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INTERVIEW

Japanese

The Taupe

2017年01月号掲載

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Member:かわもトゆうき(Vo/Gt) ニール・パティ・パティ・パティ(Gt) しょうへい先生(Dr)

Interviewer:岡本 貴之

世界の果てのどこか遠くから聞こえてくるような掴みどころのない音楽と抽象的なアートワーク。"トープはバンドではありません。妖怪です。"と自らを称するバンド、The Taupe。一見謎の存在な彼らだが、2016年には"FUJI ROCK FESTIVAL '16"の"ROOKIE A GO-GO"に出演して話題を呼ぶなど、一部の音楽ファンからはすでに注目されている男女混合4人組オルタナティヴ・バンドだ。初の全国流通盤となる1stフル・アルバム『セレンテラジン』をリリースする彼らの実像に迫ったSkream!初インタビューをどうぞ。

-曲を聴いてもアートワークを見てもなかなかひと言では説明できないバンドだと思うんですけど、The Taupeはどんな成り立ちのバンドなんですか?

かわもト:僕がSNSに自分の音源をアップしてメンバー募集をかけたら、ドラムのしょうへい先生が"もうドラムとベースとギター、3人いるんですけどよかったら一緒にやりませんか?"って言ってくれて会うことになったことがきっかけで、結成したんです。

しょうへい:もともとベース(おのてらえみ)と僕が別のバンドをやっていたんですけど、そのバンドがなくなってヴォーカルが足りないというタイミングで募集を見て、曲もいいし1回会ってみたいなと思ったんです。

パティ:僕は以前、ギター・ヴォーカルでバンドをやっていて、それがなくなってライヴハウスにいろんなバンドを観に行ってたんですけど、あるとき台湾から来たバンドが出るライヴにThe Taupeが出ていて、別格でカッコよかったんですよ。それで話し掛けて、後日"よかったらギター弾かない?"って言ってもらって。彼らは僕がギターを弾いたところは見たことがなかったんですけど(笑)。

しょうへい:そこはもう、人間性で。

かわもト:話しやすさとか(笑)。一番大事なのは人間関係なので、そこで決めました。

-お互い好きな音楽が似ているからとかではなく。

かわもト:音楽の趣味はみんな結構バラバラなんですよ。

パティ:僕が最初にライヴを観ていいなと思ったのが、ドラムが下手にいて真ん中にベースがいて上手にギター・ヴォーカルがいて、その間の奥に当時のギターがいて。その立ち位置が面白くて興味を惹かれたんです。それと、当時のかわもトさんはヴォーカル・マイクを2本立てていたり、えみさんが椅子に座りながらベースを弾いていたり。それは今もなんですけど。そういう視覚的なところから入って、ライヴも今まで観たことがないものがあったんです。

かわもト:えみちゃんがなんで座るようになったかというと、普段は暴れるスタイルなんですけど、あるときに風邪かなんかであまりにも体調が悪くて座ってやろうということになったんですよ。あとでその日の映像を見てみたら視覚的にも座ってた方が面白いと思ったんです。僕らはヴィジュアル的にも、ありきたりじゃない立ち位置や見え方を求めていたので、そこからはベースは座ってプレイしています。

しょうへい:斬新に見えましたね。

-ありきたりにしたくない、という気持ちが曲にも表れていますよね。ちなみにバンド名はどういう意味でつけたんでしょうか。

かわもト:色の名前です。トープっていう色があるんですよ。バンド名に色の名前が入っていると売れるっていうジンクスを聞いたことがあって、みんなで案を出し合った結果です。なおかつ、短くて覚えやすい名前にしたくて"The Taupe"になりました。

-作詞作曲はかわもトさんが担当しているんですよね。曲の構造は複雑に思えるんですが、その中でも歌メロがちゃんと聞こえてくるのが特徴だと思います。曲が完成するまでにはどんな過程があるんですか?

かわもト:僕がGarageBandでほぼ全部の楽器の音を作るんです。それをメンバーに送ってスタジオでアレンジしていく感じです。

しょうへい:そういうやり方のメリットとしては、バンド全体のやりたいことや、"ここで弾いて、ここで盛り上がって"みたいなところがまとまりやすいことですね。最初から向かう方向が決まっているので、アレンジがしやすいです。

-例えば、人力で実現不可能なリズム・パターンとかを打ち込みでやりがちじゃないですか?

かわもト:あはははは(笑)!

しょうへい:そこはもう、自分がやりやすいようにやります、無視して(笑)。

かわもト:でも正直、僕はドラムのことは詳しくわからないので、雰囲気で作ってあとは投げる感じにしています。

しょうへい:自分でやりたいようにやりつつ、雰囲気も壊さず、というのができているんじゃないですかね。

パティ:僕は耳コピができないので、聴いても何を弾いているのかわからないんです(笑)。どうしても弾いてほしいというところは、どうやって弾いているのか聞いてます。エフェクターが好きで、変な音を出してみるのが好きなんですけど、わりと好き勝手のびのびとやらせてもらっていますね。

-かわもトさんとパティさんのギターの役割はどう分けているのでしょう。

かわもト:だいたい最初に送った音源で決めているので、リードの方をパティに弾いてもらっています。

-リズム隊として、しょうへいさんにとっておのてらさんはどんなベーシストですか?

しょうへい:周りの音をすごく聴いてくれるんですよ。だから合わせやすいです。結構、僕のドラムに合わせて弾いてくれるので良いベーシストだと思います。