Japanese
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Poet-type.Mの四季に渡る作品の序章は、キラキラしたきれいなメロディ、有機的なバンドサウンドとエレクトロニクスが融合した「唱えよ、春 静か(XIII)」のまっすぐな眼差しからスタートする。シューゲイズやニューウェイヴ・マナーに則った透明感と輝度の高いナンバーを軸に、寓話的な部分をちょっとタガが外れたギターや唐突なパーカッションがユニークな「泥棒猫かく語りき(Nursery Rhymes ep3)」、軽快なスウィングに乗せて、タイトルにもある"観た事のないものを好きなだけ"と、それぞれの冒険に誘うような「楽園の追放者(Somebody To Love)」など胸躍る6曲。楢原英介(Gt)、水野雅明(Dr/Syn)、Good Dog Happy Menからの盟友、伊藤大地(Dr)の3人が曲ごとに異なる組み合わせで参加している。(石角 友香)
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Poet-type.M
A Place, Dark & Dark -永遠の終わりまでYESを-
"A Place, Dark & Dark=夜しかない街"の4部作の最終章。自ずと自分や世界の本質を深く覗きこむことになるこの"街"を舞台にした連作は、同時に門田匡陽と仲間たちのバンド感、楽団感も有機的に育んでいったように思う。ニュー・ウェイヴ的なクールネスと気が遠くなるようなサイケデリアを基盤に持ちつつ、肉体性を兼ね備えた楽曲が大半を占めるようになったのだ。もとより強力なメロディ・メーカーである門田の歌が存在感を増し、潔癖なだけではない、他者に傷をつけられないメンタリティを印象づける。そして第1作で語られていた"小さなNoと大きなYesを言う"ことの実相が、ラストの「永遠の終わりまで、『YES』を(A Place, Dark & Dark)」に登場するこれまでの楽曲の断片も相まって聴く人それぞれの"扉"を開ける。
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Poet-type.M
A Place, Dark & Dark -性器を無くしたアンドロイド-
秋らしい哀愁とかアンニュイという形容に収束しきれないカオティックな展開を見せるTrack.1「だが、ワインは赫(Deep Red Wine)」の、物語とともに呼吸するようなストリングス・アレンジにまず圧倒される。Good Dog Happy Menから綿々と続く世界観をさらに熟成したようなこの曲に門田匡陽の作家としての背骨を感じつつ、意外なほどキャッチーな歌メロを持つTrack2「あのキラキラした綺麗事を(AGAIN)」など、光を感じる楽曲を経て、門田と楢原英介のギターが織りなす空気感が森の中や、瞬く星空をイメージさせるTrack.5「プリンスとプリンセス(Nursery Rhymes ep4)」、穏やかな音像に乗せて厳しい言葉が並ぶタイトルチューンに至る6曲。世界に対する決然とした態度、表現の自由度を堪能できる。
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Poet-type.M
A Place, Dark & Dark -ダイヤモンドは傷つかない-
夜しかない街、"Dark & Dark"も、さすがに夏は輝度の高い楽曲が居並ぶ。Track.1「バネのいかれたベッドの上で(I Don't Wanna Grow Up)」で聴けるGood Dog Happy Menでの楽隊的な生命感、打って変わって、8bit感たっぷりなゲーム・ミュージック的なイントロダクションから80年代ニュー・ウェイヴ的な「窮屈,退屈,卑屈(A-halo)」、ピアノとシンセのレイヤー、辛辣な言葉が涼し気なサウンドに乗るクールネスが、正義を振りかざすことの怖さを伝える「神の犬(Do Justice To?)」。しかし最終的には、"君の本当の自由は星の数以上さ"と、夜しかない街をうろつく私やあなた自身の物語を優しく、ある種冷静に見守ってくれているような心持ちになるのはなぜだろう。過去に思いを馳せ静かに過ごす夏もいい。
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Poet-type.M
A Place, Dark & Dark -観た事のないものを好きなだけ-
Poet-type.Mの四季に渡る作品の序章は、キラキラしたきれいなメロディ、有機的なバンドサウンドとエレクトロニクスが融合した「唱えよ、春 静か(XIII)」のまっすぐな眼差しからスタートする。シューゲイズやニューウェイヴ・マナーに則った透明感と輝度の高いナンバーを軸に、寓話的な部分をちょっとタガが外れたギターや唐突なパーカッションがユニークな「泥棒猫かく語りき(Nursery Rhymes ep3)」、軽快なスウィングに乗せて、タイトルにもある"観た事のないものを好きなだけ"と、それぞれの冒険に誘うような「楽園の追放者(Somebody To Love)」など胸躍る6曲。楢原英介(Gt)、水野雅明(Dr/Syn)、Good Dog Happy Menからの盟友、伊藤大地(Dr)の3人が曲ごとに異なる組み合わせで参加している。