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INTERVIEW

Japanese

ベイビーレイズJAPAN

2017年10月号掲載

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Member:大矢 梨華子 傳谷 英里香 林 愛夏 高見 奈央 渡邊 璃生

Interviewer:沖 さやこ

2016年9月にリリースされた『ニッポンChu!Chu!Chu!』でアルバムでは自己最高位のオリコンウィークリーチャート10位を記録。同年10月には結成4周年企画として69時間フェス"EMOTIONAL IDOROCK FES."を開催し、2017年4月には地上波レギュラー番組がスタート、野外ワンマン3連戦"晴れも!雨も!大好き!!"を行い、9月には"J-POP SUMMIT 2017"で初の米国ライブを成功させるなどパワフルな活動を続けるベイビーレイズJAPAN。デビュー5周年という節目にリリースされた5曲入りミニ・アルバム『THE BRJ』は、そんな彼女たちの追い風を証明するような内容に仕上がった。デビュー以降がむしゃらに走り続けてきた彼女たちの現況とは? メンバー全員に訊く。

-『ニッポンChu!Chu!Chu!』以来のインタビューですので、最初にこの約1年間のことをうかがえればと思います。

傳谷:野外ワンマン3連戦の1戦目(※2017年4月9日に開催された["晴れも!雨も!大好き!!"日比谷でクレイジーピクニック])が日比谷野外大音楽堂という、私たちの道が開かれた思い入れの深い場所で。野外は天候に左右される面もあるし、演出やグッズも前以上に自分たちが関わっているぶん、"もっとこうできたな"という悔しさも生まれました。失敗と成功を繰り返しながら、"どういうライヴにしよう?"と考えるのが楽しくて。その3連戦の間にシングルのリリースもあって、上海に行かせていただいたり、あと"浅草ベビ9"(※9nine、ベイビーレイズJAPAN、ローファーズハイ!!がホストを務める地上波レギュラー番組)が始まって、新しい出会いがたくさん増えているんです。この夏でベイビーレイズJAPANの第1章の幕を閉じて、今回『THE BRJ』で第2章のスタートが切られる。すごくすっきりできた、濃い1年だったと思います。

大矢:インパクトが一番大きかったのは"浅草ベビ9"が始まったことですね。始まる前は地上波でレギュラー番組をやることにいまいちピンときてなかったんですけど、1回目の放送が終わった途端にSNSのフォロワー数が一気に増えて。リアルタイムで9nineさんとつぶやいているのもあって、放送中にトレンドで1位が取れるようにもなりました。「暦の上ではディセンバー」(※NHK連続テレビ小説"あまちゃん"の劇中に登場する架空のアイドル・グループ"アメ横女学園芸能コース"の楽曲。実際はベイビーレイズJAPANを含むメンバーが歌唱を担当)のときにもたくさんの人と出会うことができたんですけど、またこんなにたくさんの人と出会えるチャンスをいただけてすごく嬉しいです。

林:"浅草ベビ9"は乃木坂46さんと欅坂46さんの番組の次に放送されているので、私たちのことをまったく知らなかったアイドル・ファンの方々がベビレ(ベイビーレイズJAPAN)のことを知ってくれるようになって。"これだけ激しく踊って、こんな生歌を聴かせるアイドルがいるんだ"と思ってくださった方々が多かったんです。だからいまは新しい世界でベビレの可能性をどれだけ広げられるかに挑戦しています。

高見:『ニッポンChu!Chu!Chu!』からスタッフさんに伝えた意見が通るようになってきて。グループや次のライヴについて、いままでは漠然としていた目標もちゃんと考えられるようになりました。自分で考えるのって大事ですね(笑)。待っているだけでは何も降ってこないなということもわかったし。

-自分で考えたものが実現するとやりがいも生まれますしね。りおトン(渡邊)はいかがですか?

渡邊:私は小説を書かせてもらうようになって、今回は作詞もさせていただけるようになって。自分の書いたものがたくさんの人の目に触れられるようになって、自分の言葉が信用を得たことが自分にとっては大きかったです。

傳谷:ほんっと天才です、うちの子!

大矢:芥川賞狙ってます(笑)!

傳谷:りおトンの書くものはいい意味で普通の人と物の見方の角度が全然違うんですよ。璃生のことを"不思議ちゃん"と言うのは違和感があるんですけど、やっぱりTVみたいな知らない人に向けて話すときにはどうしても"不思議ちゃん"と言わなくてはならなくて。でも、璃生はもっと複雑だしもっと繊細だから、渡邊璃生という世界観がちゃんと形になったことが嬉しいなって。

林:ベイビーレイズJAPANのいいところって、それぞれの特技がばらばらなところで。重ならないからお互いを尊重し合えるんです。メンバーそれぞれが別々のところで活躍することで"私も頑張ろう"という相乗効果が生まれるし、でも活躍する場所はばらばらだから、ライバル的な感じではなく素直に"いいね!"と思う。だからりおトンが小説や歌詞を書くことで、りおトンの知られていなかった面を知ってもらえたと思うので、本当に良かったと思っています。

-そういう活動のなかで今作『THE BRJ』が完成したということですね。

傳谷:今回のアルバムでは"これぞベイビーレイズJAPAN!"という、5年やってきたことを全部ぶつけたいという想いがありました。これまでCD音源になっていない楽曲を入れることもできたとは思うんですけど、5年間やってきた私たちが歌える新曲5曲を収録して。私たちを知らなかった方々も、このアルバムを聴けばどういう人間なのか、どういうことを思いながら歌っているのかがわかる――ベビレ自体の世界観も伝わる、新しい自己紹介のアルバムになったと思います。

-『ニッポンChu!Chu!Chu!』はいろんなことに挑戦したアルバムでしたが、『THE BRJ』はこれまで蓄えてきた力で存分に体当たりしている作品になっていると思いました。

大矢:今回は自信を持ってレコーディングできましたね。5年続けてこれたことでの自信もあるし、これだけ作品を出させていただいて、いろんなステージに立たせていただいて、いろんな経験をさせていただいて、"自分はこんな歌い方ができるようになったんだ"というのを発見できるようになって。レコーディングはそれを見せる場だとも思うんですよね。ディレクターさんから"そういう落ち着いた歌い方もできるんだね"と言ってもらえて、このアルバムを作っている最中にも自信がついてきました。まさかデビューしたときは5年後にりおトンが作詞してたり、高見さんがラップ担当になったりするとは思いもしなかったし(笑)。個々のカラーが確立して、それがアルバムになっていると思います。素敵な1枚になりました。

高見:全曲難しかったです(笑)。一致団結しないと完成しない曲がいっぱいあるので、"5周年のベビレはこれできるでしょ!"と試されてるな......とも思いましたね。

林:ヘッドフォンをしたヴォーカル・ブースでは、ライヴのときのように、気持ちが溢れ出るような迫力のある歌唱をすることがなかなかできなかったんです。でも『THE BRJ』では"きれいに歌うというよりは聴く人に届ける"とか"ライヴで一緒に歌っている"というのをちゃんと想像して、これまででライヴに一番近い歌い方ができたと思います。これを聴けばどこにいてもライヴ会場にいる感覚になれるんじゃないかなって。