Overseas
2015年12月号掲載
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THE AVETT BROTHERSと組んで、Garrett DuttonがG.LOVEになる前に聴いていた音楽に回帰した『Fixin' To Die』を経て、オリジナル・ラインナップのSPECIALSAUCEと組んだ『Sugar』から1年ちょっとでもう新作だなんて、G.LOVEの絶好調具合が窺えるが、1曲目からギターが大音量で鳴るこの新作を聴けば、そんな思いはよりはっきりしたものになるはずだ。"ラグ・モップ"と名づけたG.LOVE印のヒップホップなブルースは相変わらずゴキゲンだが、彼がここで追求したヘヴィなギター・サウンドはデビュー21年目を迎え、まだそんなやんちゃなアプローチができるのかとファンを驚かせるに違いない。前作に引き続き、多彩なゲストを迎えたところからもポジティヴでオープンなヴァイブが感じられる。(山口 智男)