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INTERVIEW

Japanese

BiS

 

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Member:イトー・ムセンシティ部 チャントモンキー ネオ・トゥリーズ トギー

Interviewer:宮﨑 大樹


全力でライヴして「CURTAiN CALL」が最後ってなったときに、自分たちでライヴに満足していないと絶対この曲を気持ち良く歌えない


-先日EPから「CURTAiN CALL」のミュージック・ビデオが公開されました(※取材は7月末)。タイトルが"101回目のカーテンコール"なんですけど、あれって本当に100回パフォーマンスしてから101回目に撮った映像なんですよね?

トギー:100回やりました。

イトー:"MVを作るぞ"みたいな感覚でやってないからこそ、本性みたいな、素直な表情が露骨に出た気がしていますね。

-事前に"100回やるよ"と言われていて、終わったと思ったらまさかの101回目?

トギー:そうです(笑)。100回目が終わって、カットが掛からないのがおかしいなと思っていて。(回数が書かれた)紙をめくられた瞬間に"あ、来る......"って思いました。90回目以降は場所も書いてあったんです。100回目が武道館。101回目が、解散ライヴ。

-そのタイミングで"解散ライヴ"。

イトー:"死ね"って思いました。

一同:(笑)

トギー:ティ部(イトー・ムセンシティ部)の涙はそういう意味だったの?

イトー:"踊るの!?"っていうよりは、"武道館でめっちゃ感動していたのに、なんで解散っていう言葉出すの?"、"この状態でそんな言葉、無理無理!"みたいになって泣いてましたね。

-いろいろ過酷でしたね......。後半は紙に書かれた場所を想像しながら踊っていたんですか?

トギー:そうですね。気持ちはライヴとしてやってました。

イトー:中盤もライヴを想像しないと気が遠くなるというか、意識がどっか行っちゃいそうになっちゃって。

チャント:気持ちが追いついてないときもありました(笑)。50回ぐらいを超えて、心に余裕がなくなってくると、ちょっとこう......狂っちゃうんですよ、きつすぎて(笑)。ティ部は途中でめっちゃ笑い出していましたね。

イトー:60回目ぐらいから急にアッパー状態になっちゃって。腕が上がるようになったとか、脚が上がるようになったとかじゃないんですけど、すごく急にハイに、楽しくなったんですよ。今の置かれてる状況に対して、"マジおもろー"みたいな感じになって笑っていたら、モンちゃん(チャントモンキー)が"は?"みたいな目で(笑)。

チャント:ちょっとキレ気味でしたね(笑)。ちょうど私が、"ヤバいかもしれない......"って思ったときに、めちゃくちゃ笑ってて。

トギー:でもそんなに笑ってるのに、手が上がってへんすぎて"えっ!?"って(笑)。

イトー:身体が心についていかなくて(笑)。トギーを見たらめっちゃ笑ってるし、ネオはヘトヘトだったのになんか急に元気になって、"この人たち頭おかしいんじゃないの?"って思ってましたね。90回近くなったら、ネオが今度は"死ぬ"って言い出して。"死ぬ"って言いながら踊り続けているんですよ(笑)。頭にお花が咲いちゃうくらいバカな振付にしようぜ、みたいに話して実際にお花みたいな振付になっているんですけど、そういう振付にしたからMVの撮影をしたときも馬鹿になれたのかな(笑)。

-ライヴの終わりに相応しいフィナーレ感のある曲ですよね。

チャント:手を挙げて、真似できるような振付になっているので、ライヴの最後にみんなで踊りまくって、騒いで終わることができたら最高だなって思います。

トギー:ライヴで早くやりたい。渡辺さんの作詞だけど、私たちの気持ちを代弁してくれていて。演者側の気持ちが書いてある歌詞ではあるんですけど、お客さんともその気持ちが共有できたらすごく嬉しいなと思います。

イトー:常に全力でライヴをやってるつもりではいるんですけど、全力でライヴして、この曲が最後ってなったときに、自分たちでライヴに満足していないと絶対この曲を気持ち良く歌えないっていうのは思いますね。


"恋のキューピット トギー"です


-青春感のある「DiRTY and BEAUTY」も特にライヴで観てみたい曲でした。大枠のテーマとしては恋愛、純愛っぽい感じなんですけど、ひとりの人間の中に美醜が共存している人間らしさ、人間臭さの表現が絶妙で。

ネオ:この曲、大好きです。

トギー:今日インタビューを何回かしていて思ってきたことなんですけど、BiSのことを考えながら歌詞を読んでみたらめっちゃ沁みてきて。"君となら/何にも不安はない"とか"なにもいらないのです/君さえそばいれば"とかドキっとしました。明るい曲なのにちょっと泣いちゃいそう。

イトー:ちょっとやそっとの困難は別にたやすいよ、みたいな感じではあるよね。重たいくらいの大きな愛を感じる。"狂っちゃいそうなんだ/だからそばにいて"って、結構な愛だよ。純愛ってこういうことなんですね。

トギー:そんな愛を知ることができる人生なんて、なかなかないよね。

-もちろん解釈はいろいろあると思うんですけど、素直に読んだら恋愛的な純愛にも受け取れるし、作詞をした渡辺さんからのBiSへの想いにも受け取れるのかなとか思ったりして。

トギー:はっ! そういうことか! これは私たちへのラヴ・レターだ! 本当にそうですよ。狂っちゃいそうなぐらい好きかもしれないよね、BiSのことを。私たちも、この曲よりもっとBiSのことを愛さないと駄目だ、駄目だぞ! おー!

一同:......。

トギー:はい。

-(笑)この曲を歌うにあたって何か意識していたこととか、イメージしてたことはありましたか?

トギー:最初に聴いたときに、めっちゃかわいい曲だなっていう印象で。だから、恋愛している女の子を思い浮かべながら、"君だけいたら何もいらないぽよぉ"みたいな、お花畑系の女の子の気持ちになって、レコーディングに挑みました。

イトー:トギーの歌を聴いて"穢れを知らない女の子の純粋な気持ち"みたいに聴こえた。

チャント:保育園の女の子ぐらいの感じ。

トギー:そう! 3歳くらいの女の子の"君以外何もいらない"みたいな気持ち。

イトー:"こんなふうに想われるの、すごすぎん?"って思ったけどね。こんなこと言われたことない! 向けられたことないない! みたいな。

チャント:この感情、うらやましいかもしれない。こう想えること自体が幸せそうだし。

イトー:そう考えると、ガヤの"ワッショイ!"がキューピットみたいに感じてくるよね。"行け行け!"みたいな感じに聴こえてくるかもしれない。

トギー:私が勝手に"ワッショイ!"にしたから"ワッショイ!"になったんですよ。とりあえずガヤを録ろうとなって、なんでもいいから叫んでって言われて"ワッショイ!"にしたら、全員"ワッショイ!"になりました(笑)。"恋のキューピット トギー"です。

一同:......。

トギー:はい。

-(笑)それぞれの解釈で歌ったようですけど、ネオさんはどんな解釈でした?

ネオ:こういう歌詞の曲を聴いてこなかったからすごく新鮮で。今ここで話を聞いて、今ここで理解しました。

トギー:わかる! インタビューで理解することってあるよね。

ネオ:レコーディングのときは、とにかく楽しく明るく歌おうっていう意識で歌ったんです。だけど、次のライヴとかでは、例えばBiSに向けてとか、研究員に向けて歌えるなって、今は思います。BiSが歌ったら研究員は嬉しいと思う。

トギー:"私も君となら何にも不安はない!"って研究員だったら思うかもね。

イトー:"トギーちゃんのこと、狂うほど好き"みたいな。

トギー:"私も狂うほど好きだよ"って言いたいから、早くライヴでやりたいです。

イトー:みんなこの曲が本当に好きなんですよ(笑)。

-だって、めちゃくちゃいい曲ですもん。1曲目の「DESTROY」はAメロ、Bメロのスカ・チューンと、疾走感のあるサビがカッコ良かったです。攻撃的で痛快な1曲ですよね。

トギー:カッコいいなぁ。こういう曲を、自分が人生で迷っていた時期に聴きたかったです。BiSになる前は"周りに合わせなきゃ"とか、"人の言うことを聞かなきゃ"って思ってたけど、サビで"敷かれたレール壊し/ギャンギャンならそう"とか、"なんでもやぶれかぶれに/ぶつかっていこうじゃん"とか言ってくれていて。そういうことを言ってくれる人が周りにいなかったから、もしこういう曲を当時聴いていたら救われてたなって思う曲。