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INTERVIEW

Overseas

THE SHINS

2012年04月号掲載

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Member:James Mercer (Vo& Gt)

Interviewer:伊藤 洋輔

久しぶりの帰還に胸躍るファンは多いだろう。ついにTHE SHINSが5年の沈黙を破る通算4枚目の新作をリリースする。前作ではビルボード・チャート初登場第2位を記録したことやグラミー賞の"最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバム"にノミネートされるなど話題となったが、新たなマテリアルも前作に引けを取らない素晴らしい内容となっている。インタビューはもちろんバンド核であり唯一のオリジナル・メンバーとなってしまったフロント・マン、Jamesに。真摯に答えてくれる人柄の良さ、そして現在のバンドが充実期に突入しているのが伝わるだろう。

-まずは3月末から大規模なワールド・ツアーが始まりますが、現在の心境はいかがですか?

心境はなかなか複雑だよ。メンバーも新しくなってすごくうまく行ってるからツアーが始まるのは楽しみだしエキサイティングだけど、一方で家族と離れなきゃいけないから寂しいっていう気持ちもあるからさ。

-うんうん。前作『Wincing the Night Away』リリースから新作まで5年という歳月を費やしました。まずはこの期間に起きた出来事をお伺いしようと思いますが、やはりビルボード・チャート初登場第2位の記録やグラミー賞のノミネートなどで取り巻く環境の劇的な変化はありましたか? 当時を振り返り率直な感想を聞かせてください。

実はそれ以降に起きた変化で言うと、アルバムの成功によるミュージシャンとしての環境の変化より、プライベートでの環境の変化が大きかったんだ。奥さんと結婚して子供も産まれて、新しい生活が始まったんだよね。それこそ自分が求めていたものがすべて手に入ってしまったような感じ。音楽面含め全体的なことで言うと、我慢とか妥協しないといけないことがすごく少なくなったかもね。

-『Wincing the Night Away』リリース後には、デビュー時から在籍していたレーベルSub Popを離れ自主レーベルを立ち上げましたね。これはどのような考えから行なったのでしょうか?

まずはSub Popとの契約が切れたってことがあるんだ。CDを3枚出す契約だったから。それで俺たちのマネジメントが次はコロンビアと契約したらいいんじゃないって言うから、それに従っただけなんだよね。マネジメントの人間はとても信頼してるから、あんまりそういうことを俺たちが深く考えなくていいんだよね。

-JamesはDANGER MOUSE (Brian Burton)と組んだBROKEN BELLSでの活動もありましたが、この経験はTHE SHINSにも大きな影響を与えたのでしょうか?

うん、そう思うよ。Brianは作曲やプロデュースに関して冒険をするタイプだから、俺にももっと挑戦してメロディックなものを書くように言ったりしたんだよね。だからそこからの影響はあると思うな。