Overseas
2017年09月号掲載
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ドラマーのDarren Kingが脱退を発表しているMUTEMATHの5作目のスタジオ・アルバム。前作『Vitals』では煌びやかでダンサブルなインディー・ロックに傾倒していたが、今作はこれまでの自分たちのアルバムを振り返り、各アルバムの魅力的な部分を取り入れて制作したという。シンセやコーラスによる壮大でゴージャスなサウンドから、バンド・アンサンブルとリズムがスリリングなグルーヴを生む楽曲、ノイジーなロック・サウンド、エモーショナルでドラマチックな展開を見せる楽曲など、この多面性は彼らのキャリアの賜物だ。全曲に宿る高い感傷性も艶やかで美しい。だからこそバンドの核であるDarrenの脱退は心痛い。Track.10のタイトル"Marching To The End"とは、そういうことなのか。(沖 さやこ)
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