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INTERVIEW

Japanese

FINLANDS

 

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Member:塩入 冬湖(Vo/Gt) コシミズカヨ(Ba/Cho)

Interviewer:沖 さやこ

-『BI』は、中盤に「勝手に思って」と「ハイライト」、ラストに「プリズム」と「BI」という、ミディアム・テンポの楽曲が連続していることは、かなりキーになっていると思いました。バラード系の曲が2曲並んだアルバムは、特に日本だとなかなかないので。

コシミズ:私も思いました(笑)。

塩入:今回のアルバムは実体験が多いんですよ。

-あら、やっぱり今回はYahoo!知恵袋じゃないんですね。

塩入:そうなんですよ(笑)! 自分の実体験と、あとは本当に自分の近くにいる人が経験したことをずっと自分のことのように見つめていて、自分のことのように感じて書いた曲がすごく多くて――「ハイライト」と「勝手に思って」と「BI」はそういうなかで生まれた曲なんですよね。いろんなことを考えながら作った曲だから、気持ちの重みがすごくあると思うんです。重い印象を与えるからどうやってアルバムに入れようかなとは考えたんだけど、重い曲を連続して置いちゃってもいいかなって。聴いたあなたたちも重い気持ちになってください! という(笑)。

-「勝手に思って」のあとはポップな曲が来るだろうと思ったら「ハイライト」でとどめを刺された感覚はありました(笑)。おまけにこれがアルバムの中盤という。

塩入:確実に息の根を止めようとしてますね(笑)。

-ははは(笑)。それが『BI』のいいところですよね。先ほど気持ちが重い曲とおっしゃっていたけれど、弱い部分を曝け出している曲だと思うんです。それを曲にできたことも素敵なことだと思いますし、"重い気持ちになってください"と言えることも、こういう気持ちを持っていることを知ってほしいという願望の表れなのかなと。

塩入:「勝手に思って」と「ハイライト」は具体的に、これからの人生でまずないであろう出来事があって、こういう悲しみがあって、私はそれに対してこういうことを感じていた――というものがある曲なんです。これまでそういう深い経験をしてきたことがなくて。それは私が、これまで人とあまり関わろうとしてこなかったからだと思うんですけど(笑)。でも人と関わることで感じた確かな悲しみは、自分の責任としても存在するものなんだなと思った。「ハイライト」と「勝手に思って」と「BI」は、それを確実に残しておきたかったんです。

-これまでの5年間もそうですが、FINLANDSにとって"曲にして残す"というのはとても大事なことなんですね。

塩入:うん。本当にそうですね。今まで残してきたこと、積み重ねてきたことが、自信にもなっていると思います。『BI』を完成させた今、FINLANDSはまだまだやれるなと感じているんですよ。

-おぉ、頼もしい。

コシミズ:私も同じですね。このアルバムを作るうえでアレンジは悩んだ部分もあるんですけど、自分の奥の奥からまだまだ取り出せるなと感じましたね。まだいっぱいいろんなことができると思います。

塩入:今まで作ってきた曲でもいろんなことを歌ってきましたけど、まだまだいろんな悲しみや楽しいこと、ヘイト、反骨精神を感じていけるんだろうなと。未来に期待をしているわけではないけど、シンプルに"まだまだいけるな"と思うんですよね。