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INTERVIEW

Japanese

snooty

2022年08月号掲載

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Member:深原 ぽた(Gt/Vo) ユトリミサ(Ba) しおり(Dr)

Interviewer:稲垣 遥

1stフル・アルバム『たゆたう』を今年2月に発表し、初のツアーを完遂したsnootyが、新たに3ヶ月連続で配信シングルをリリース。夏にぴったりの「センターライン」、「ガール・インザ・スペースルーム」、「心音」という3曲には、ヴォーカル 深原ぽたがツアーを回って実感した仲間との繋がりや、バンド・メンバーへの想い、これまで見せていなかった素の感情が、よりリアリティを増した新たな切り口で描かれている。確かな成長も感じながら初めてのワンマンも控える彼女たちに、話を訊いた。

-2月~3月にかけて、1stフル・アルバム『たゆたう』(2022年2月リリース)を引っ提げて初めてのツアー([snooty『たゆたう』Release tour"「たゆたう」~旅する僕らの心音~"])を回られましたが、振り返ってみていかがでしたか?

深原:ひとつ成長できたなっていう気持ちが大きいです。ライヴの仕方も、心の成長も含めて、人間としても、バンドとしてもみんな成長できたんじゃないかなって思います。

-アルバムの新曲たちをライヴでやってみて、新しい発見とかはありましたか?

深原:「フロムユアサイド」をやるのが楽しいなっていう(笑)。

-ライヴを意識して作った曲って言ってましたもんね。

深原:そうですね。3人でステージでやってみると、よりいい曲だなって思えるようになったかなと。他の曲も含めてですけど、特に「フロムユアサイド」はライヴをイメージしてたのもあって。やっててすごく気合が入りました。

-ミサさんは、ツアーの感触としてはいかがでしたか?

ミサ:ぽたちゃんが成長したって言ってたんですけど、私もそう思いました。ライヴは4本だったんですけど、1本目が"初めてのツアー"みたいな感じで。始まったなという緊張もあったんですけど、公演を重ねるうちに、ツアーの中でライヴが良くなってるなっていうのを実感していました。観てくれてた対バンの皆さんやスタッフさんも、"だんだん良くなっていってた"と言ってくださって、すごく急激に経験値が上がったと思っているので、本当にやって良かったなって思います。

しおり:私も同じく、始めのほうはいい緊張感を持って緊張気味でやってたんですけど、いろんなところを回らせていただくにつれて、技術面もそうですが、めちゃくちゃ楽しくて、いろんな人とのいい出会いができたなって思います。

-次にやりたいことも生まれてきたりしました?

ミサ:今回4本だったんで、日程の折り合いがつけば、もっと長いツアーもやってみたいなぁって思いました。

-各地にsnootyを観に来てくれる人がいるのを実感したと思うので、その輪をより広げていきたいですね。では、作品の話に移っていきますが、このたび3ヶ月連続リリースをされるということで。前回アルバム『たゆたう』のインタビュー(※2022年3月号掲載)をしたときに、"snooty第1章のベスト盤"と話していたんですが、今回の3ヶ月連続リリース第1弾「センターライン」は、第2章の幕開けと捉えていいのでしょうか?

深原:あぁっ。あんまり意識してなかったんですけど、やっぱりツアーを経て書いた曲なので、今"第2章が始まった"っていうのを聞いて、そうだなって思いました。

-ツアー後に書いた曲なんですね。どういうところからできていったんですか?

深原:「センターライン」は、今まで聴いてくれている人だったり自分のことだったりもするんですけど、メンバーに向けても書いてるなってすごく思います。ツアーでいろんなライバル、良き理解者と一緒にやって、それを"繋がる"っていう言葉で表現していて。そうやって出会って繋がっていくって部分に加えて、バンドはやりたいことだし楽しいことではあるんですけど、キツいところもあるので、そういう大変なところも乗り越えてきたよねってメッセージを、ふたり(ミサ、しおり)に向けて書いたところはありますね。

-なるほど、ではこの曲がぽたさんから上がってきて、ミサさんはどんなふうに感じました?

ミサ:上がってきたときは、snootyらしいしぽたちゃんらしいなって思ったんですよ。ストレートでシンプルっていうのがsnootyの良さであって、それが前面に出てるなと感じたので、これは絶対かっこ良くしようって。

-"これはバンドのことを書いてるな"というのも感じました?

ミサ:いや、それは正直わかってなくて。頑張ってる人に向けてとか、心が折れそうな人にエールを送るっていうような認識でした。レコーディングのときも聴いてる方に向けて作ろうって演奏してて、バンドに向けて作ったというのはつい最近教えてくれたんです。そうだったんだって思った瞬間うるっときて。

深原:(笑)それも間違いじゃないんですよ。オリンピックとかも観て書いてるんで、間違いじゃないけど、奥底にあるものはバンドに向けても書いてるなっていうのはあって。

-そこはあえてメンバーには言わなかったんですか?

深原:最初は私もバンドに向けてっていう考えがあんまりなくて。改めて考えるとっていう感じなんです。途中で"弱さを知るほど/乗り越えてきたじゃないか"って問い掛ける、私ひとりだけになるところがあるんですけど、そこはふたりに向けて歌ってるなとすごく思いました。だから、ふたつのストーリーがあるっていう感じです。

-しおりさんはどう感じてました?

しおり:最初聴いたときに、今必死に頑張ってる人の背中を押してあげられるような曲だなって思って。ちょうどそのとき私もつらいことがあったんですけど。

深原:(曲渡すとき)なんかいつもつらいことあるじゃん(笑)。

しおり:ほんといいタイミングで(笑)。ちょうどそのときに聴いて、うわぁ、泣きそうって思いました。

-そのつらいことっていうのはお聞きしても大丈夫ですか......?

しおり:ちょっと失敗したことがあって(笑)。頑張ってるけどなかなかうまくいかんなぁってときにちょうど聴いて、頑張ろうって思いました。

-たしかに、昨日の自分を今日の自分が越えていくんだという内容ですもんね。そういう意味では前作『たゆたう』のリード曲「一閃」に続く感じもしました。

深原:「一閃」とはちょっと違うアプローチではあるんですけど、根っこの部分は変わらないので。気持ち的には昨日よりも今日、今日よりも明日って成長し続けていかなきゃというので書いてますね。

-でも無我夢中で焦りもあった「一閃」よりも大人になったというか、逆境も楽しめるようになったような印象がありました。曲調も明るくなりましたし。

深原:人間ってやっぱ前向きにやっていかないと折れちゃうので、みんなが聴いて頑張れるような曲になればなと思って作りました。