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INTERVIEW

Japanese

コレサワ

2017年08月号掲載

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ヴィジュアル担当のマスコット・キャラクター"れ子ちゃん"と二人三脚で歩んできたシンガー・ソングライター、コレサワが、この夏ついにメジャー・デビューする。メジャー第1作となる自身初のフル・アルバム『コレカラー』は、インディーズ期から人気の高かった「君のバンド」、「たばこ」やかねてから交流のあるGOOD BYE APRILと作り上げた「阪急電車と2DK」、コレサワにとって憧れの存在である金澤ダイスケ(フジファブリック)が編曲を手掛けた「これから」などを収録。現時点での集大成と言える作品となった。ということで今回は、同作の誕生に際してインタビューを敢行。捻くれているが嘘のない彼女の歌が、不安や孤独を抱える人の背を押すことのできる理由が明らかになったのだった。

-メジャー・デビューですね。

うーん......あの、普通なんですよ(笑)。ホンマに何も変わらないんですけど、いつごろ実感が湧くんですかね?

-どうでしょうね。でも『ジエイポップ』(2016年リリースの3rd EP)のときにはれ子ちゃんがクラウチングスタートしてるアートワークだったけど、今回は走り出してるじゃないですか。

そうなんですよ。『ジエイポップ』を作ったときに、その次にメジャー・デビューすることをスタッフからヌルッと発表されてたので、走り出すのは決めてたんですよね、この時点で。

-それに、「SSW」のミュージック・ビデオが公開されたときに"コレサワの戦いもいよいよスタートです"とツイートしていたのも印象に残ってて。メジャー・デビューは"戦い"っていうイメージなんですか?

そうですね。先輩や売れているアーティストと同じ土俵に立つわけだから、今までのままじゃアカンなっていうのがあって。バイトで"研修中"のシールを剥がされて、ひとりでレジに立たせてもらうときと一緒ですよ。レーベルと事務所から"コレサワに任せるぞ"って言われたからには戦わなアカンなと。

-なるほど。今回のアルバムが現時点での集大成と言える内容だったので、改めてコレサワさんが歌う理由という部分に焦点を当てたいんですけど、まず、すごく自己評価の低い人だなというのが曲を聴いてみて抱いた印象で。

へぇ......!

-例えば、「あたしを彼女にしたいなら」なんてこんなタイトルですけど、意外とワガママ言ってないじゃないですか。

そうなんですよ! だって"私こんなに悪いところがあるけど、本当にいいの?"っていう歌だし、これ、すっごく謙虚じゃないですか。なのに、ワガママとかめっちゃ言われるんですよぉぉぉ!(※机を叩きながら)

-(笑)なんていうか、自分自身にコンプレックスとかあります?

ありますよ。デブだし、滑舌も悪いし、見た目がもうちょっと良かったら顔隠したりしなかったかもしれないし......。だから"なんでみんなそんなに細いんやろ"、"なんでみんなすごい自然な笑顔なんやろ"っていうことを中学生ぐらいからずっと思ってて。

-そんななかで自信を持てるキッカケがきっと歌だったんじゃないかなと。

うんうん、そうですね。歌が上手いっていうのが唯一私が褒められてきたことで。お母さんにも褒められてきたし、お母さんが働いてたスナックに歌いに行ったりしたときもそこのマスターがすっごい褒めてくれたし、どこに行っても歌えば褒めてもらえました。自分が好きなことで、誰かから褒めてもらえることって歌しかなかったから、子供のころは漠然と何もしなくてもいつか歌手になれると思ってました。でも、高校生ぐらいになると気づくじゃないですか、"オーディションを受けないといけない"とか、"事務所に入らないといけない"っていうことに。そういうことに気づいていくにつれて葛藤の歌ができていって......。

-自分のことを認めてもらえるのが歌だったけど、オーディションでうまく結果を残せなかったり、心ない大人から"外見がパッとしないからメジャーでは勝負できない"と言われたり。

はい、そうでしたね。そのころは怒りとか不甲斐なさを歌うことが多かったです。