Japanese
イツエ
2015年02月号掲載
Member:瑞葵 (Vo) 久慈 陽一朗 (Gt) 馬場 義也 (Ba) 吉田 大祐 (Dr)
Interviewer:沖 さやこ
転職した、上京した、高校から大学へ入学した......のような大きな環境の変化なら、人は変わることも多いだろう。だが同じことを続けている人間が、その過程で変化、成長していくというのは、本人の意識が重要な鍵になる。イツエの新作である2ndミニ・アルバム『今夜絶対』は、リリースとしては約2年ぶり。1stミニ・アルバム『いくつもの絵』からは約2年10ヶ月ぶりである。その期間、彼らはバンドとしての歩みを止めず、ひとつひとつ様々な課題と向き合ってきた。瑞葵がインタビュー中に発した"イメージと違うと言われたらどうしようと思ったけど、それでもいいかなって"という言葉は、自身の成長を実感し、そこに自信を持っているからだろう。『今夜絶対』で、イツエは新たな扉を開いた。
-今作『今夜絶対』は、2012年12月に発表されたシングル『優しい四季たち』以来、約2年ぶりのリリースとなりますが、この2年間はみなさんにとってどんな期間でしたか?
瑞葵:すごくもやもやしていた2年間だったかな。"何で出さないの?"と言われるくらい新曲も作っていたんですけど、出せるタイミングがなくて。
吉田:本当に早く出したくて出したくてたまらない2年間でした。レコーディングが決まったときは"やっと録れる!"とかなり気合いが入って。レコーディングのために機材をいろいろ借りたり、今までやったことがないことをいっぱいやろう!と挑みました。
馬場:そこはメンバーみんな同じだよね。音源を早く出そう!と思い続けていました。音源を出すうえでベストな方法を探して悩み、躊躇したり、いろんなことがあって。時間は空いちゃいましたけど......自分たちは基本的にできる限り自主でやっていきたくて。いい形で出せる方法が見つかって良かったですね。
-イツエは2011年にRO69JACKの入賞アーティストに選ばれ、その年の11月に自主レーベル"Dramatic db"を設立なさっていますものね。"できる限り自主で"というポリシーの理由は?
馬場:もともと僕が自主(制作)に憧れていて、できる限りそれでやっていきたいと昔から思っていたんです。
久慈:自主ってかっこいいよね(笑)。僕もバンド始めたときから憧れはあった。聴いてきた先輩のバンドがレーベルを立ち上げてそこでリリースをしてるのとかを見てきてるから、そういう影響もあるかもしれないです。
馬場:レーベルに所属すると、場合によっては(制作や活動における)縛りや制限もあると思うんですね。でも自主だといつも通りのスタッフさんやメンバーで自由に制作して、メンバーの意向を汲んで最終判断を自分で出せるんです。のびのびと制作できるので、好きな音楽を出すうえで自主は楽だなと思います。たぶん性格的にそういうのが向いてるんですよね。
久慈:2年間で自分たちの正解を模索して。だから期間が空いたことが良くなかったとは思わないですね。イメージを一新することができたと思うし。1年ではここまでできなかったと思います。
-この2年間は数々のサーキット・イベント等に参加されたりと、精力的なライヴ活動を行われていました。
馬場:そうですね。もともと僕らはPAさんや照明さんの力を借りて、音にプラスして雰囲気を作ることに力を入れてたんですけど、イベントによっては、1バンドに照明さんも音響さんも合わせられないし、リハができないところもある。返しのスピーカーも納得いくまで調整できない......という状況でライヴをしなければいけない。だから一昨年はとにかくそういう環境に慣れよう!といろんなイベントに出続けて、"不特定多数の人に観てもらうとはどういうものなのか?"を突き詰めて、ライヴに力を入れている期間でした。最初のころはとにかくいい音源を作るバンドでいたいと思っていたんですけど、やっぱり全員ライヴが好きで、ライヴ・バンドと思ってもらいたかったし。ライヴに来てくれる人も増えてきたので、ステージで戦えるバンドになりたいという話はしていましたね。
-それが音源に影響をもたらすでしょうし。
馬場:そうですね。昔は"この曲はここであえてノリにくくすると面白くなるな"というのが僕の中で1番の面白みだったんです。けど今は"ここでこうしたらお客さん気持ちいいだろうな""こうするとお客さんも入りやすいよね"みたいな、お客さんありきの曲の作り方にもなってきたんで。それはライヴを重ねて得たものなので、それはそれですごく良かったと思いますね。
-そういう変化を経て制作された『今夜絶対』、構想はいつごろから?
馬場:アルバムを作ることが正式に決まったのが7月、8月くらいでした。そこで(作りためていた)曲を並べてみたんですけど、なんとなくみんな"よし、これでいくぞ!"とはならなくて。話し合った結果、まだ完成していない曲も候補に入れて、完成してない状態でレコーディングも始めちゃって......。だから構想ができたのはレコーディングを終えてからなんです(笑)。
LIVE INFO
- 2024.12.01
- 2024.12.02
- 2024.12.03
- 2024.12.04
- 2024.12.05
- 2024.12.06
- 2024.12.07
- 2024.12.08
- 2024.12.09
RELEASE INFO
- 2024.12.04
- 2024.12.25
- 2025.01.08
- 2025.01.22
- 2025.03.28
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
ASP
Skream! 2024年09月号