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Japanese
桜に思いを馳せるのは日本人特有だろうか。"どうしても叶えたい夢"を抱いた少女は"守れない約束なんてしないよ"と強い決意のもとに桜が咲く前に上京する。前作『フェイクワールドワンダーランド』で大きな広がりを見せたきのこ帝国が、メジャー・デビューというタイミングで10年前を紐解いた。彼女たちの代表曲「東京」の10年前を描いたという「桜が咲く前に」では、ますますクリアになっていくサウンドの中で佐藤千亜妃(Gt/Vo)が故郷である盛岡を離れる覚悟が鮮明に描かれる。そして彼女は柔らかなビートに乗せて未来への淡い期待へ焦がれていく。金切り声を上げるようなラストのギター・ソロには痺れた。カップリングの「Donut」や「スピカ」の優しいメロディも、すべてきのこ帝国の新たな1歩となっていく。
轟音と静寂の中から湧き出るトラディショナルなメロディ。きのこ帝国という名前に違和感を感じるのはこの作品が最初で最後だろう。2007年に大学で結成されたという同バンド。シューゲイザーやポスト・ロックの影響を感じさせる非常に耳ざわりの良いノイズの中を泳ぐ佐藤(Gt&Vo)の声。前述したような音楽の影響を感じさせるロック・バンドは決して少なくは無い中、きのこ帝国が図抜けた存在感を放っているのは、この作品全てにおいて弾き語りでも成立するほどの"歌"が芯にあるからだろう。そしてその歌を一人歩きさせないどこか日本情緒すら感じさせる甘美なバンドの旋律、このバランス感覚たるや非常に末恐ろしい。
2017.04.19 @中野サンプラザ
2015.01.21 @赤坂BLITZ
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