Japanese
スピッツ
2009.07.20 @横浜アリーナ
Writer 遠藤 孝行
2日間を通して一番観客を集めたのは、もしかしてこのアーティストかも知れない。BEN FOLDSが終わり、転換時間、このフェスで初めてスピッツを観るという人も多いのか、会場は不思議な緊張感で包まれている。僕もその一人。もう小学生の頃から大好きなバンドの一つだったし、このタイミングで観れるとは思ってもみなかったので、やはりドキドキしていた。
今回のNANO-MUGEN FES.のコンピレーションに収録されているスピッツの曲は「8823」。2000年発売の9枚目のアルバム「ハヤブサ」の収録曲。シングルでもないこの曲が選ばれたのは嬉しかった、なぜなら「ハヤブサ」は一番良く聴いたアルバムだったから。少し長い転換時間の後、ライヴが始まる。
一音目から出音が違う。ドッシリと響く、一瞬にして会場はスピッツ色に染まる。1曲目からパワー全開だ。ボーカルの草野マサムネの声も次第に調子が出てくる。月並みな表現だが、まるで天使の歌声の様に、大きな会場に響き渡る。「どうも、スピッツです。ライヴが久々なので緊張してます」と控えめなMC。そして「このイベントは凄い。海外のアーティストをこうやって観れるのは素敵な事、今日もNADA SURFとか楽しみました」。と本人達も楽しんでいる様子。スピッツ自身も続けている「ロックロックこんにちは!」というイベントがある。そこでも沢山の豪華なアーティストを招いて行われ、今年の8月にも開催される。お互い刺激し合い素敵なイベントになって行くのはとてもいい事だと思う。こちらも本当に楽しみだ。
そして終盤には「8823」が披露された。疾走感溢れるサウンド。ベースの田村明浩がマイクスタンドを倒しながら暴れ回る。歌詞も胸に突き刺さる。こんなにエネルギッシュでパワフルなライヴをしてくれるとは思ってもみなかった。
あっという間の45分間。歌詞はやはり重要だという事を改めて、そしてスピッツはライヴバンドなのだなと本当に思い知らされたライヴでした。
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