Overseas
2014年04月号掲載
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Jack Johnson主宰レーベルでの5作目となるG.LOVEのニュー・アルバムは、バンド名義でのデビュー作から20周年を迎えることもあり、当時のメンバーであるJimmie Prescott(Ba)、Jeffrey Clemens(Dr)が再集結した原点回帰的作品。ブルースとヒップホップを大胆にシェイクしたストリート感と、粋でとんがっているけれど、どこかユル~っとした雰囲気で親しみがある音楽で90年代の空気を体現していたG.LOVE。今作はその、勢いのあるラフ・スケッチの空気感や軽やかなサウンドのミックス感を、味のあるしなやかなタッチで聴かせてくれる。Ben Harper等のゲストも迎えた、シンプルでありながら饒舌でリズミカルなセッションが心地好い。懐かしさもあるけれど、やっぱりこの遊び、ノリやグルーヴは新鮮。(吉羽 さおり)