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INTERVIEW

Japanese

la la larks

2015年08月号掲載

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Member:内村 友美 (Vo) 江口 亮 (Key)

Interviewer:山口 智男

それぞれにキャリアのある5人の実力派ミュージシャンが集まったクール且つドライなユニットと思いきや、洗練が感じられる曲調とは裏腹にla la larksは熱血なんて言葉が似合うロック・バンドだった。約1年ぶりにリリースするニュー・シングル「ハレルヤ」について、内村友美(Vo/ex-School Food Punishment)と江口亮(Key/Stereo Fabrication of Youth, MIM)の2人に話を訊いたところ、意外な姿が浮かび上がってきた。"部活"、"千本ノック"なんて言葉が飛び出すインタビューを読めば、la la larksに対して、これまでとはちょっと違う興味が湧くはずだ。

-今回の『ハレルヤ』は、どんな作品したいと考えたんでしょうか?

江口:タイアップ(TVアニメーション"空戦魔導士候補生の教官"エンディング・テーマ)のお話をいただいて、そこに対して曲のプレゼンをするところから始まったんですけど、前回(2014年リリースの1stシングル『ego-izm』/TVアニメーション"M3~ソノ黒キ鋼~"エンディング・テーマ)と一緒で、普通に台本を読んでいろいろ作っていきました。ただ、今回はレーベルのディレクターから"la la larksがやってカッコいいことをやった方がいいんじゃない?"って言われたんですよ。"アニメだけを意識せずに自分たちがやりたいことも盛りこんでいった方がいいし、カッコいいこともやった方がいい"と言ってもらえたことで、表題曲ができあがりました。ブラス・セクションも自分たちでは入れるつもりはなかったんですよ(笑)。"ブラスを入れようよ"と言われて、"え、ブラス!?"みたいな(笑)。そこから、"じゃあ入れてみようか"ということで、ブラスが入っていてもおかしくない構造や音、フレーズを選んでいったんですよ。

-ある程度作ったデモに対して、"ブラスを入れようよ"と?

江口:そうなんですよ。

内村:"合いそうじゃない?"って(笑)。

-ブラスを入れようというアイディアが出てきたのは、「ハレルヤ」がこれまでと若干、テイストが違ったからというところもあるんじゃないでしょうか?

江口:四つ打ちという意味では前回のシングルのカップリング「end of refrain」もそうだったんですよ。プラス、アコギを使ったオーガニック的なものもロック的なものも使っている音の素材そのものは、ブラス以外はそんなに変わっていない。ただ、四つ打ちの曲を表題曲でやるという感覚が年齢も年齢のバンドなので、ちょっとこっぱずかいところはありますよね(笑)。"いまさら四つ打ち?!"みたいなことは思いますよ、ミュージシャンとしては。ただ、あえてそれをやることによって、起こったことはたしかにこれまでとちょっと違うかもしれない。やっぱり自分が恥ずかしいことはやりたくないじゃないですか。そこにかける労力やアイディアに関して言えば、今までは起こりえなかったことですよね。

-個人的には、アダルト・オリエンテッドな洗練、あるいはUKソウルっぽい洗練を感じて、そこが新しいのかなと思ったんですよ。

江口:エレピ、ブラス、あとアコギが実は跳ねてるってところで、そういうのを感じていただけてるのかなと思います。ただ、そこは意識したわけではなく、レコーディングしながら、よりカッコいいものを選んでいった結果です。

-最初、「ハレルヤ」を聴いたとき、結構大人っぽいバンドなんだと思ったんですけど、よくよく聴いてみると......。

江口:ロックっぽいし、メンバーにはsadsのメンバーもいるし(笑)。そこがうちの面白いところだと思ってて(笑)。みんな頑張ってこういう音楽をやってるんです。ただ、単純にカッコいいねってやってるから無理がない。自分にはない要素を取り入れながら、頑張って次に繋がるものを作る楽しさっていうのは、みんな、共有してますね。

-こういう曲調でメンバー全員が主張しまくっているってすごいと思いました。

江口:下北(沢)臭しました?(笑)

-いやいや、下北臭は(笑)。ロックとして研ぎ澄まされたものを感じたんですよ。

江口:あ、そうですか。普通に鳥貴族で飲んでますけどね(笑)。

内村:でも、たしかに音だけ聴いたら神経質なバンドと思われるかもしれない(笑)。