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INTERVIEW

Japanese

ピロカルピン

2017年05月号掲載

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Member:松木 智恵子(Vo/Gt) 岡田 慎二郎(Gt)

Interviewer:岡本 貴之

今作にはとても満足しているけど、これからも一生辿り着けないかもしれない理想に向かって音楽を追求したい


-今回の制作では具体的にどんなところにお金をかけているのでしょうか。

岡田:いろいろありますが例えばスタジオのクオリティですね。今回はドラムの音がすごく豊かに録れているんですけど、これは小さいスタジオで録っちゃうとそういう感じが出せないし、あとでリバーブをかけたりしても違うと思うんです。あとはバンドRECをするにあたってメンバー全員で一緒に録る一発録りができるかできないかが変わってくるんです。スタジオの規模が小さくなると安くなりますけど、パートごとに順番に録らないといけなくなるので。そうじゃなくて、バンドの演奏を音源に封入すると考えたときに一発録りできる大きなスタジオでやるというのは重要でした。

-リターンでもいろいろな企画があって面白いですね。岡田さんの電話人生相談(20分)というのもありますが......。

岡田:申し込んでくれた方は何人かいたんですけど、いまのところ相談はないですね(笑)。でもこれから実施されるかもしれないです。

松木:本当に困ったときに相談しようと思って取ってあるんじゃないですか(笑)。

-6月にはリリース・ワンマン・ツアーがありますが、どんなライヴになりそうですか。

松木:東京・大阪・名古屋でレコ発ワンマンをするんですけど、今回は音の世界観が本当に濃いので、アルバムとはまったく切り離して、ライヴとアルバムは別物として考えてやらないとなと思ってはいるんです。とはいえ何らかの形で特別感、アルバムの世界観も出せたらいいなといろいろ考えているので、ぜひ楽しみにして来ていただけたら嬉しいです。

-「グローイングローイン」で"生きている証を残したい"という歌詞がありますが、おふたりの活動にはそういう思いがあるのでしょうか? 今後の活動についてのお気持ちも聞かせてもらえますか。

松木:この歌詞については別のいきさつがあって書いているんですけど、今回で8枚目という、続けてきたことによって今回のような作品ができたというのは、すごく嬉しくて。前作では"続けていく意味はあるのか"って思っていたりしていたんですけど、この作品ができたことによって、積み重ねてきた意味や音楽がくれる力や音の持っている可能性、パワーを感じることができたので、また続けていくことで別の景色が見えてくるのかなっていう希望に繋がりました。

岡田:松木の歌詞には自分の気持ちとか願望が隠れていると思うんですよね。"生きている証を残したい"というのも、これまでの活動を僕から見ていても絶対あると思うんです。本人は自分のことを説明するのが下手なんですけど、歌詞にそういうところが出てるのが面白いなって思うんですよね。僕個人としては、今作にはとても満足していますけど、やっぱりやりきれなかった部分もたくさんあるので。それはたぶん、一生続くのかなって。一生辿り着けないかもしれない理想に向かって音楽を追求したいと思っています。



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