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INTERVIEW

Japanese

SILENT SIREN

2017年10月号掲載

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Member:すぅ(Vo/Gt) ゆかるん(Key) あいにゃん(Ba) ひなんちゅ(Dr)

Interviewer:吉羽 さおり

EMI Records移籍第3弾となるシングル『ジャストミート』は、"これぞSILENT SIREN"というポップでキャッチーな曲でありつつも、"これもSILENT SIREN?"というかつてない爆発力とスピード感を兼ね備えた、最強チューンとなった。現在メジャー・デビュー5周年を全速力で駆け抜けており、武道館2デイズを含めた"5th ANNIVERSARY SILENT SIREN LIVE TOUR 2017 『新世界』"と冠したロング・ツアーの後半戦となったところで、サイサイのこの先をも覗かせてくれるような曲でもある。長い道のりでもあったという、この『ジャストミート』に至るまでの話やライヴへの想いを4人に訊いた。

-「ジャストミート」は、ソリッドなギター・リフのインパクトが強く、スピーディでカッコいい曲となりました。EMI Records移籍後のシングルとしては、「フジヤマディスコ」(2017年3月リリースのシングル表題曲)、バラード曲「AKANE」(5月リリースのシングル『ANAKE / あわあわ』収録曲)ときて第3弾ですが、次にサイサイとしてどういう曲を打ち出していくかというのは、どんなふうに決まっていったんですか。

すぅ:何か企画もののような感じではなくて、シンプルに、曲として良くて、ライヴでも盛り上がって、今後サイサイの代表曲となるような曲にしたいというテーマで作っていました。

-作曲のクボナオキさんとも、代表曲になるような曲にしたいという話をしていたんですか?

すぅ:クボ君ともそういう話をしていましたね。この曲に至るまで、クボ君も何曲も作っていて、どれもいいんだけど、ずば抜けていいものがなくて(笑)。全部、"普通に"いい曲だったんです。でも今までと変わらなかったり、違いすぎちゃったりしていて。そういうなかで、締め切りギリギリのところでこの「ジャストミート」ができて。"これいいじゃん!"ってなって、スタッフさんもすごく気に入って、すぐに決まりましたね。

-どんなところが一番グッときたんでしょう。

すぅ:この曲は、メロディにあまり高低差がない曲なんですよね。サビでファルセットの部分があるんですけど、メロディアスで、キーもそれほど高くなくカラオケで歌いやすいと思うんです。あとは単純に、テンポがいいんですよね。ライヴでも乗りやすいし、シンプルで、カッコよくて──と、盛りだくさんなので(笑)。難しいことをしている曲ではないんですけど、フレーズ的にはカッコいい曲なんですよね。

-シンプルとはいえ、だからこそこのバンド・グルーヴがかなりの肝となる曲だと思います。

すぅ:最初は、私たち的には苦戦しましたね。

ひなんちゅ:テンポがめちゃめちゃ速いんですよね。いつもサイサイって四つ打ちがメインで、ほとんどの曲が四つ打ちなんですけど。今回は四つ打ちもありつつも、今までやっていないフレーズを入れたいなと思って、いろいろと挑戦しているんです。2番のAメロと大サビ終わりにツイン・ペダルを入れたり。基本的に私のドラム・セットにはいつもツイン・ペダルがあるんですけど、曲としてちゃんと入れたのは実はこの曲が初めてになると思います。

-なんでツイン・ペダルにしていたんですか。

ひなんちゅ:もともとは、「チェリボム」(2016年リリースの4thアルバム『S』収録曲)という曲でツイン・ペダルを入れたんですけど、あの曲は別にツインでなくてもできるフレーズなんですね。でも、ドラム・セットの見映え的にツイン・ペダルにしたくて。あとは、ライヴの煽りとかでも映えるかなとか、それくらいだったんです。今回は、サイサイのこれからを担う曲を作りたいという意志があったので、何か新しく挑戦しようと思って入れました。かすかになんですけどね。全部に入れちゃうと、それはそれでサイサイじゃなくなっちゃうかなと。これくらいでちょうど良かったなと思います。

-ベース・ラインは、グルーヴ面で意識したのはどんなところですか。

あいにゃん:この曲ではギターと合わせるところが多かったですね。イントロもそうだし、Aメロもギターにくっつくような感じで演奏しているんです。今まではドラムと合わせることを意識していたんですけど、ギターを聴きながらやるのが新鮮だったし。難しいフレーズを入れ込むよりは、スピード感があるなかで自分が気持ちいいフレーズを自然に入れた感じでした。一番ライヴでもやりやすく、気持ちのいいベース・ラインになりました。

-ゆかるんさんは、今回はどんなことをポイントにしましたか。

ゆかるん:この曲ではオルガンを弾いているんですけど、そこにエフェクトを掛けていて。うねりのあるエフェクトで気持ちよく、でも音がサウンドの中で飛び抜けすぎず、聞こえなさすぎずという隙間を狙った、勢いを落とさない感じにしています。疾走感が出るように、グリスダウンもめっちゃ入っていて、意識してやってますね。速い曲なので、細かな指の動きが地味に難しいところもあって、最初は大変な曲でしたけど、楽しくできる感じですね、勢いに乗れる曲というか。

-ビートにしても鍵盤にしても、音が敷き詰められている気持ちよさがありますね。その中で、ギターのフレーズやリフはかなり印象的なフックになっていますが、このリフが出たときは、きた! という感覚がありましたか。

すぅ:難しすぎずで、だけど耳に残る。シンプルでカッコいいというのが、一番でしたね。自分も弾きたいと思うし、もしファンだったらこれをコピーしたいと思うようなフレーズになったんじゃないかなと思うんです。

-最後の大サビ前に、Dメロというか、ブレイクっぽいところがありますよね。かなり盛り上がるパートになってますが、ここだいぶ溜めがありますね(笑)。

すぅ:溜めますよね(笑)。転調もあったり、キメやブレイクも、地味に多いんです。そこからのサビっていうのが、気持ちいいところかなと思います。