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INTERVIEW

Japanese

SUPER SHANGHAI BAND

2017年10月号掲載

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Member:Kentaro Yoshimura(Vo/Gt) Mayu Suga(Vo/Gt) Yumi Shidara(Ba) JACKSON kaki(Dr)

Interviewer:吉羽 さおり

現役大学生による、男女ヴォーカル・バンドSUPER SHANGHAI BANDが2nd EP『FREAKS』をリリースする。90年代のオルタナティヴからローファイ、パンクやガレージといった要素があり、かき鳴らされた音楽からはアメリカの青春映画の香りが漂う。不安を抱えつつも、アルコールと賑やかなパーティーと、バカみたいに笑える友達がいて、現実の厳しさを少し先延ばしにしている......そんな映画のようなシーンを、ノイジーに、気だるくもポップな曲に閉じ込めている。狙いすました感じでなく、カルチャーや音楽への憧れを、無邪気に咀嚼して吐き出しているからこそ、まっすぐに心を撃ち抜く。ときめきのあるロックだ。

-今、SUPER SHANGHAI BANDとしては活動を始めてどのくらいですか。

Yoshimura:実際に活動を始めたのが昨年の3月くらいなので、1年半くらいですね。その間にメンバーも変わっていて、kakiは3人目のドラムです。あとの3人はオリジナルのメンバーです。

kaki:ちょうど5月の頭に入れって言われたんですよね。今5ヶ月くらいです。

-その前から知り合いではあったんですか。

kaki:もともと僕は、大学でイベントとかを企画するサークルにいたんです。そのときに、僕はSHANGHAI(SUPER SHANGHAI BAND)の初ライヴから観ていたし、SHANGHAIに自分のサークルの企画に出てもらったりもしていて、仲良くしていたんですよね。

-kakiさんは外からSUPER SHANGHAI BANDを見ていたとき、どういうバンドだと思っていましたか。

Suga:気になるわ、それ。

kaki:ちょうど音楽シーン的に、いわゆるシティ・ポップとかが流行っていて、僕はもともとそういうイベントのスタッフをやっていたんです。それこそYogee New Wavesとかが出ているような。そういう潮流のなかで、もっとロックが欲しいなと思っていたんですよね。もっとアンダーグラウンドな音楽とかもあるんだろうなと思っていたけど、当時は知らなくて。俺がアンダーグラウンド的なロックを知るきっかけになったバンドが、このバンドなんですよね。

Suga:すごいね。

kaki:そこから、ライヴハウスで活動しているインディ・ロックを知っていくきっかけになったなと思っているんです。客観的に見ても、彼らはそういうきっかけ的なものになり得るバンドで、俺みたいな素人同然みたいな奴でも巻き込んでくれるような存在になっていたなというのは、当時からあって。惹かれていたんです。

Yoshimura:めっちゃ嬉しいですね。そう思ってもらえているのは。

-SHANGHAIとしても狙いどおりですか。

Yoshimura:僕は、バンドの目標として勝手に、中学生とか10代に好かれたいと思っているので(笑)。伝わってくれればいいなと思っていたので、少なくともkakiには伝わっていたというのは、嬉しいですね。うん、ここからだな。

-もともと結成はどのような感じだったんですか。

Yoshimura:大学のサークルで結成したバンドで。毎年、夏に合宿というのがあるんですけど、そこで組んだバンドですね。ちょっとやってみようやっていうので、やってみたら気が合って。

Suga:私はその合宿まで、留学をしていたんですけど。留学中に、面白い後輩(Yoshimura)が入ってきたっていうのをShidaraから聞いていて。留学中から、FacebookやTwitter上で交流はあったんです。

-面白い後輩っていうのは、音楽的なところも共通項が多かった感じですか?

Yoshimura:それもありますね。たまたまみんな近い音楽を聴いていたのもあるし。でかい音が好きだったっていう、アホみたいなんですけど(笑)。

-ShidaraさんとSugaさんは同学年で、それまでもバンドはやっていたんですか。

Suga:一緒にやってました。私が半年間留学をすることになって、それで1回止めて。帰ってくるころに、また新しくやろうと言って。 Shidara:前のバンドはカナダの、ALVVAYSに近い感じで。

Suga:ゆったりとした感じのバンドでした。

-合宿で結成して、最初にどんな曲をやったんですか。

Yoshimura:最初からオリジナル曲をやってましたね。今はやってない曲ですけど、僕が適当に作った中国っぽいリフの曲で(笑)。あとはふたりが前にやっていたバンドの曲をやってました。

Suga:DUM DUM GIRLSみたいなやつ(笑)。でも、その中国のリフをつけたのが、バンド名決めてたからなんだよね。

Yoshimura:そうだ。"SUPER SHANGHAI BAND"っていうバンド名を先に決めていたので。じゃあ上海っぽいリフ作ろうかっていう。あとは、合宿が終わってからは真面目にやってました。曲を作ったりして。

-合宿で手応えがあったんですね。

Yoshimura:単純に、楽しいなって思ったので。僕は一刻も早くバンドをやりたかったんです。バンドやるために東京に出てきたところもあったから。高校時代は文化祭くらいでしかやっていなくて、それもほとんどコピー・バンドだったので。

-それぞれの音楽的なルーツっていうと、どういうバンドが挙げられますか。

Yoshimura:ルーツは明らかに、THE LIBERTINESとかTHE STROKESとか、2000年代半ばくらいのガレージ・リバイバル周辺かな。いや、違うな。最初は、NOT WONKっていう北海道のバンドが超好きで。

Suga:私たちはWAVVESみたいなバンドをやりたいと思っていて、こうなりました。

Yoshimura:もともとメロコアとか、本当に小学生、中学生くらいのときにGREEN DAYとかを聴いていたので。

-小学生でそういうバンドに出会うのって、どういうきっかけなんですか。

Yoshimura:たまたまですね。RED HOT CHILI PEPPERSとかは"ミュージックステーション"を観ていて。こんな人がいるんだ! って衝撃を受けて。あといとこが漫画の"BECK"を全巻持っていて、それにいろんなバンドが出てくるんですよね。それで、レッチリ(RED HOT CHILI PEPPERS)とかBECKが入り口になって、ルーツ・ロックとかも聴いたり、当時売れていたPARAMOREやメロコア系のバンドも聴いていて。そういうところは意外と今、(僕らの音楽に)出ているかもしれないですね。