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INTERVIEW

Japanese

PAN

2018年02月号掲載

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Member:ゴッチ(Gt) 川さん(Vo) ダイスケ(Ba) よこしん(Dr)

Interviewer:荒金 良介

自分の中の知らない自分に出会うために、限界を超えたりチャレンジしたりすることが必要だと思った


-ポエトリー調の歌い回しは珍しいですよね?

川さん:そうですね。いままでになかった歌い方です。ただ、ライヴでやるとどうなるんかなって。それも踏まえて楽しみですね。

-"知らない自分に出会えた時思う/あー音楽やってて 良かった"の歌詞にはどんな想いがあるんですか?

川さん:ライヴしているときに"こんな言葉が出てくるんや!"、"こんなテンションになるんや!"という瞬間があるんですよ。自分の中に知らない自分がいるんですよね。それまでの自分をかなぐり捨てて、オラーッ! とやったときに知らない自分に出会えるから。そのために、新しいことをやったり、限界を超えたりしなきゃいけないし、チャレンジが必要だなと思ったんです。

-「3年後の自分から来た手紙」はダイスケさん作曲ですけど、この曲ではハーモニカを入れてますよね?

川さん:(ダイスケから)ハーモニカを入れてみれば? と言われたんですよ。それでTHE BLUE HEARTSのコピー・バンドをやっていたころに買ったハーモニカを20年ぶりぐらいに使いました(笑)。興味はありましたからね。今、練習しているんですけど、楽しいですよ。

ダイスケ:この曲は温かみもありつつ、熱さのあるメロディが浮かんできたんですよ。で、頭の中でハーモニカの音が聴こえてきたので提案しました。

ゴッチ:わりとすんなりいけましたね、この曲は。

よこしん:完成が見えやすかったので、スーッとイメージに乗せてドラムもつけられました。

-曲名もそうですが、歌詞の世界観がまた面白いですね。

川さん:今から3年前を思い出して書きました。そのころのPANはもがいていたし、『ヒズム ハズム リズム』(2014年リリースの5thフル・アルバム)を出したり、よこしんが加入したりして、どうしようかといろいろと考えた時期でしたからね。曲やライヴのことも考えて、今振り返って、あのときにもがいて良かったなと思うし。あと、今頑張ったら良かったなと思える3年後が来たらいいなという想いも込めて。お前のおかげやわ! って、自分が自分に言ってる感じなんですよ。そんな歌があったらいいなと思って作りました。今頑張ったら絶対あとでいいことあるで! って。

-そういう意味ですごくリアルタイムな曲なんですね。もがいていたとは具体的に言うと?

川さん:例えばライヴのあり方とか......自分たちがほかのバンドと違うところはどこやろなって。違うことばかりしなきゃいけないのかな? でも、そこまで違うことばかりしたいわけでもないし、だけど、違うことをした方が目立つのかなとか......そういうふうに考える時間が大事だったりするんですよね。

ゴッチ:無理するのではなく、自分たちらしさを突き詰める作業でしたね。

-たしかにこの3年は、PANがいままでやったことのないことに果敢に挑戦してましたもんね。

川さん:結構いろんなことをやりましたからね。今回の映画もそうですけど、生まれて死ぬまでどうしたら楽しめるのかなって、それぐらいのスケールで考えてますね。

-今作に「想像だけで素晴らしいんだ」のライヴ音源も収録されてますが、この曲に対する捉え方も変わってきました?

川さん:この歌詞を書いてるときにいろんなことを想像して、自分の気持ちが高まったり、ひとりでニヤッとしたから、この曲名になったんですけど。今はこの曲を聴いて、歌ってくれる人も多いから、みんなそれぞれ自分に置き換えて聴いてくれるんやなって思うし。人生は楽しい予定をたくさん作った方がいいし、今回の映画に関しても大変なこともあるけど......そこでもがくのが一番楽しいですからね。

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