Japanese
2014年11月号掲載
-
もとつね番ちょうの中性的なハイトーンヴォーカルが冴えるキャッチーなメロディ、加速感が気持ちのいいダンサブルなドラム&ベース、そしてインパクトの強いフレーズと第二のメロディたる存在感でぐいぐい前に出てくるギターと、なかなかにアクの強い個性がせめぎ合っているNUMBER VOGELサウンド。このEPでは、収録曲4曲ともにそのせめぎ合いの面白さが全面に出ている。全曲BPM150前後の疾走感で、「ナリユキマカセ」ではファンク・テイストのヨコノリ感もあったり、曲の展開も一筋縄でいかないパターンも多い。それでいて耳馴染みはフレンドリー。J-POPも好きだと聞くと、それも納得だ。マニアックなこだわりは随所で感じさせつつ、キャッチーな曲として昇華していく、腕によりをかけたバンドの今を見せるEPだ。 (吉羽 さおり)