック・バンドみたいにおしゃれなことは言えないから、もうちょっとクソガキ感を出していこうかぐらいしか考えてないですね。ライヴのことしか考えてないんです。CDを作るために曲を作るのではなくて、ライヴで盛り上がるために曲を作っている。だから、違う曲になるように頑張っているんですけど、最終的には"気持ちいい"に辿りつくように作ってます。
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