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INTERVIEW

Japanese

緑黄色社会

2018年03月号掲載

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Member:長屋 晴子(Vo/Gt) 小林 壱誓(Gt/Cho) peppe(Key/Cho) 穴見 真吾(Ba/Cho)

Interviewer:秦 理絵

-この曲はいままでのリョクシャカにはない感じの曲ですよね。バラードだけど、静かに気持ちを高めてくれるような感じがあって。

長屋:いままでYouTubeで上げた曲は、もうちょっとテンポも速くて、ノレる曲が多かったと思うんです。でも、私たち、実はこういうのもできるんだよっていうのを知ってほしくて。初めての人が手に取ってくれるアルバムだからこそ、こういう曲は絶対に聴いてほしいと思ったんです。

-長屋さんの中でサウンドのイメージは最初からあったんですか?

長屋:そうですね。曲を作るときは、私が最初に弾き語りで作って真吾にアレンジを投げるんですよ。そのときに、私の中にあるイメージを伝えてたんです。

穴見:長屋はPeople In The Boxがすごく好きで、そういう感じにしてほしいって言ってたんですよね。最初のピアノの3連のフレーズが最初からあって、それを聴いたときに"さすがだな"と思いました。長屋はポップな曲も作るんですけど、その裏にはアングラなものもあるんです。そういう面白いものを聴いてきた感性があるからできた曲だと思います。

小林:僕、この曲はいままで長屋が作った中で一番好きなんですよ。メロディもなんですけど、歌詞にぐっときたんです。自分らのいまの状況とリンクして。"逃げ出したいか向き合いたいか/問いただしてみるとさ/やっぱり僕ら捨て切れなくて/すれ違った時を埋めたいや"っていうところとか、すごくぐっときましたね。

長屋:この曲を書いたときに、自分でも、バンドをずっと続けることに対して、どうしたらいいんだろうな? って悩んでたんですね。自分が好きで選んだ道だし、本心では続けたいのに、なんで嫌になっちゃうんだろう? っていうときの気持ちなんです。どんな人も陥るような状態を歌詞にしたので、それが刺さるといいなと思いましたね。

-そこまで赤裸々に自分の気持ちを書くことも、少し前はできなかったことだった?

長屋:本当にそうだと思います。いまだからこそですね。

-リード曲「大人ごっこ」はどうですか? いままでのリョクシャカらしさを大人っぽく変身させつつ、とにかくこの曲には楽器隊の進化を感じました。

穴見:この曲はかなり練習しましたね(笑)。

peppe:この曲では、私がピアノとキーボードを弾きながら、コーラスもやってるので、ライヴではフル回転なんです。たぶん1年前に"この曲のコーラスをやってくれ"って言われたら、できなかったと思います。

長屋:この曲のコーラスは弾きながら歌うには難易度が高いんですよ。そこはpeppeの進化ですよね。あとライヴの話になっちゃうんですけど、最近はライヴでpeppeのコーラスをよく聴くようにしてるんです。前は、私がブレちゃうから無理だったんですけど、最近は私のニュアンスに寄り添ってくれるから、聴いてる方が安心するんです。

-"大人ごっこ"っていう歌詞のテーマ。これもいまのリョクシャカに似合いますよね。

長屋:そうですね。20代前半って年齢的には大人なんですけど、全然大人じゃないんですよね。私の思う大人っていうのは、30歳ぐらいからで。世間の常識とかをちゃんとわかってきて、やっと大人だと思うんですよ。だから、完璧な大人じゃないからこそ思う大人像を描いたというか。フレーズにも自分たちが思う大人っぽい感じを入れてみました。