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INTERVIEW

Japanese

the HIATUS

2014年04月号掲載

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Member:細美 武士(Vo/Gt 他)

Interviewer:山口 智男

-『Horse Riding EP』も含め、今回、どんなことを求めて、柏井さんを起用したんですか?

隆史がお勧めのエンジニアだったんだよね。前に仕事をしたことがあるらしくて、"タイコの音もいいし、曲に対するエフェクトのアイディアも豊富で、引き出しが多くてthe HIATUSに合うかも"って連れてきてくれて。プリプロから来てもらったんだけど、プリプロの時って大体、帰りにその日のラフ・ミックスの音をもらって帰るんだけどさ、ラフ・ミックスの音がすごく良くてさ。完成形が見えるラフ・ミックスを作ってくれる人だから仕事しやすいと思ったし、物腰が柔らかくて当たりもマイルドなんだけど、言わなきゃいけないことはズバッと言う人だから、そういう意味でもやりやすかった。

-『Keeper Of The Flame』というアルバム・タイトルに込めた意味とか想いとかを教えてください。

込めた想いとかは何もないよ。タイトルにそこまで重きを置いてないから。ニューヨークでマスタリングを終えて、帰りの飛行機の中で歌詞を並べて、アルバム・タイトルになりそうなフレーズないかなって気になるフレーズをコピペしてたら、基本、俺どのアルバムもそうやってタイトルをつけてるんだけど、10個ぐらい出てきた中で、なんとなく見つかるんだよ。そのアルバム全体を言い当てているフレーズが。今回は『Keeper Of The Flame』 ってフレーズがなんとなく気になって。10曲とも感情の揺れとか発露の瞬間を描いている曲だから、"火の守り"っていうフレーズはぴったりだなと思った。俺は自分で作る音楽としては、火が消えて、ピーンと張った水面みたいな感覚より、魂の真ん中で火が燃えているほうが好きなのね。自分の中に燃えている炎は守って生きて行きたい、何があっても消したくないって思ってるわけ。そんな炎消しちゃって無感情になれば、痛みもあんまり感じないかもしれないし、悲しいことも平気になるのかもしれないけど、俺はすげえ悔しかったり悲しかったりしたらワンワン泣くし、うれしかったらバカみたいに笑うし、って生き方をしていきたいのね。その炎は自分で守らないと誰も守ってくれないから。そういう意味で、アルバム・タイトルにぴったりだなって思いました。

-アルバム・リリース後は、新作を引っ提げてのツアーが予定されていますね。

ライヴでやるのが楽しみな曲しか入れてないから。今回のアルバムには。もちろん、どのアルバムもね、ライヴで再現する時にぞくぞくすることがあるんだけどさ、このアルバムはきっとライヴめちゃくちゃ楽しいだろうなって、メンバーみんな肌で感じてる。だから、今はツアーが早く始まらないかなって思いながら、楽しそうだなって思ってワクワクしてるよ。

-新作を完成させたことによって、バンドは新たに、どんな局面を迎えましたか? またアーティストとして細美さん自身、今回、どんなふうにステップ・アップできたと感じていますか?

今、ソフトシンセぐりぐりいじってるの超楽しいから。新しい趣味っていうか、その趣味が自分の音楽活動に、いい効果をもたらしていると思うよね。まだしばらくそういうプラグインで遊んでいるうちに面白い音を作れるようになるかもしれないっていう気はしてるよ。

-もう新曲って作り始めているんですか?

本当は作りたいんだけど、今はこういうインタビューとか、表に出る活動がわりかし生活の大半の時間を占めちゃってるからね。またツアーに出たら移動の車の中でLogicとにらめっこしてるよ。早く作りたいっていう欲求はあるね。

-新しいアルバムができたばかりですけど、これからも楽しみにしています。

うん、何かいい感じになってきてるよ。作曲が楽になってきたからね。また、いいアルバムを作りますよ。