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INTERVIEW

Japanese

S.H.E

2015年10月号掲載

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Member:YUCCI(Vo/Gt) RYOSUKE(Gt) SEIJI(Gt) KAZUUMI(Ba/Cho) KAZUKI(Dr)

Interviewer:吉羽 さおり

女性ヴォーカルYUCCIの圧倒的にパワフルな歌と、トリプル・ギターによる重厚で構築的なサウンドをエモーショナルに表現する5ピース、S.H.Eがニュー・アルバム『ScHrödingEr』をリリース。9年目にして新たなギタリストを迎え、よりタフな音作りをしてくとともに、バンドとして新たなチャレンジをした1枚。全員が曲を持ち寄り、それぞれのカラーを出しながらも、それがS.H.Eというひとつの濃い色になっていく。そういったバンドとしての個性も光る内容だ。

-2006年に結成してバンドとしては9年目になりますが、今年、ドラマーの交代と、さらにもうひとりギターが加入してトリプル・ギターとなりました。ここにきて、この5人体制になったのは?

YUCCI:バンドを長くやってきて、どんどん新しいことをしたいなと思ったときに、音色の幅や楽曲の表現を広げたいなと思ったんです。私自身、ギターの技術ということでは、RYOSUKEになかなか追いつけないところがあるというか。

-どうしてもヴォーカルの比重が高くなりますしね。

YUCCI:もともとギターのRYOSUKEがツイン・リードのギターをやりたいと言っていたんです。でも私がそこまでできなくて、"ごめんな"っていう感じだったんですね(笑)。最初は鍵盤を入れるのもいいかなと思ったんですけど、トリプル・ギターってなかなかないなと思って、だったらその美学を追求してみようかなと。

-では、新たに加入したSEIJIさんにギタリストとして求めたことはどんなことだったんですか。

RYOSUKE:気づいたら、あいつ入れようぜって話になっていたんですよ。理想と結果が連動したかと言えば、別にそういうことはなくて。でも、アルバムを1枚作ってみたら、音色の幅というよりも旋律の幅が増えて、すごく面白いですね。結果的にそんなにギターのハモリが多用されたとかではないんですけど、それぞれ独立したリード・フレーズが飛んでくる感じで。

-SEIJIさんは加入する前はS.H.Eというバンドをどう見ていたんですか。

SEIJI:前のバンドをやってるとき、ベースが何回か変わって、最後の方はKAZUUMIに弾いてもらっていたんです。それなら一緒にツアーを回ろうよっていうことで、いろんなツアーを回っていたんです。S.H.Eは対バンするバンドの中で別格でいいバンドだなと思っていたし、好きでよく観に行くようなバンドでしたね、それで友達でもあり、メンバーでもありという感じで。前のバンドが解散するってなったときに誘われて加入したという感じでした。

-ちょうどそのタイミングも合ったんですね。

SEIJI:ドラムのKAZUKIも僕が前のバンドで一緒だったんです。

KAZUKI:ずっと一緒にやってきて。

YUCCI:タイミング的にはSEIJIが先に入って、SEIJIが入ったライヴで前のドラムが脱退したんです。それで、KAZUKIが加入っていう(笑)。

RYOSUKE:激動だったよね。

YUCCI:SEIJIの話でもありましたけど、一緒にツアーを回って、この人はこういうプレイをしてこういう人間性だっていうのを知っていたから、いきなり合わせた瞬間にOKっていうか。その直感を信じてやってみたら、やっぱり良かったんですよね。

-メインのギターはRYOSUKEさんとSEIJIさんで、楽曲の中でのギターの在り方としてふたりの間での振り分けというのはあるんですか。

RYOSUKE:そこは今回のアルバムを作りながら、できてきたところですね。

SEIJI:どっちかが先にやり始めて、それに合わせるっていう感じですね

RYOSUKE:イス取りゲームみたいな感じで(笑)。先にスペースが埋まったら、もうひとりは違うところにいくっていう。

SEIJI:既存曲に関しては、大変でしたね。ひとりでやっていて成立しているものを、ふたりで変えていくとか(笑)。

-このラインナップになって作る曲に変化はあるんですか。

YUCCI:今までできなかったリズム・パターンを試してみたりとか、曲のアレンジがだいぶ変わってきました。

-このバンド、みなさん作詞・作曲をしますよね? これもなかなか珍しいと思うんですが、自然にこの感じになったんですか。

RYOSUKE:やってみようというのもあったのかな。

YUCCI:もともとは私が大体書いて、RYOSUKEとKAZUUMIができたよって持ってきたり。これまでずっと、持ってきた人がスタジオで弾き語りをして、それをみんなでアレンジするスタイルだったので。それにSEIJIとKAZUKIものっかってくれたというか。じゃあ、持ってきますっていう感じで。

-曲を作った人が、作詞までしますよね。曲はそれぞれで、歌い手の方が歌詞をつけるバンドは多いと思いますが、ひとりの人が世界観をすべて作るのもこだわりなんですか。

KAZUKI:僕は今回、作詞してないんですけどね(笑)。