Japanese
ネクライトーキー
2024年02月号掲載
Member:もっさ(Vo/Gt) 朝日(Gt) 藤田(Ba) カズマ・タケイ(Dr) 中村 郁香(Key)
Interviewer:石角 友香
タイトルの"TORCH"は明確に示したい、まではいかなくて 小さい光だけど温かくなれたらいいなという感じ
-ではしんがりはもっささん、お願いします。
もっさ:ずっと悩んでた(笑)。でも「石ころの気持ち」が好きです。アルバムでは最後の1曲に収録されてるけど、実はライヴで未完成のときにやってて、だからできたのはだいぶ前で......。
タケイ:対バンのとき。2022年の12月のツアー("ネクライトーキー「オーキートーキーvol.5」")でやってる。
もっさ:この曲が最後にあってくれてとてもいいです、救われる感じがして。
-曲順的にもいいですね。
もっさ:これが最後にあればちゃんとアルバムになるなって感じがして。お気に入りです。
-というところで。みなさんから挙がっていない肝心なところで、もっささん作の「だから、」はすごい曲ですね。
朝日:これすごくいいんですよ。
もっさ:暗いんですけど。
-どういうところから生まれた曲なのかなっていうのがすごい気になりました。
もっさ:曲を作るときに、自分の中にある壺のわりと底のほうをほじって出したから、こんなポップめな人間から出てくる感じではないけど(笑)、でも結構自分に近いですね、こういうものが。わりと飾りなく出してる感じ。
-"優しくもなんともない"と思うことはありますよね。自分の言葉と実際の自分の行動を比べたりするときに。
もっさ:優しくなきゃいけないって思うとつらいから、優しくないと認めちゃうみたいな、そういうこう、うーん......ってやつです(笑)。
朝日:(笑)
-曲調もネクライトーキーのバックグラウンドのひとつである、清冽な日本のオルタナやパンクを思わせます。
もっさ:バラードにしたくなくて試行錯誤しました。
朝日:すごく聴いててハッとできる曲というか、めちゃくちゃいいんですよね。すごい腹立ちました、"俺よりいい曲作るな"と思って(笑)。
一同:ははは。
-ここまでもっささんが奥のほうから出してくれるっていうのが、聴く人にとっては優しさというか、聴いてて助かるな感じがしました。
もっさ:はい。"出してみた"みたいな感じで(笑)。今までちょっと浅めのとこだったけど。
-前回のツアー("ネクライトーキー「踊れ!ランバダ」リリースツアー 「ゴーゴートーキーズ! 2023秋」")でも聴かせるタームがすごく効果的でしたね。
もっさ:たしかにライヴでも勢いだけじゃなくて、ちゃんとゆったりした曲とか聴かせる曲もいいなって思ってもらえるようにならなきゃという意識はあるんですよね。
朝日:これもライヴで披露するのが楽しみな曲だなと思ってます。
-そしてこの"TORCH"という、"たいまつ"を意味するタイトルを聞いたとき、意外だったんですよ。全編聴くとわかるんですけど。
朝日:アルバム・タイトル案はふたつあって、"TORCH"と"JOKE"っていう。"JOKE"ってタイトルの場合は「ねぇ、今どんな気分?」が1曲目に(笑)。
-曲順が変わってくる?
朝日:曲順変わってくる。でもやっぱり最後の「石ころの気持ち」って曲を考えるとすごい"TORCH"らしいから"TORCH"で行こうっていう気持ちが。
藤田:「石ころの気持ち」が最後っていうのは満場一致というか、"これは最後がいいね"って一番最初ぐらいに決まって。朝日さん的にこれが一番最後に来るんだったら"TORCH"がいい、じゃあそうしようと。
-でも今"TORCH"を選んで、この曲にしたっていうところに、今のネクライトーキーが向かっている方向があるのかなって。
朝日:照らしていこうかなと。
-"照らしていきたい"理由はなんですかね?
朝日:明確に方向を示したいとか、そこまでではなくて。家に帰って真っ暗な部屋でパッと電気をつけたときとか、暗い中でタバコに火をつけてちょっと光が見えたときの安心感というか、力強く引っ張っていくものというよりは、なんとなく日常の中にぽって現れた光の安心感みたいな、何かを明確に照らそうっていう感じじゃないんですよ。ただなんとなく何かあったら嬉しいなぁって(笑)、そういう気持ちで曲を作っています。
-たしかに部屋の明かりがついてたり、暗い街中にコンビニが1軒あったりすることの安堵とかはありますね。
朝日:意外と無機質な光でもなんか安心できることって全然あったりしますし。
-今回のジャケットの絵はもっささんですか?
もっさ:はい。もっさ的たいまつを描きました。
朝日:結構都会チックなんだなぁっていう。
もっさ:でも例えば東京タワーに夕日が落ちたら、"マッチ棒"になるじゃないですか......(笑)。
-見えますね。
もっさ:朝日さんはタバコだって言ってたけど。
朝日:なんか生活感あるアルバムなんだなと。
-聴く人もこの『TORCH』の中に、そういうぼんやりした明かりを見つける?
朝日:小っちゃいけど温かくなれたらいいなというのはありますね。
LIVE INFO
- 2025.01.19
- 2025.01.20
- 2025.01.21
- 2025.01.22
- 2025.01.23
- 2025.01.24
- 2025.01.25
- 2025.01.26
- 2025.01.27
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
ASP
Skream! 2024年09月号