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INTERVIEW

Japanese

SPARK!!SOUND!!SHOW!! × MAN WITH A MISSION

 

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3月1日に3rdフル・アルバム『音樂』をリリースしたSPARK!!SOUND!!SHOW!!。あやぺた(Dizzy Sunfist)や高岩 遼(SANABAGUN.)をゲストに迎え、それぞれのキャラクターを存分に生かした曲があるのはもちろん、ノンジャンルで清濁併せ呑んだカオスな街を独自のルールで横断する、エッジィでポップなサウンドが巻き起こすドライヴは痛快だ。また斬新な鮮やかさを持ちながら、普遍的な歌心も忘れていない。それを力技だけでない説得力で奏でている音楽に、スサシ(SPARK!!SOUND!!SHOW!!)の現在地を見る作品だ。今回はスサシがリスペクトをするMAN WITH A MISSIONからJean-Ken Johnnyを迎え、タナカユーキ、タクマとそれぞれの音楽観や、今とこれからなど自由に語ってもらった。ちなみにふたりがかわいい耳つきの帽子を被っているのは、Jean-Ken Johnnyに敬意を払ってのいたって真面目なおもてなしです。

SPARK!!SOUND!!SHOW!!:タナカユーキ(Vo/Gt) タクマ(Syn/Gt/Cho)
MAN WITH A MISSION:Jean-Ken Johnny(Gt/Vo/Raps)
Interviewer:吉羽 さおり Photographer:Yukiya Kanda

-みなさん以前から面識があるということですが、こうして会うのは久しぶりですか。

タナカ:そうですね。僕は昨年の"DEAD POP FESTiVAL 2022"ぶりです。

タクマ:僕は──

Jean-Ken:ツイ最近会イマシタネ(笑)。

タクマ:つい先日、飲みに行きました。

-最初に会ったのはいつ頃なんですか。

Jean-Ken:実際ニ会ッタノハソノ"DEAD POP FESTiVAL"ノ前ニアッタ"YON FES 2022"カナ。

タクマ:"YON FES"の打ち上げですね。もともと共通の知り合いがいて、その人からお互いの話は聞いていたんです。そこで、"YON FES"でやっと会えた! という感じで話し掛けたのが初めましてでしたね。僕らコロナ禍の時期に活動についていろいろと悩みがあって、その共通の知人に相談をしていて。それをその人づてでJean-Kenさんが聞いてくれていて。

Jean-Ken:スサシノ話ハズット聞イテイタンデス。今面倒ヲ見テイルバンドガイテ、スゲェカッコイインダヨッテイウ話デ。イロイロ悩ンデルミタイダカラ、タイミングガ合ッタラ良カッタラ話シテクレナイ? ッテ、ソノ知人ガ先輩風ヲ吹カセテキタカラ。

タナカ:はははは(笑)。

Jean-Ken:タイミングモ合ッタシゼヒトイウコトダッタンデス。

-タナカさん、タクマさんはもともとMAN WITH A MISSIONというバンドにどんな印象を持っていましたか。

タナカ:これはひと言しか出てこないですね、狼という印象で。

Jean-Ken:ソリャソウナルヨネ(笑)。

タナカ:で、"DEAD POP(DEAD POP FESTiVAL 2022)"で話させてもらう前に、何度かフェスで一緒になっているんですけど、僕がなかなかバックヤードで狼を見つけられなくて、挨拶に行くことができなくて。

Jean-Ken:見当タラナカッタノネ。

タナカ:それで"DEAD POP FESTiVAL"までかかっちゃった感じでした。

Jean-Ken:ソウネ。最初ノ出会イハ"YON FES"ダッタンデスケド、僕ガチャントスサシノライヴヲ観タノガ"DEAD POP"デ、ステージ脇デ観テイタンデスケド、メチャメチャカッコ良クテ。デ、ユーキノパフォーマンスガ激シイジャナイデスカ。舞台袖ノホウニマデ来テ、袖デ観テイタヤツラニ飛ビカカッテキタンデスケド、ソレガドウイウワケカ僕ノトコロデ。

タナカ:袖で観てる友達なのかなって勢いで飛び込んでしまって(笑)。

-(笑)タクマさんはどういう印象を持っていましたか。

タクマ:僕は曲を作るんですけど、実際に話をしたときに、曲作りのこともすごく参考になる話ができて。これはマンウィズ(MAN WITH A MISSION)売れるなって思いました。

Jean-Ken:オイ(笑)。

-Jean-Ken Johnnyさんはスサシのライヴもご覧になっていますが、どんなところがいいなと?

Jean-Ken:最初ニ音楽ヲ聴イタトキニ、モノスゴク原始的ナ衝動ヲ感ジタンデス。音楽性モハイブリッドデ、エレクトロダッタリハードコアダッタリメタルダッタリトイウ激シイモノガアリツツモ、リリックガシニカルダシラディカルデ、聞コエ方的ニハポップダッタノデ。コレハ、ライヴガ映エルバンドダロウナト思イナガラズット聴イテイタンデス。実際ニライヴヲ目ノ当タリニシタトキ、オソラク"DEAD POP FESTiVAL"デモ初見ノ人モ多カッタ気ガスルンデスネ。タダソレヲ巻キ込ンデイク確固タル力ガ備ワッテイルナト思イマシタ。

-インパクトの強いライヴですよね。スサシにとってのライヴとはどういうものですか。何か意識していることはありますか。

タナカ:解放、発散、そしていっぱい楽しむ感じですね。解放したい気持ちとか怒ったり悲しかったり、嬉しい楽しいとか、楽しい感じになりたいという希望をリリックに入れているので。それがメロディや曲になって、音楽としてアウトプットするときに、えらいもんでリリックを書いたときのテンション感にちゃんとなったり、気持ちがちゃんと乗せられられたりするのがライヴやし。普段、感情をバーっと合法的に曝け出せる場所って限られているじゃないですか。もちろん、そもそもライヴや音楽が好きじゃないと"解放"にはならないし。そういう自分の快楽を追求していったのがライヴなんじゃないかなと。飛び込みたいと思ったら、それをセーブできなかったりもしますし(笑)。自分を縛るものが限りなく少ない状態なので、すごく楽しくなれてますね。

-この音楽的な面白さやその源は何かを探りたくなるバンドだなと思いますが、Jean-Kenさんも実際に話したときに、そういう音楽の話もしているんですか。

Jean-Ken:ソレコソタクマト一緒ニ飲ンダトキニイロイロ話ヲ聞カセテモライマシタ。最初ニATARI TEENAGE RIOTトカ好キナノ? ッテコトハ聞キマシタネ。サウンドデモバンドデモ"衝動"トイウモノヲ曝ケ出シテイル感ジガ、僕ノ中デ被ル感ジガアッテ。アトハ、シューゲイザートカソッチ系モ好キナノカナッテ話ヲシタトキニ、タクマガソッチモ通ッテルト言ッテイマシタ。僕ハ90年代ノオルタナ・ギター・ロックトカ、当時ノデジタルナ文化トロックガバチバチニ融合シテイタ頃ノ雰囲気ガ好キダッタンデス。ソレヲ今ノ時代ニ昇華シテイルバンドダナト思イマシタネ。

-タクマさんの音楽のルーツはどういうものになるんですか。

タクマ:高校2年生くらいで、洋楽とか音楽をちゃんと聴き始めたんですけど、そのときエモ、スクリーモが俺らの高校の4、5人の間で流行っていて(笑)。STORY OF THE YEARとかTHE USEDとかSAOSINとかをみんなで聴いて、そのメンバーで、文化祭でライヴやろうぜというのがバンドの始まりではあるんです。

-そういうバンドから、さらにルーツを遡って聴いていくとATARI TEENAGE RIOTなどに辿り着く感じですかね。

タクマ:今のメンバー4人の共通で聴いていたものだと、ENTER SHIKARIとかがわかりやすいのかな。2ndとか3rdの頃だったと思うんですけど。

タナカ:2ndアルバム『Common Dreads』かな。

タクマ:それがドンピシャで。これヤベぇみたいな感じがありましたね。今もENTER SHIKARIは好きです。ATARI(ATARI TEENAGE RIOT)は、2~3年前にガバっていうジャンル──キックがすげぇ歪んでいてシンバルもビャンビャンしてるみたいなのを掘り下げていったらいて。このバンドすげぇっていう感じではありました。

Jean-Ken:彼ラノ世代ト、ATARIトカソノヘンガ被ッテルノガ僕的ニハ新鮮デシタネ。

タクマ:あとは僕、ギター以外にシンセもやるんですけど、今出ているクローン・シンセじゃなくて、昔のアナログのやつのほうが、音がいいんですよね。例えば、昔のRolandの機材とか誰が使ってるんだろうっていうので、ATARIとかが出てきたり。

-そういう機材繋がりで探っていくこともあるんですね。

タクマ:僕は多いですね。どんな機材使ってるんだろうっていう。

-ふたりで音楽の話は盛り上がったんですか。

Jean-Ken:ヒト通リソウイウイロイロ話ヲ聞キマシタ。L'Arc~en~CielトカJ-POPトカモ聴イテイルンデスヨネ。

タクマ:ラルク(L'Arc~en~Ciel)とかLUNA SEAはメンバーみんな好きですね。

Jean-Ken:ソウイウ意味デハ、ジャンル的ニハ相当尖ッタモノヲ発信シテイマスケド、言葉ヲ選バズ言エバ、大衆ニ向ケテ発信スルトイウアティテュードモ、キッチリ持ッテイルンダナトイウノハ感ジマシタ。

-そういう話の中で、何か共通点が見つかったり、制作についての話になったりもするんですか。

タクマ:俺、実は話をするまでJean-Kenさんが曲を作っているというのを知らなかったので、曲作りの話とかがすごく面白かったんですよね。ドラムのビート・パターンの話が面白くて──

Jean-Ken:コンナ細カイ話載セテモ、誰モ読マナインジャナイデスカ。大丈夫デスカ(笑)。タクマモDTMデ、ドラムデビートヲ作ルト思ウンデスケド、1小節ナイシ2小節ノループデ決定的ナドラム・パターンヲ作レタラ、ソレハバンドトシテ勝チダミタイナ話ヲシテタンデスヨネ(笑)。コノタッタ2小節デイケルリズム・パターン、ビートヲバンドトシテ作ッタヤツハ基本的ニ生キ残リマクッテルトイウカ。天下ヲ取ッテルイメージガアッテ。

タナカ:へぇ~、初めて聞いた。これは同業者が聞いたほうが面白いと思う。

-そういう話を聞いて参考にしたりと。

タクマ:その話聞いてからまだ何も作れていないんですけど、その発想で何かないかなっていうのは考えてます。

Jean-Ken:意外ト面白イノハ、ドラムジャナイ方向デ考エルトイウコトネ。今マデノ黄金律ノパターンヲ拍ノ取リ方トカデヴォーカルニヤラセルトカネ。ソレデラップノ仕方モ変ワッテクルノデ。

タクマ:たしかに。飲んでたときこんな話ばかりしてたからめっちゃ楽しかったんです。

タナカ:今みたいな話もっと聞きたいです。あれ教えてください。一番売れた曲を作ったときの制作の感じとか、ああしようこうしようがあったのかとか。

Jean-Ken:ウチラデ言ウト、例エバ「FLY AGAIN」(2011年リリースのシングル『NEVER FXXKIN' MIND THE RULES』収録曲)ハ、楽曲自体ハベースノKamikaze Boyガ書イタンデスケド。最初ニデモデ上ガッテキタトキハマジデ、コレハキツイナッテ思ッテマシタ。

タナカ:へぇー!

Jean-Ken:全員、コレハ無理ダロウッテイウ印象ガアッタンデス。デモ、本人ハ確固タル自信ガアッテ。ソノ当時ハthe telephonesトカ、チョウドロック・バンドガ四ツ打チトカヲヤリ始メテイタ頃デ。アアイウビートニオーセンティックナロックノアンサンブルガ乗ッカルノヲ新シイアイディアトシテ持ッテキタトキニ、最初コレハハマラナイカモナッテ思ッタンデスケド。ソコヲ押シ切ルトイウカ──コレハ作曲者ノエゴデモアルケド、コレヲヤリタイッテノハ持ッテナキャイケナイ部分ダト思ッテイテ。スゴク大事ナモノヲ学バセテモラッタ曲デシタネ。細カイ部分デ、例エバギターハコッチノホウガイイトカ、フレーズハコッチノホウガイイトカハアッタカモシレナイケド、一番大事ナノハ折レナイコトトイウカ。コレガ絶対ニカッコイイ、タブン刺サル、トヤリ切ルコトガ大事ダナトイウノハソノトキ思イマシタネ。モウ十数年前ノ話デスケド。

タナカ:今思えばなんでそのときこれはちゃうなってなったんですか。

Jean-Ken:タブン最タルモノハ、時代的ニロックノジャンルノ転換期ダッタカラ。ソコニ恥ズカシナガラ自分タチノマインドガ追イツイテナカッタトコロモアッテ。アトハ、ソレヲヤルトキノウハウガナイ──今ナラ当タリ前ノヨウニコレハコウダカラッテ説明デキチャウンデスケド、当時自分自身ノマインドガ追イツイテイナイノト、アト我々ハソンナニ自信ヲ持ッテヤッテナカッタカラ。コノ自信ヲ持ッテヤッテナイトイウ状態ガアマリ良クナカッタカナッテ。

タナカ:その曲自体、既存の曲に対して斬新な曲やった感じもあるんですか。

Jean-Ken:ソコマデジャンル的ニ斬新ダトイウコトハナカッタンデスケドネ。

タナカ:たまに新曲ができて、過去の自分らの曲の上位互換的なことをやろうとするときとかあるじゃないですか。「FLY AGAIN」はそういうことでもなかったんですか。

Jean-Ken:多少上位互換ミタイナコトモアッタケド、モットポップデワカリヤスイトコロニ落トシ込ンデモイテ。アトハ、サウンドハモットエッジヲ効カセヨウッテイウ。ダカラ、完全ニ僕ラニトッテ新鮮ナジャンルデハナカッタンダケド、ソコノ当タリドコロニ確信ヲ持テナイママ最初ハヤッテイタンデス。デモデキテイクウチニ、"アァ、ナルホドネ"ッテ感ジナガラ。ソレヲ押シ通ス作曲者ノKamikaze(Kamikaze Boy)ガエライモンダナト思イマシタネ。

-心構えみたいなものって大事なんですね。

Jean-Ken:ウチノ場合ハ作曲者ガフタリイテ、アイディアノ根幹ハ作曲者本人ニ任セテイテ結構好ミノジャンルガ違ウカラ、ソウイウ意味デハイブリッドナ、イロンナジャンルノヨウニ聞コエテイルトイウノハアルンデスケド。逆ニスサシハ、基本的ニハ作曲ハタクマデ、リリックガユーキ?

タナカ:最近はそうですね。

Jean-Ken:今回ノアルバム『音樂』ヲ聴イテイテモソウダケド、ソレデアレダケイロンナモノガ出テイルノハスゴイナッテ思イマスネ。

-その幅広さはインプットの賜物でもあるんですか。

タクマ:なんとなくですけど、今まで作った曲と同じ曲は作りたくないなとは思っていて。それと、僕があとからバンドに入っているのもあるんですけど、スサシがこれをやったらいいんじゃないかなってのを、入ったときから今でも提案し続けているというか。これはありじゃない? とか、これはなしだからやらないとか。なしはあまり考えないですけど、とにかく俺らもこうなってきたからこれもありっていう感じで、"あり"なものをいっぱい増やしていったら、俺も飽きないし。やっぱり同じものをやっていると飽きちゃうので。