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Japanese
開いた扉の先に広がるのは、未だ重苦しい現実と孤独感だった。前作『蠅ト百合』で鳴らされた、開放感とメランコリーが入り混じるギター・サウンドからさらにヘヴィに、且つキャッチーに、そのスケール感とポップネスを何倍にも増した楽曲たち。1曲の中で見せるドラマティックな曲展開も、夜空に映える三日月のように切々と輝くメロディも、そのすべてに"先へ進む"ための意志がたぎっている。前作が、道を歩み始めたZaien Lilyの、その先を照らし出すヘッドライトだとしたら、この本作は、未だ消えない闇を、そのぬかるんだままの地面を駆け抜けるための獰猛なエンジン音。仮初の希望を見せるのでも、絶望に寄り添うのでもなく、ただあるがままに"自分"であることを突き詰めようとするバンドだからこそ、2作目のこの重さは必然である。
喜びの歌も悲しみの歌も巷に溢れている。でも、そのほとんどがどうでもいい。だって俺には関係ないから。ハリボテの感情表現に共感なんてするか。今、俺が抱える喜びと悲しみは俺だけのものだ。誰にも渡すか。だから俺はZaien Lilyを聴く。窒息しそうなほどの嘘と苦悩と混沌に満ちたこの現実を、たとえ未来なんか見えなくても突き進んで、その先に自分の手で掴みとるもの、それこそが感情だ。Zaien Lilyはそれを鳴らしている。だから聴く。2011年に結成。渋谷La.mamaを中心としたライヴハウスや各地の路上を舞台に、"伝えること"に対する貪欲な嗅覚を尖らせてきた、その粗暴さと繊細さを同居させたサウンドは、聴き手の生傷だらけの魂を白日の下に曝け出す。2014年、最も純潔な感情表現としてのロック。聴け。
私が歌いたい歌を、そのとき思ったことを、自分の言葉で、嘘偽りなく歌っていくと思う
"生きててよかった!"も"死にたい"も全部ある、嘘じゃない、本当に人間みたいな音楽を奏でたい
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