Overseas
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NIRVANAのKurt Cobainが生前敬愛していたことでも有名な、08年に再結成したスコットランドのガレージ・ポップ・バンドTHE VASELINESが、2枚目にして実に21年振りのアルバムをリリースする。絶妙なズレを保つEugene KellyとFrances McKeeのツイン・ヴォーカルから際立つのは、良い意味での“脱力感”。いつの間にか催眠状態に陥りそうな、不思議な中毒性を持っている。ポップなメロディに反して曲タイトルはシニカルで、ギターは轟音。ありふれた日常を気負わず自然体で歌いながら、いい笑顔で屈託なく舌を出すようなスカした空気感が心地良い。「Ruined」は1曲目に相応しく勢いがあり、新たなスタートへの決意が漲っている。(沖 さやこ)
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Skream! 2024年09月号