Japanese
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『さらば青春』、『未来』という2枚のEPを経て制作された、Drop's通算3枚目となるフル・アルバム。2ndフル『HELLO』で自分たちなりのポップを追求&挑戦したことで、今作ではメンバーそれぞれが思いのままに好きな音を出していけたという。バンドの中心人物である中野ミホ以外のメンバーも楽曲制作をしたりと表現の幅も広がり、"ライヴをより楽しめている"ことも理由か、楽器隊のアンサンブルも以前よりグルーヴィに。バンドが元来愛するブルージーなロックンロールを大事にしながら自らの音楽を追求し、それを楽しんでいることがうかがえる。中野の目と心が切り取る情景描写も以前より明確化し、噛みしめるように歌う彼女の声がそれに説得性を持たす。彼女曰く今作は"通過点"らしいので、次回作の飛躍も期待したい。(沖 さやこ)
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Drop's (101)
- 2022.05.12
- miida and The Departmentのライヴ・パフォーマンスYouTubeチャンネル"from Studio KiKi"5月ゲストは中野ミホ(Drop's)。4週にわたって映像を公開
- 2021.12.10
- Drop's、休止前ラスト・ライヴの模様を12/25配信
MUSIC VIDEO
Related DISC REVIEW
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Drop's
Tiny Ground
Drop'sの約3年半ぶりのフル・アルバムは、結成10周年という節目に相応しい意欲作。全体的にポップで、穏やかという印象はあるものの、かつて多くのロック通を唸らせたブルース・ロックも含めたうえで表現の幅を広げる挑戦は、ある意味野心的だし、それを実現させたバンドの成熟から目を背け、変わったと言うのはナンセンスでしかない。ソウル・ミュージックへの接近やTHE BEATLESを思わせるフラワー・ロック調の「アイラブユー」はロック通の期待に応えるものだ。また、多保孝一(ex-Superfly)とのコラボは今回、現代的なR&Bにアプローチした「Lost inConstruction」という成果を残している。ラストを飾るロカビリー調の「マイハート」もかっこいい。
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Drop's
trumpet
姉妹作でもある前作『organ』からわずか3ヶ月というスパンでリリースされる新作ミニ・アルバム。今作は、前作収録の「Cinderella」で見せた、ポップに振り切った新機軸とはまた別の意味で新鮮な作品となった。"trumpet"という作品タイトルのとおり、リッチなホーン・セクションが入ったTrack.1「毎日がラブソング」は、ソウルフルでハッピーなキラーチューン。そして、過去作のしっとりした「月光」とはまったく違う「ムーン・ライト」は、哀愁を湛えながらもポップに聴かせている。尖った部分を愛と希望で包み込んだ今作を通して、彼女たちのルーツにあるロック、ブルース、フォーク、ゴスペルなど渋い要素と、年ごろの女の子らしい爽やかでキュートな面がうまく交わった印象だ。
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Drop's
organ
札幌から東京に移住したことに加え、ドラマーの交代、キーボード奏者の脱退を経て、4人編成になったことがメンバーたちの背中を押した。約2年半ぶりの新作は、念願だった若いリスナーにもアピールしたいという想いが、作曲家/音楽プロデューサーの多保孝一(Superflyほか)と共作した「Cinderella」に結実。ダンサブルなリズムやアクセントに使ったシンセが新境地を印象づけるその楽曲は、ブルージーなロック・サウンドで音楽通を唸らせてきたこれまでの彼女たちとひと味違うものだが、挑戦するなら思いっきりやらなきゃ意味はない。そこに込めたバンドの熱い想いを受け止めたい。その他、ライヴでお馴染みの4曲に加え、中野ミホ(Vo/Gt)がヴォーカル参加したJR東日本のCMソング「冬のごほうび~恋もごほうび」のバンド・バージョンも収録。
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Drop's
DONUT
"中野ミホの世界観を詰め込む"という明確な作品テーマを掲げて制作された4thフル・アルバム。メンバー全員の個性を打ち出した前作『WINDOW』で見せた音作りやアレンジの自由度はそのままに、今作では中野自身のパーソナルに迫り、それを最大限に伝えるべく自然体な彼女のヴォーカルをフィーチャーした曲が際立っている。"からっぽ"に感じる自分と本当に心動く瞬間をのびのびと歌う「ドーナツ」も、優しいブルース・ハープの音色が郷愁を誘う「部屋とメリー・ゴーランド」も、染み入るように響 く。誰にも言えない心の叫びをピアノの旋律がなぞる「月光」と、たったひとりへのラヴ・ソングをアコースティック・ギターと共に歌い上げるバラード「どこかへ」、初の映画主題歌2曲もバンドにとって新たな挑戦。
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Drop's
WINDOW
『さらば青春』、『未来』という2枚のEPを経て制作された、Drop's通算3枚目となるフル・アルバム。2ndフル『HELLO』で自分たちなりのポップを追求&挑戦したことで、今作ではメンバーそれぞれが思いのままに好きな音を出していけたという。バンドの中心人物である中野ミホ以外のメンバーも楽曲制作をしたりと表現の幅も広がり、"ライヴをより楽しめている"ことも理由か、楽器隊のアンサンブルも以前よりグルーヴィに。バンドが元来愛するブルージーなロックンロールを大事にしながら自らの音楽を追求し、それを楽しんでいることがうかがえる。中野の目と心が切り取る情景描写も以前より明確化し、噛みしめるように歌う彼女の声がそれに説得性を持たす。彼女曰く今作は"通過点"らしいので、次回作の飛躍も期待したい。
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Drop's
未来
春は、いろんなことが始まり、いろんなことが変わっていく季節。これからの未来にドキドキ、ワクワクしながらも、変わりゆく日常にどこか切なくなったり、寂しくなったり......そんな誰もが感じるほろ苦い気持ちを、柔らかい3拍子のリズムに乗せて歌った「未来」は、Drop'sの新たな名曲といえるだろう。続く「恋は春色」は、70年代のアイドル歌謡曲を彷彿とさせる激甘ポップ・ソング。さらに「Purple My Ghost」ではギター・リフを前面に押し出したハードロックなサウンドを展開している。彼女たちのメロディ・センスは一体どこまで広がってゆくのだろう? リリースのたびに圧倒されるばかりだ。Carole Kingの「You've Got A Friend」を哀愁たっぷりに歌い上げる中野ミホの美声も必聴。
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Drop's
さらば青春
前作『HELLO』で新たな境地へと挑む姿勢を見せたDrop'sが、初のアナログ・レコーディングに挑戦し、テープ録り独特の生々しいバンド・アンサンブルが収められた2nd EPをリリースする。青春の儚さを綴った表題曲「さらば青春」は、Drop'sがメジャー・デビューする前からあたためてきた特別な楽曲。1st EP『コール・ミー』で荒井由実の「卒業写真」を堂々とカバーしてみせた彼女たちだが、今作では浅川マキの「ちっちゃな時から」をカバーし、めいっぱいDrop'sらしさを表現している。さらにドライヴ感のある「メトロ・ランデブー」、中野ミホ(Vo/Gt)の気だるい歌声が印象的な「テキサスの雨」と新曲が並び、全4曲ともDrop'sのセンスがありありと感じられる。
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Drop's
HELLO
ハタチとなり、自分たちなりの"ポップ"を示した1st EP『コール・ミー』からわずか2ヶ月というスパンでリリースされるDrop'sの2ndフル・アルバム。新たな日々への希望を歌う「ハロー」に始まり、前作EPにも収録された「コール・ミー」、哀愁たっぷりの「どしゃ降り」、軽快なワルツ「真昼のブランコ」、モータウン・ビートに乗せたラスト・ナンバー「かもめのBaby」など、音楽性の幅広さは相変わらず。特に中野ミホが初めて書いたラヴ・ソングだという「星の恋人」は、息の詰まるような切ない歌声にギュッと胸を締め付けられる。前作にも増してポップさを追求した全13曲、それでも根源に"ロックンロール"を感じるのは、彼女たちがロックを心から愛しているからだろう。こだわりを強くもちながらも新たな境地へと挑むDrop'sの最新モードを堪能できる作品。
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Drop's
コール・ミー
1stフル・アルバム『DAWN SIGNALS』から約8ヶ月振りの新作は、新曲2曲、カヴァー1曲、アコースティック・ヴァージョン1曲、ライヴ・テイク2曲を収録した6曲入りEP。新曲はDrop's流のポップ・ナンバーの「コール・ミー」と、ブルージーな「C・O・F・F・E・E・E」。特に後者はミディアム・テンポに乗る5人ののびのびとした演奏が、新たなDrop'sの表情を覗かせる。中野ミホの遊び心のあるヴォーカルに、またひとつ大人の階段を上った余裕が感じられた。荒井由実の名曲「卒業写真」のカヴァーは、丁寧な演奏と歌が、彼女たちの素直な表情や等身大の姿を映し出しており、またバンドの新たな側面を見られる。今後のバンドの指針となるであろう6パターンのアプローチが詰まった。
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Drop's
DAWN SIGNALS
先月シングル『太陽』でメジャー・デビューを果たした札幌在住、平成5年生まれの女子5人組ブルース・ロックンロール・バンド、Drop'sがバンド・キャリア初のフル・アルバムを完成させた。これまで彼女たちが磨き、培ってきたストレートなロックンロールやブルースの要素だけではなく、そこにプレイヤーや表現者としての個性が表れてきたところが大きな飛躍と言える。“楽しい”という思いを素直に表現した「JET SPARK」、横揺れが心地よい「STRANGE BIRD」、美しいメロディが特徴的な「カルーセル・ワルツ」「やさしさ」、ジャジーなムード漂う鍵盤が妖艶な「木曜日の雨のブルース」など、ロックやブルースを芯に持ちながらもバラエティに富んだ11曲。今後の活躍が更に楽しみな若手バンドのひとつだ。
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Drop's
LOOKING FOR
このバンドは単純にかっこいい。彼女たちには様々なキャッチがつく、“平成5年生まれの女子5人組のブルース・ロック・バンド”確かに聞こえはキャッチーだが、鳴らしている音は泥臭くヒリヒリとした、まさに“ロックンロール”でしかない。今作のTrack.1「くださらないブルース」からTrack.6「赤い花」まで頭からつま先まで純度の高いロックへの愛が満ちている。今作はセンセーショナルに革新性をもってシーンをひっくり返すような作品ではきっとないが、彼女たちを初めて知る人、前述のようなキャッチで穿った目で彼女たちを見ている人間に決して小さくない衝撃を与えることのできる作品であることは間違いない。この北の大地からの今は小さな一歩が今後大きな一歩を生み出すことに期待。