Japanese
2016年02月号掲載
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2013年3月に結成、2014年2月に現在のラインナップになった東京の4人組ロック・バンドが前作から9ヶ月ぶりにリリースする2ndミニ・アルバム。ギター2本とベース、ドラムというオーソドックスな編成で演奏した、いわゆる歌モノのロック・ナンバーは、その範疇からはみ出しはしないものの、ちょっと不思議な魅力がある。絶妙に転調を重ねるオープニングの「プライマル」を始め、ヒリヒリとしたロック・サウンドの中で、まるで隠し味のように"洗練"を利かせているところが面白い。その"洗練"も最近流行りのシティ・ポップ系とは一線を画するものというところがいいじゃないか。易々とトレンドに与するような連中じゃないらしい。王道と思わせ、そんな見方をするっとかわすしなやかさがいい。(山口 智男)