DISC REVIEW
Japanese
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カフカ
fantasy
90年代のJ-POP、ロックは、永遠に色褪せることのない真っすぐな魅力を持っていた。しかし、21世紀も10年が経過した今、難解な歌詞で着飾るバンドが少なくない。そんな中でカフカは、美しく広がるサウンドスケープと無垢な言葉で現実を切り取る稀有な存在だ。実存主義のフランツ・カフカのごとく、彼らもまた、現実に存在する自分と奥に息づく世界との対峙を描く。お伽話に仕立て上げた感傷と、落胆の先にあるわずかな希望。決して後ろ向きではない言葉、それこそが現代に生きる象徴なのだ。だからこそ聴き手は、柔らかくするりと突き刺さる言葉をすくい上げて、咀嚼して自分自身を同化させずにはいられない。“大嫌いだ”と言いながも、矛盾と狂気に満ちたこの世界をみな愛して止まないのだ。
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