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Japanese
ダブ・バンドとしてのプライドを確固たるものにしながら、ダブ・バンドとしてできることを開拓してきたTAMTAM。フル・アルバムにはその軌跡が詰まっている。爆発の前のカオスと、新しい空気が吹き込んで覚醒するカタルシスとを猛スピードで繰り返すサウンドに引き入れられ、Kuroの歌うエモーショナルに、かつ自由に音の中で飛びまわったり、たゆたうようなヴォーカルに圧倒される。美しく、スケール感のあるサウンドながら、終始、ある種の緊張感・緊迫感を宿していて、その"何かが起こっている"感じにがっちりと心を掴まれ、揺さぶっていく、刺激的なアルバムだ。ディープで憂いのあるトーンながら、クリエイティヴィティや心の奥底の思いを活性していくかのような感覚が、湧き起こってくる、そんな重厚感がある。
洪水のようなギター音と前のめりに煽るビートではじまるTrack.1「クライマクス」。まずこの圧倒的な音でブラックホールのようにリスナーを引き込んでいくアルバムになっている。そして引っ張り込まれた先に広がるのは甘美な世界。ピアノの柔らかな音色を基軸にしたレゲエ・チューン「シューゲイズ」や、フリーキーで万華鏡的コラージュ感のあるダンス・ミュージック「フリー」など、様々なステップを踏むリズムが流れ、変わりゆく景色の中をたゆたうようにKuroのヴォーカルがのっていく。刻むビートは細やかで高揚感があり、しかしそのタイム感は午睡に溶け込んでいく時のような、心地好さがある。夢とうつつをシームレスに繋いで、音の揺りかごに乗せて揺さぶるアルバム。切なさと懐かしさを湛えた歌心がまたいい。
TAMTAMとは何ぞや、を自分たちで客観視することができた
ダブってむちゃくちゃだから、変に固めない方が正しいのかも
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