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INTERVIEW

Japanese

ChroniCloop

2017年09月号掲載

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Member:瀬崎 裕太(Vo/Gt) 谷藤 希隆(Gt/Key) 本間 智行(Ba) 吉成 直輝(Dr)

Interviewer:高橋 美穂

-そして2015年に谷藤さんが加入して4ピースになるという。

谷藤:やっと僕が出てきます(笑)。

-お待たせしました(笑)。どういう経緯があって?

谷藤:僕が前にやってたバンドで、ChroniCloopと対バンしたことがあって。僕は年上のメンバーとバンドをやっていたんですけど、同い年のバンドに会ったことが初めてだったんです。俺も彼(瀬崎)と同じで、洋楽を自分で聴き漁っていて、友達がいなくて。だから、初めて"音楽の趣味が合致する奴がいる!"って思えたんですよね。根暗だったんですけど(笑)、仲良くなって。で、僕のバンドが解散してから、いろいろサポートをやっていて、たまたまそのひとつがChroniCloopと対バンしたんです。そのときに、"もうひとりギターを入れたいから、一緒にやってみない?"って楽屋で誘われて。僕も聴いたときに、"このバンドは3ピースじゃ出し切れないものがある"って思っていたから、即決で。

-ギターを増やしたいとは思っていたんですか?

瀬崎:他の人を入れたりもしてみたんですよ。でも、あまりうまくいかなくて。だから、4ピースの方向にはいけないんだなって思ってしまっていたんです。

本間:周りの人にも、お前らは3ピースだろって言われていたし。

瀬崎:あと、同い年のバンドが極端に少ないんです。

谷藤:平成3年生まれが。

吉成:1個上や1個下はいるんですけどね。

瀬崎:だから、タイミングがいいふたり(本間、谷藤)でした(笑)。

-でも、20歳を過ぎてから初めて音楽の話ができる仲間に出会えるって、素敵ですね。

谷藤:そうですね。"高校の軽音部で夢目指したいぜ!"みたいなのが理想だったんですけど、そううまくいかなくて。心残りがあるまま年上とバンドをやったりしてたんですけど、今は青春を取り戻してますね(笑)。加入するときには、3ピースの方がいいって言われるのも悔しかったから、"ぐうの音が出ないように仕上げてやろう!"って思っていました。

-熱いですね! ハマるべくしてハマったピースだったんでしょうね。

瀬崎:そうですね。何人かギターを弾いてもらったときも、曲が難しいみたいで、3人でできあがったものに入り込める奴がいなかったんですね。彼(谷藤)は同い年だったし、言い合えるし、そもそもいいギタリストだったんで。初めてスタジオに入ったときも、本間のときと一緒で、"いいじゃん!"ってなりました。

-ふたりは難しさって感じました?

本間:そんなに。

谷藤:僕は、3ピース・バンドと対バンすると、"このバンドが4人だったらどうなるか?"って妄想をしていたんです(笑)。"自分だったらどんなギターを入れる?"って。だから、溜めていたフレーズがあったっていうか。まさか現実に加入して弾くことになるとは思いませんでしたけど(笑)。

-なるほど(笑)。そしてこの4人になってから、著名なコンテストやオーディションに頻繁に出場していきますね。それは、自信が出てきたからですか?

吉成:みんなが今の自分たちに自信を持てるようになりましたね。今なら、っていう。

谷藤:あとみんな根暗だったから、"やろうぜ!"って誘って。俺は青春したいから(笑)。そうしたら結果が出てきましたけど、悔しい想いもあって。全部いいところで止まっちゃってるんですよね。

-ここまで行けるバンドもなかなかいないと思いますよ。その経験も、今のChroniCloopには反映されているわけですもんね。

谷藤:そうですね。"これ以上悔しい想いはしたくない!"っていうのが、今回の作品にも詰まっているのかなって。


"こうしたらいいじゃん!"っていうのがどんどん見えてくる


-難しいっておっしゃってましたけど、ぱっと聴いて"これ○○系ね"って言えるものではなく、様々なジャンルが咀嚼されてますよね。

瀬崎:そういう認識の人は多いと思うんですけど、俺らにとっては普通なんです。今まで出したなかでは、一番わかりやすいと思うんですよね。1周回ってシンプルがいい、ってなったのか。

谷藤:週1でリハしてるんですけど、毎週(瀬崎が)新曲を持ってくるんです。次のライヴのリハをするんじゃなく、いきなり歌い出すんですよ。

本間:それにみんなが乗っかっていくっていう。

谷藤:加入したときはびっくりしましたね。だから、曲のストックも多いんです。

-生みの苦しみとかもなく、さらっと出てくるんですか?

瀬崎:歌詞は時間がかかるんですけど。曲を出すのが早いから、気持ちが変わるんです。曲作りは遊びみたいな感じなんで、毎回作っていってみんなを困らせているけど(笑)、みんなも上手いんで。

-こういう、1曲の中にいろんな要素が入っているものが頻繁に生まれるって、すごいですね。聴き心地はポップなんですけど。

瀬崎:やっぱみんなが培ってきたものがあって、引き出しが多いんで。それをキャッチーに置き換えています。やってると、"こうしたらいいじゃん!"っていうのがどんどん見えてくるんですよね、今は。どうしたらわかりやすいか、なおかつかっこいいかっていう。

-歌詞は、自分たちにハッパをかけているようなものが多くないですか? 「世界を鳴らして」なら、"君"に向かって歌っているようで、実は"君"は自分のことっていうような。

瀬崎:そうですね。"君"が自分のことだったり、音楽のことだったり、そういう歌詞は多いです。