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Leo Lionni作の絵本"スイミー"からバンド名を付けたSwimyにとって、初の魚ソングが完成。NHK「みんなのうた」へ書き下ろした表題曲「僕と魚の物語」は、哀愁漂う歌謡的なメロディに"もしも僕が魚になったら"という架空のストーリーを描く。7月にドラマーが脱退したことで、生ドラムによる打ち込みを使用したドラムレスのレコーディングに挑戦したほか、カップリングの「天使と悪魔の歌」ではsyrup16gの中畑大樹(Dr)も参加。これまで抽象的な歌詞を好んだソングライターのTakumi(Vo/Gt)が自分自身を鼓舞するような歌詞をストレートに綴った「しゅるる」からは、メンバー脱退というバンド最大の危機を3人で乗り越えて新たなスタートを切る決意が込められているようにも感じた。(秦 理絵)
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TVアニメ"NARUTO-ナルト- 疾風伝"エンディング・テーマ「絶絶」を収録したSwimyの新作。"ひとり"をテーマにした前作『おひとりさま』に続き、今作では"人との繋がり"がテーマ。パレードのような祝祭感が溢れる「僕の言葉で」、一筋縄ではいかない複雑な曲展開の「ナンカイ」や、聖歌隊のようなコーラスとバンド・サウンド+EDMの融合で昂揚感のある「どうして」など、自由でジャンルレスなポップ・サウンドが新鮮な音楽体験をもたらしてくれる。全体に賑やかなサウンドが持ち味だが、不意打ちのように置かれたピアノ・ロック「アナタキミ」のセンチメンタルは、実はSwimyはシンプルな曲の良さでも勝負できることを証明する佳曲。隠れた名曲と呼ばれそうな予感がした。(秦 理絵)
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親しみやすいメロディとメルヘンチックな歌詞、男女トリプル・ヴォーカルが特徴的なSwimyが、今年3月にメジャー・デビュー。独特なフォーマットを持つバンドだけにどんな道を歩んでいくのか気になっていたが、このミニ・アルバム、大正解だと思う。今作のテーマは"孤独"と"愛"。命の重さにまで話が及ぶほどのシリアスな内容でもポップに鳴らせば受け入れられてしまう――というマジカルな力が発揮されている。先に挙げたバンドのキャラクターがそれを可能にしているのだ。"怖ければ目を背けてもいいよ/変わりに僕が君の目になる/君のための歌だ さぁ逃げよう"(Track.4「ナイトミュージック」)と歌うその優しさで何もかもひっくり返すための、痛快な宣誓がここに。(蜂須賀 ちなみ)