Japanese
2020年08月号掲載
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01年1月、田村昭太(Vo/Gt/Key)を中心に結成。以来、彼のソロ・ユニットとバンド・スタイルを行ったり来たりしながら活動してきたblgtz(ビルゲイツ)が、前作から9年ぶりにリリースするCDは、4人の正式メンバーとレコーディングした全5曲を収録。ポエトリー・リーディングでいきなり意表を突く「Feature」以下、曲ごとに変化をつけながら、根底に80年代のUKニュー・ウェーヴを感じてしまうのは、筆者の世代ゆえか。「カタルシスは突然に」のポスト・パンクなサウンドは時代を意識しているのかしないのか。聴きながらあれこれと考えさせるようなところが心地いい。ラストを飾る「ファミレス天使」は本作中最も穏やかな曲だが、田村の奔放な歌の魅力が一番出ていると思う。(山口 智男)