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INTERVIEW

Japanese

ポタリ

2017年03月号掲載

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Member:鈴木 奈津美(Vo) 中西 詠美(Gt) 内田 愛子(Ba) 茄子川(Dr)

Interviewer:秦 理絵

-じゃあ、いまのポタリはすごく自然体でステージに立てるようになってると。

中西:かっこよくいなきゃいけないみたいな、無駄な......"誰もそんなこと、お前に求めてないよ"みたいなことに気づきましたね。こういうふうに見られてないといけないなんて、誰のフィルターだよ! みたいなところに、いつも悩んでたんです。

-いったん理想を突き詰めてみないと、結局、自分らしさもわからないですからね。

茄子川:たしかにそうですね。

-で、今回のシングル『ハルノカゼ』ですけど。振り返ると、昨年5月から5ヶ月おきぐらいにコンスタントにシングルを出してるなと思ってて。

鈴木:そうなんですよ。次にここでシングルを出して、ワンマンをやって、またシングルを出して......っていうのはちゃんと決めてるんです。この先も決まってます。

中西:良い意味で自分にプレッシャーをかけてるんです。良い曲をどんどん作り続けて、人に届く曲がもっと増えていったら、ワンマンも変わってくるので。

鈴木:いまも次のワンマンのことを考えながら曲を作ってます。ワンマンでやると、曲がこういうふうになるんだとか、この立ち位置でこいつがくるんだ、とか。

-ポタリにとって、大事なのはワンマン・ライヴ?

中西:ずっとワンマンをし続けられるバンドでいたいんです。

内田:そうだね。いまはそれを前提に曲を作り続けるようにしてるから、ロックとかポップとかより、そっちの方が大事というか。そんなに乱暴に分けられるもんじゃないなっていうことがわかり始めたんですよ。

-あぁ、なるほど。要するにワンマンをやると、曲にバリエーションが必要になるから、必然的に"次はこんな曲を作ってみよう"とか、そういう発想になってくる。

中西:そうなんです。だからワンマンが終わったあとにやる30分のライヴっていうのは、ワンマンをやる前に考えていた30分のライヴとも全然違って、意識も変わるんです。

-それで、ポタリは精力的にワンマンをやるんですね。

鈴木:1年に1回は絶対やりますね。ワンマンにお客さんが来てくれるバンドになりたいんです。

-それは、さっき内田さんが言ってた音源の絶対的な良さにも繋がる話で、"フル・アルバムをどう作ろう"ってことにも繋がるんじゃないですか?

内田:たしかにそうですね。

鈴木:ポタリがいま持ってる楽曲があるうえで、すごく大きく"ポタリ"っていうバンドを考えながら、次に何を出すか挑戦してて。常にバンドの色を作ってる感じがしますね。

-やっぱり真面目。カリキュラムみたい(笑)。

一同:あはははは!

鈴木:全然そんな雰囲気じゃないけどね。

内田:でも、これでいいんじゃないかな。

中西:一時期は真面目でいることにコンプレックスがあったんですよ。でも、"じゃあ真面目な人間が何人おるの?"って考えたら、真面目は希少価値があるから(笑)。

鈴木:それに振り切ってやろうと思ってます(笑)。

-で、今作は去年から数えて3枚目のシングルですけど。まずギターの入りがおしとやかで。

中西:おしとやか(笑)!

-鈴木さんの歌もすごく優しい。いままでの元気でアッパーなポタリとは、ちょっと違うところにギアが入った曲だなと思いましたけど。

鈴木:いままでは"ポタリっていうバンドのイメージ"が自分の中で一番主軸だったところを、今回は"春"っていうテーマを前提にして。私たちが、春に向けてどういう曲を作るかっていうことが大きかったんです。だから、"春と言えば"でイメージする、柔らかくて、優しい感じになったんだと思います。どこかちょっと不安なんだけど、前を向いてないと飛び込んでいけない季節っていうか、そういうのを表現したいと思って作りました。

中西:まずは春に出すことが決まってたから、それがきっかけですね。

内田:シングルだしね。

鈴木:いままで自分たちが出してきた中だと、「GOOD LUCK」(2015年リリースの4thシングル表題曲)がわりとメッセージが届いたなっていう曲だったんですね。それで、もしかしたらポタリには誰かを応援したり、背中を押したりするような曲も似合うんじゃないかと思ったんです。