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NUMBER VOGEL (8)
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5月末のライヴを以て、9年間の活動に終止符を打つNUMBER VOGELのラスト・アルバム。収録されるのは、"NUMBER VOGEL"というバンドの志向が作り上げられた初期の曲、ライヴの定番となっている曲、そして新たに作り上げた「ネガティブスター」も加わった全18曲。最近、ソロでカバー・アルバムを発表したもとつね番ちょうのハスキーで中性的なハイトーンの歌声を活かした、メロウなメロディが冴えるバラードから、近年のアップテンポでダンサブルな曲など、このバンドの幅広さがわかる内容になっている。バンドとしての活動は終えるものの、その音楽は残り、いつでも帰ってこれる場所としてあり続ける。そんな意味合いと、NUMBER VOGELがこれまでその歌とサウンドに込めてきた願いをタイトルに込めた、大きな"いえ"の完成。(吉羽 さおり)
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NUMBER VOGELの、もとつね番ちょう(Vo/Gt)によるソロ・カバー・アルバム。かなり好きで歌い込んでいるという秦 基博の曲を始め、彼自身が、ひとり路上ライヴで歌ってきた曲が並ぶ。小田和正、槇原敬之から、JUJU「やさしさで溢れるように」、一青窈「ハナミズキ」、荒井由実/松任谷由実の名曲まで、女性シンガーをも、そのスモーキーなのに、艶やかさも持った声で歌う。取材で"バンドマンとしてのプライドは捨てて歌っているところもある"と語っていたが、たしかに、各曲の持つソウルに忠実に、丁寧に歌を紡いでいく感覚は、バンドマンとしての看板やエゴのようなものはない。初めて聴く人にとっては、いいヴォーカリストを発掘した感覚にもなるだろう。そして、1枚聴き終えるころには、独特の歌のグルーヴに魅せられていると思う。(吉羽 さおり)
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もとつね番ちょうの中性的なハイトーンヴォーカルが冴えるキャッチーなメロディ、加速感が気持ちのいいダンサブルなドラム&ベース、そしてインパクトの強いフレーズと第二のメロディたる存在感でぐいぐい前に出てくるギターと、なかなかにアクの強い個性がせめぎ合っているNUMBER VOGELサウンド。このEPでは、収録曲4曲ともにそのせめぎ合いの面白さが全面に出ている。全曲BPM150前後の疾走感で、「ナリユキマカセ」ではファンク・テイストのヨコノリ感もあったり、曲の展開も一筋縄でいかないパターンも多い。それでいて耳馴染みはフレンドリー。J-POPも好きだと聞くと、それも納得だ。マニアックなこだわりは随所で感じさせつつ、キャッチーな曲として昇華していく、腕によりをかけたバンドの今を見せるEPだ。 (吉羽 さおり)