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INTERVIEW

Japanese

otsumami feat.mikan

 

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otsumami:青葉 紘季 福井 伸実
mikan
Interviewer:高橋 美穂

-また"ペダル漕いで"等、自転車に乗っているシチュエーションが思い浮かぶ歌詞が多々並んでいるのに、直接的な"自転車"というワードは入っていないところに、聴き手の想像力をかき立てるセンスを感じました。これは、あえてだったのでしょうか。また、"夏よ逃げないで"というメッセージを届ける際に、自転車に乗るストーリーと重ね合わせたのは、どんな狙いがあったのでしょうか。

青葉:歌詞に関しては、「レモン水」のときもそうでしたが、メロやサウンド感がある程度骨格ができたときにmikanとイメージの擦り合わせをして作っていきました。彼女は楽曲の映像イメージをすごく持っているので、断片的なワードや、とりとめのない会話だったとしても、結構注意深く話をしているといいワードや情景がすごく浮かんでくるんです。ご指摘いただいた"ペダルを漕ぐ"とか"田舎道(曲中は畦道にしましたが)"とか、このへんの世界観はmikanの発露によるものが多いですね。やはり彼女のエッセンスはできるだけ楽曲に取り込みたいし、そっちのほうが説得力や純度は増すはずなので、こういった初期段階でのイメージの擦り合わせはこれからも恒例化していきたいですね。

-Bメロのリズムや開けるサビに王道感はありつつ、長いイントロや、間奏、A、B、また間奏(ギター・ソロ)という構成は、ちょっと攻めなのかな? とも思いました。構成に込めた意図がありましたら、教えてください。

青葉:先程もお話した通り、90年代後半のバンド・サウンド意識なのでイントロの尺、そしてギター・ソロは結構マストでしたね(笑)。ダサいか古いか? そのギリギリを攻めたつもりではいます。と言いつつ、定石通りに2サビがあって、間奏明けに大サビ→落ちサビ→ラスサビの構成にすると、今のポップスとして考えると長尺すぎるし、やや押し付けがましい感じがしてしまうので、そこはあくまで軽くするというか、飽きさせないような展開感は考えましたね。実はこれotsumamiではよくある構成なんですよね。2サビ行くと見せかけて違うブロックへ飛ばしてみたいな。癖なのか、飽きっぽいのか(笑)。これはotsumamiに限らずですが、普段の音楽制作の中でも、メロにしても構成にしても核たる部分以外であまり同じものを聴かせない、みたいな考え方は常に持ってますね。

-mikanさんの歌声は、いつも以上に笑顔が目に浮かぶような、優しい、柔らかい印象を受けました。どのような思いでこの楽曲に向き合ったのでしょうか。そして、レコーディングはいかがでしたか?

mikan:最初に音を聴かせていただいたとき、まだできあがっていない世界をただ歩き続ける主人公の絵が思い浮かびました。歩いたり走ったり、立ち止まったり休憩したり。そんな途中でいろんなものと出会い、少しずつ色付いていく。柔らかいと感じていただけたのは、自分たちに向けて歌っていたからでしょうか。今までの思い出を一つ一つ振り返りながら、まだまだ前に進んでいこうという想いを込めて制作しました。

-スタジオ・ライヴも拝見させていただきました。温かい雰囲気の演奏と、フレッシュ且つ堂々としたmikanさんの歌唱が印象的でした。皆さんの感想も教えていただけますでしょうか? 個人的には、生ライヴも観てみたくなりました。

mikan:ありがとうございます。収録は本当に本当に緊張してしまって。時間が経った今でも不安が残っていますが、次のライヴはきっと大丈夫だという自信があります。素敵な楽曲たちを一番いい形でお届けできるよう、頑張ります。

福井:普段1人で絵を描いていることが多いので、現場の熱を改めて感じたといいますか、それぞれが役割をもってotsumamiを作っていく、そんなエネルギーが満ちていて刺激的でした。そのなかでmikanちゃんが、私が描いた衣装を着て歌ってくれたのが嬉しかったです。とても似合っていて美しくて、天使のようでした。

青葉:スタジオ・ライヴについては、収録とはいえ"動くmikan"をようやく皆さんへお届けできて、otsumamiとしては大きな一歩だったと思います。本人も言ってるように最初は結構緊張してたみたいですが、スイッチ入ってからはいい顔してましたね。今回バンド・メンバーにしても、カメラ・ワークも僕の古くからの仲間にお願いしていて、otsumamiのモットーでもある"好きな人と好きなことを好きなだけ"を、思い切り体現できた作品になりました。

-福井さんのジャケットは「大人は忙しい」に続いて、というかより写真の割合を増やしたものになっています。この方向性は、やはりMVと連携したものなのでしょうか。

福井:MV撮影で撮ったmikanちゃんのきれいな写真にイラストを乗せました。「3373 (feat.mikan)」、「レモン水」、「大人は忙しい」等MVと連動した写真にイラストを加える形は、ひとつのotsumamiらしさになってきているように感じます。

-写真とイラストが溶け合って作品となっており、一つ一つの絵や字だけではなく、さりげないようでいて構図や色合いも熟考されたのかな? と思いました。どのように考えていったのでしょうか。

福井:今回はもとの写真が美しくすでに絵として完成されているようにも見えたので、自分の中では少し難易度が高かったです。写真の美しさを壊さないように、けれどイラストが乗ることでそこに物語が作られていくとも思っているので......バランスを見ていろんなパターンを考えました。

-「ニゲナツ」で再びの王道へ向かい、ますますこれからのotsumamiの進む道が楽しみになってきました。今の時点で教えていただける今後の予定はありますか?

青葉:今回の「ニゲナツ」と同時に『otsumamiのインストアルバム~レシピ #1~』もリリースになりました。夏、秋に相応しい曲のインストたちをメンバーでセレクトしてみました。最新曲ももちろん大切ですが、過去の曲たちも本当にいい楽曲たくさんあるのでもっと届いてほしいなと思います。四季折々取り揃えてありますので是非ともつまんでいっていただければ。作品にしても活動にしてもまだやってないことだらけなので、一つ一つこれからも探しながら、皆さんへotsumamiを届けていけたらと思っています。

RELEASE INFORMATION

otsumami feat.mikan
NEW SINGLE
「ニゲナツ」
otsumami_jkt.jpg
NOW ON SALE
[OSAKANA label]
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