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INTERVIEW

Japanese

RAMMELLS

2018年07月号掲載

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Member:黒田 秋子(Vo/Key) 真田 徹(Gt) 村山 努(Ba) 彦坂 玄(Dr)

Interviewer:TAISHI IWAMI

60年代や70年代から現代に至るまでのソウルやファンクの文脈を感じさせるグルーヴや、渋めのブルースからハード・ロック、オルタナティヴやインディーまで、広くロックの持つパワー、包容力と力強さを兼ね備えた歌声などをブレンドし、スムースで洒落た風情も土臭く濃厚な渋さも際立つ独自の色を生む。2016年にリリースした1stミニ・アルバム『natural high』が噂になり、2017年12月にはアルバム『Authentic』でメジャー・デビューを果たしたRAMMELLSが、早くも新作ミニ・アルバム『take the sensor』をリリースする。前2作のイメージはそのままに、より自由で開放的に。今まさに音楽的にも知名度的にも、さらなる高みへと向かうドラマを詰め込んだようなサウンドについて、メンバー全員に話を訊いた。

-2017年末にメジャー・デビューされて、活動状況にもいろいろと変化があったと思うんですけど、振り返ってみていかがですか?

黒田:曲は最初から自信を持ってやってたんですけど、ライヴは結構変わったんじゃないかと思います。

彦坂:ドラムの位置から前で立ってる3人を見ていて、これまでは演奏に徹している印象が強かったんですけど、今はよく動いてるなぁと。

村山:信念は昔から変わってないんです。ジャズじゃないですけど、その場で音楽を作り上げる感じ。音楽に入り込んで演奏に没頭して、それがカッコ良かったら、お客さんは盛り上がってくれると思いますし。でも、もっと広めたいっていう気持ちも常にあるから、聴覚だけじゃなくて視覚の部分、身のこなしとか照明とか、そういうところも意識して高めていきたいと思ってます。

-そうなった理由として、何か具体的に影響を受けた音楽や出来事があったのでしょうか?

彦坂:僕の場合、プレイヤーとしては、わりと重心がしっかりしていて動かないブラック・ミュージックのミュージシャンからの影響が大きいんですけど、ロックのドラマーって、動く必要がないところで頭振ったりするじゃないですか。

-はい。

彦坂:そういうのもすごく好きなんです。ドラムのプレイとはちょっと離れるんですけど、そもそも、その人の気迫が見えるような音楽にもずっと惹かれてたんで、そういう衝動的な部分と、ネオ・ソウルやフュージョンや打ち込み音楽から受けた影響というか、正確性みたいなところの狭間で試行錯誤していることが楽しくて。

-RAMMELLSは、"ロック・バンド"というよりはブラック・ミュージックを消化したイメージの方が強いと思いますが、みなさんロック好きですよね? そこは、みなさんが"変わった"とおっしゃる以前のライヴを観たときにも感じたんですけど、いかがでしょう。

村山:僕はハード・ロックやヘヴィ・メタルがルーツなんです。

-年代とかシーンとしては、どのあたりのハード・ロックやヘヴィ・メタルですか?

村山:WHITESNAKEとか、MÖTLEY CRÜEがめちゃくちゃ好きで。

-もう少しオーセンティックなブルース系だと思っていました。

村山:LED ZEPPELINとかも好きなんですけど、おもに80年代です。みんなはどうなの?

黒田:私はロックならBLANKEY JET CITY。あとはサンボマスターを目指してる。

-音楽的に聴いて取れる感じでは、サンボマスターは遠い気もしますが。

黒田:彼らのソウル的なものに影響を受けていて。そういう部分ですね。Carole KingやAmy Winehouse、私が憧れる人に共通してるのは、その人の生き様のようなものを、声やメロディから感じるものなんです。

-真田さんは、今日はTHE ROLLING STONESのTシャツを着られていますが。

真田:手先の器用さとか、そういう技術は大してないのにデカい音出そうとする、STONES(THE ROLLING STONES)のKeith Richards(Gt)とか、GRATEFUL DEADのJerry Garcia(Gt/Vo)とか、あの感じが好きなんですよ。僕自身、RAMMELLSみたいな結構弾き込むタイプの音楽をやっているという視点から見ると下手ですし。

-音の雰囲気や間、絶妙なズレ感とか、そういうことですか?

真田:そうですね。あとはストローク一発で全部持っていく感じとか。

彦坂:僕と村山は好きな音楽が似ていて、割とカチッと演奏するタイプ。で、最初このバンドが動き出したころに、真田は明らかにアプローチが違うなって思ってたんですけど、そこが面白かった。

-なるほど。ざっくりと分けて、出自が真田さんのような雰囲気重視の方と、彦坂さんや村山さんのような技巧派の方だと、ブラック・ミュージックの好みもまた違ってきますよね。

真田:彼らはネオ・ソウルが好きで、僕はそのへんにはあまり興味がなくて、もっと前の60年代とか70年代、Aretha FranklinとかJames Brownとかが好きなんです。

彦坂:僕らは真田が好きなオールド・ソウルも好きなんですけど。

真田:僕は極端に好きな年代が狭いんです。

彦坂:狭いというか、真田が好きなのは、クリック的なテンポじゃないよね。