Japanese
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アウトロからイントロに戻る円環を描きながら、バンドの集大成と言える全15曲を収録したニュー・アルバム『Wolves』。『Sources』からの3年、バンドが繰り返してきたラウドロックとデジタル・サウンドの融合に止まらない、多彩な表現の追求という挑戦のひとつの答えがここにある。ファンク、R&B、アンビエントなアコースティック・ナンバーを含む曲の振り幅の広さもさることながら、1曲1曲の魅力を際立たせるアレンジにもバンドの成長が窺える。バンドのスケールアップをダイナミックに印象づけるTrack.7「夜」とTrack.14 「真昼の月」は圧巻。アルバムだからこそできる新境地が痛快だ。そんな挑戦を究めたうえで、このアルバムがNoisyCell印の歌を真正面から聴かせるものになった意味は大きい。(山口 智男)