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INTERVIEW

Japanese

ミスタニスタ

2017年02月号掲載

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Member:俺こそがウエムラ(Vo/Gt) ジョーザキ・フィリップ(Ba) シバガキ シュウイチロウ(Dr)

Interviewer:岡本 貴之

ここ数年、大阪、京都など、関西のバンド勢が面白い。2月15日に全国デビュー作となる1stフル・アルバム『ストレンジャーの叫喚』をリリースする"ミスタニスタ"も京都発の3ピース・バンドだ。多くのバンドがインディーズで次々とデビューする中にあって、どんなに楽曲に自信があっても、とにかく聴いてもらわないことには始まらない。そんな思いを持つ彼らは、記念すべきデビュー・アルバムでこう歌い出す。"こうしてやらんと君は此の歌を聴きやせんのやろう?"

-"俺こそがウエムラ"ってすごいですね。

ウエムラ:もともとは本名をカタカナで名乗っていたんですけど、いかんせんキャラクターが濃いメンバーふたりに挟まれているので、自分が何なのかわからなくなってきまして(笑)。あるときお酒の勢いで、もっと自分を出していこうという気持ちでTwitterの名前を"俺こそがウエムラ"って変えたら意外とウケがよくて。そのままステージ・ネームになったんです。化粧品ブランドの"シュウ ウエムラ"を当面のライバルという感じで一番意識して頑張ってます。

一同:(笑)

-"ジョーザキ・フィリップ"という名前は?

ジョーザキ:城崎が本名で、あだ名で"ジョー"って呼ばれて育ってきたんですけど、あるとき友達に言われてそれ以外のあだ名を考えたときに"フィリップでいいじゃん"って言われて、そのまま"ジョーザキ・フィリップ"になりました。でもフィリップって呼んでる奴は京都に誰もいないです。

-本人にも思い入れがない?

ジョーザキ:はい、ないですね、たいして(笑)。

-"シバガキ シュウイチロウ"さんだけは本名で。でもTシャツでメッセージを発しているみたいですね。

シバガキ:これはライヴのたびに文字が変わっていくんです。そのぶん、名前くらいは普通でいいんじゃないかと。

ジョーザキ:頓着がないというか、別に"お前、今日からタナカな"って言われても甘んじて受け入れるよな?

シバガキ:"タナカ タロウ"って言われたら、じゃあそれでいこうかって。

-今のところこの名前でやっていると(笑)。ミスタニスタはどうやってできたバンドなんですか?

ウエムラ:もともとはこの3人に関係性はまったくなかったんですよ。

ジョーザキ:同じ京都の大学に通ってたんですけど、面識はなかったんです。でもなぜかお互いTwitterでフォローし合っていて。僕はバンドも楽器もやったことなかったんですけど、あるとき"バンドやってみたいな"ってつぶやいたんです。そしたらこのふたりが"やろうやろう"って。それで僕はベースを買ってきて、気がついたらこうなってました。

ウエムラ:でも本当にそんな感じで、友達でもなんでもなかったので。僕とシバガキは大学に入ったらそれぞれバンドをやるつもりで、軽音サークルの新歓で話したことがあったんですけど、ジョーザキはTwitterで見掛けたことがあるくらいの感じでしたから。

-みなさん地元は同じなんですか?

ウエムラ:いや、出身はバラバラなんですよ。しかも京都ですらなくて。

-えっ、資料に"京都が産んだ新進気鋭の3ピースバンド"とありますが。

ウエムラ:大学を機に京都に出てきて結成されたということです(笑)。

ジョーザキ:今住んでるところは、全員京都なんです。

ウエムラ:でも出身はてんでバラバラで。だからまったく"はんなり"してないんですよね、我々3人は。

一同:(笑)

-それぞれどんな音楽が好きでバンドをやろうと思ったのか教えてもらえますか?

ウエムラ:僕はもともとASIAN KUNG-FU GENERATIONが好きで。そのあと、くるりとかBEAT CRUSADERSとか9mm Parabellum Bullet、NUMBER GIRLを聴くようになって。大学に入ったら歌えてガーンっと大きい音が出せるバンドをやりたいと思っていたんですけど、軽音サークルの新歓でシバガキに会って、お互い高校のときに9mmが好きだったっていう話をして。じゃあもし同じサークルに入ったら"9mmコピバン"やろうって話してたくらいの関係だったんです。

シバガキ:僕は9mmとかマキシマム ザ ホルモンを高校生のときから聴きだしたんですけど、それまではまったく日本のロックを聴いたことがなくて。親の影響でフュージョン系の音楽を聴いてました。あるとき、LINKIN PARKを聴いてからちょっとずつロック・バンドの音楽を聴くようになっていきましたね。

ジョーザキ:僕はもともといろんな音楽が好きで聴くんですけど、シバガキと同じくらい邦楽ロックを知らなくて。ウエムラにハヌマーンとtricotを教えてもらって好きになって、そこから邦楽もめっちゃディグって聴くようになりました。それまではTHE WHOからゴアグラインドまで海外の音楽を何でも聴く感じで。このジャンルが好きっていうことじゃなくて、メタルもパンクもハード・ロックもUKもインディーも、かっこいい音楽やったら何でもいいし、とにかく楽しいことをしたくて"バンドやらへん?"ってTwitterでつぶやいたんです。

ウエムラ:"こういう曲をやりたい"ということもまったくなくて。もともとジョーザキが"アホなことをやるバンドがやりたい"って書いてたんですよ。それで集まってジョーザキの家で最初に聴いたのが、"巨乳まんだら王国。"だったんです。

ジョーザキ:僕の出身地である神戸のアンダーグラウンド・シーンのバンドが好きで。"こんなバンドがおんねん"って。

ウエムラ:アジカンとかを聴いて、ああいうバンドを組みたいなと思って"よし、この3人でやるぞ!"って集まって最初に聴かされたのが、神戸のアンダーグラウンド・シーンのバンドだったので、"あぁ、俺はおそらくもう、ライヴで服を着ることはないんだろうな"って。

一同:(爆笑)

ウエムラ:まぁ結果としては服を着てライヴができてるので良かったんですけど。

-「凡骨日和」(Track.4)のMVでパンツ一丁になっているから、もともと脱ぎたいのかなと。

ウエムラ:脱ぎたいのは脱ぎたいんですよね(笑)。スタジオなんかでは調子が悪いとちょいちょい脱ぐんですけど。

シバガキ:脱ぐとだいたい調子良くなるんですよ。

ジョーザキ:レコーディングのときも行き詰ったときは脱げって言って。

-どの程度脱ぐんですか?

ウエムラ:それは調子の悪さと比例してというか(笑)。まずズボンから脱いでいって、最終的にはパンツ一枚になって。

シバガキ:まだ全部脱いだことはないですね。自分の中で縛っているものを脱いでいくというか。

ジョーザキ:これフザけてるわけじゃないんですよ、ホンマなんですよ。