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小南泰葉MUSIC VIDEO
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2年振りのフル・アルバムのテーマは"メッセージ"。1stフル・アルバム『キメラ』リリース以降、自分自身の楽曲に何が足りなかったかを見つめ直し、"何も飾らない""真っ白"な状態で楽曲制作を行ったという。楽曲が持つ魅力を充分引き出すアレンジが各曲で施されており、バンド・サウンドでユーモラス且つロックに攻める曲や、プログラミングとキーボードを主体にしたソフトな楽曲、ピアノとチェロをフィーチャーしたものなど、バラエティに富んだ音楽性が楽しめる。そしてすべてに共通しているのは彼女の歌がどれも切なく悲痛でありながら、とても優しいということ。どの曲も向き合う相手がいるからこそ生まれた楽曲ゆえだろう。この作品は小南泰葉が彼女自身に、そしてあなたに捧げるプレゼントだ。(沖 さやこ)
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生きづらさを決してコアな音像に落とし込まず昇華したアルバム『キメラ』。その後、ライヴを重ねることで、さらにその感情をリスナーとともに鳴らそうとする今が凝縮されたシングル、と呼ぶにはあまりに濃厚な新曲4曲+デモ2曲。タイトル・チューンでは小気味良いアコギと遠くで鳴る嵐のようなエレキとグルーヴが渾然一体となって感情の出口を求めるように展開。歌詞は携帯で"3355411"と打つと"死にたい"と表示され、その2乗の"11224111122411"は"生きたい生きたい"になるという都市伝説を下敷きに、時代や環境に対する怒りを表現。囁きから叫び、天に昇るような歌唱と1曲の中で様々なに表情を変える歌そのものが断然強い。ボートラ扱いのデモのカッコよさにも驚きを禁じ得ず、彼女のソングライターとしての力量を知る。(石角 友香)
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挫折、路上からの再スタート、そしてインディーズを経て、昨年5月にメジャー・デビューした女性シンガー・ソングライターによる1st フル・アルバム。聴く者の神経を逆撫でする爆音・轟音のサウンドとショッキングな言葉遣いとともに内なる自分を露悪的なまでに曝け出した曲の数々と何かが憑依したんじゃないかと思えるほど声色を使いわけた歌唱は、シンガー・ソングライターはシンガー・ソングライターでもレコード会社が謳う"新世代"や、あるいは"超個性派"という形容がふさわしい。洋楽の世界で最近、使われる"魔女系"なんて言葉がふと頭を過ぎったりも。ともあれ、そういう過激さのみならず、端正なアレンジやポップな展開も含め、衝撃的かつ奥深い作品になっているところにこの作品の意味がある。(山口 智男)