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INTERVIEW

Japanese

モーモールルギャバン

2012年03月号掲載

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Member:ゲイリー・ビッチェ(Dr&Vo) ユコ・カティ(Key&Vo) T-マルガリータ(Ba)

Interviewer:沖 さやこ


-今までは結構“パンティーパンティー言ってるけど本当はどんな人たちなんだろう?”って謎めいてましたけど、今回は“あ、モーモールルギャバンってこんな人たちなのかな”って素の部分が覗けるような作品で。

ゲイリー:いや~、凄く素ですよ!(笑) 自分の魂を抉るような日々でしたもん。“うわ~、俺、ここまで言っちゃうの? ライヴで歌えんのかよ!?”って思いながら歌詞書いてましたもんね。歌入れのときなんか、大変でしたよー、もう。涙が止まんなくなっちゃって。

ユコ:すぐ泣くんで(笑)。

ゲイリー:眼鏡と目の間にティッシュ挟んでましたもん。

-ははは(笑)。それもあってか、今まで以上に音がクリアに入ってくるし、ひとつひとつの音が際立っている印象もありました。

ユコ:基本的には引き算の感覚で音は構成して。

ゲイリー:ひとつひとつの音が際立つようにっていうのを考えながら、ここなんか曖昧だよねって部分を、録音しながら変えていったりとか。結構そういう作業をシビアにやったんで。ここはベースで何かやんなきゃだめだよね、ここはドラムで持っていかなきゃね、とか、すっごい突き詰めてやったんで。そういう意味では演奏は耳に入ってくるかもしれませんね。個人的にはハイハットの叩き方も、いろいろ突き詰めて。マイケル・ジャクソンとか研究して。いろいろ。

ユコ:パターンをどういう色づけしていくか、みたいな作業を結構したよね。ハイハットの叩き方を16ビートにしても、叩き方でカラーが変わるので、どういう雰囲気を作っていくかとか。っていうところまで考えてアプローチは考えていったので。

-直球ゆえに鋭さもあり、そこにポップネスをぶつけて爆発させた、モーモールルギャバンならではのロックだなぁと思います。

ゲイリー:僕はいつも自分の作ってる曲は常に最高だと思ってるキング・オブ・ナルシストなんで。この曲最高だよ!とか聴かせても、結構ふたりはポカーンとしてることが多くて(笑)。だから、その中から選んだり、世界観という味付けをしたりだとか。アレンジや、この曲をどういう意味で持っていくとか、そういう世界観はユコさんが担っている部分が多くて。

ユコ:自分がウワモノ楽器なので、空気感とかを左右するパートっていうのもあるのかもしれないですけど、どういう感じにしようかなっていうのを決めてから音楽的に作り出すタイプなんで。今回テーマがロックでストレートで、って考えると、凄く感情表現が豊かなものでいけないなと思ってて。音だったり言葉だったりっていうのも凄く感情が伝わるものにしないとなっていうことはずっと考えてて。

-歌詞はストレートな表現が多い分、悲しみの表現も多いのも印象的でした。

ゲイリー:あのね。複雑なんですけれども。わたしという人間は基本的に自分大好き能天気野郎なわけで。自分大好き能天気野郎が、ふと現実を目にしたときに、好きになりきれず能天気にもなりきれない現実にも気付いたときに、人一倍その悲しみを感じすぎてしまうんです。人は大してそんなに悲しくない、と思うことも、なんかね。きっとね、必要以上に悲しんでしまうタイプなんです。

-完璧主義なのかもしれないですね。

ゲイリー:ですかねぇ? そうかもしれないです。

ユコ:違うと思うよ?

一同:(笑)。

-(笑)。話は戻って楽曲の話ですが、「J・O・E」はこれまでのモーモールルギャバンにないタイプの曲ですね。内包されてるパッションやパワーが凄く強くて……。

ゲイリー:(笑い出す)