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繊細で美しく、柔らかで芳醇な音たちをここに。2019年から展開してきたアコースティック・ライヴ・シリーズ"Billboard Session"の味わいそのままに、今回新たにBillboard Live YOKOHAMAにてライヴ・レコーディングされた全12曲は、このたびソロ活動25周年を記念するアルバムとして世へ送り出されることとなった。今作にはTourbillonでINORANと活動を共にしてきた葉山拓亮(H.Hayama)がピアニストとして参加しているほか、R&Bシンガー 傳田真央嬢もゲスト参加しており、Cyndi Lauperの「Time After Time」など計3曲をじっくりと聴かせてくれている。また、今作のために書き下ろされたという新曲も必聴。オアシスのごとき癒やしを音としてご堪能あれ。(杉江 由紀)
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そよぐ風が吹き抜け、まばゆい光が降り注ぐような音。明確な意思と、未来や希望を感じさせる歌詞。2020年9月の『Libertine Dreams』、今年2月の『Between The World And Me』に次ぐ、コロナ禍での作品群の第3弾となる今作は、INORANが今年に入ってより強く意識するようになった、"止まっていられない"というスタンスを音楽作品として具現化したものとなる。変に肩肘を張ったようなトゲトゲしさとは無縁の、全編に心地よさとポジティヴな空気感があふれるこの作品からは、このような時代にこそ重要になってきている、"しなやかな強さ"を感じ取ることもできるのだ。アルバム・タイトルは"今すぐにでも"という意味であるだけに、彼のここからの動きもまた非常に気になるところ。(杉江 由紀)
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それでも日々は続いてゆく。パンデミックが勃発しようとも、意外と世界というものは終わらないものらしい。深刻なニュースが氾濫したとて、また朝がくればそれなりに凡庸とした日常が無慈悲に始まっていくことを、この1年ほどで我々は思い知るハメとなってしまったではないか。昨年9月に発表された前作『Libertine Dreams』と今作は、この容赦なき不穏な時代をINORANというアーティストが彼ならではのフィルターを通して克明に描きだしたドキュメンタリー的音楽作品となる。シニカルで閉鎖的な色合いも漂っていた前作と、どこか平穏を取り戻し空気が動き出したことを感じさせる今作。根底では繋がっていながら、確実な変化を見せているこの2枚を改めて対のものとして味わうことをぜひお勧めしたい。(杉江 由紀)
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○○をしなくてはいけない。はたまた○○をしてはいけない、などと。気づけば、決まりごとの類いが増えてしまっていたこの世相のせいもあるのだろうか。今作の中に詰まっている自由でボーダレスな音たちは、なんだかやたらと心地いい。単なるロック・サウンドとは明らかに違うし、そこここにはクラブ・ミュージックの要素も孕みつつ、ポップ・ミュージックとしての素養もありながらにして、どこか無国籍なニュアンスまでをも含んでいることにより、この『Libertine Dreams』は不思議且つ伸び伸びとした音に溢れかえっているのだ。LUNA SEAのギタリスト INORANのソロ作という肩書きにさえ一切縛られることのない、貪欲なクリエイティヴィティが具現化したこの音の持つ奔放さは実に素晴らしい。 (杉江 由紀)
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