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INTERVIEW

Japanese

jizue × fox capture plan

2016年06月号掲載

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jizue:山田 剛(Ba) 井上 典政(Gt) 片木 希依(Pf) 粉川 心(Dr)
fox capture plan:岸本 亮(Pf) カワイヒデヒロ(Ba) 井上 司(Dr)
インタビュアー:岡本 貴之 Photo by 加藤 智裕

-先ほど、片木さんが"インストは聴いてもらうことにひとつハードルがある"とおっしゃっていましたが、共に中国でのツアーを行うなど海外でのライヴ経験がありますよね。海外での反応は日本とだいぶ違うのでしょうか?

片木:言葉を使っていないぶん、やっぱり海外の方が共有できるものがあるし、反応がダイレクトというか、"アメイジング!"という熱気でワーッて返してくれるから、繋がったなという一体感がありますね。

カワイ:言葉の壁がないからすごくわかりやすいんです。

岸本:地方に行き始めたころ、MVを見てくれていて"その曲しか知らないですけど"という声も聞いたんですけど、中国で向こうの人と喋ってみたら、やっぱりMVの知識を持ってライヴに来てくれているので、日本だから、海外だからという隔たりはそんなに感じないですね。それはすごくいいことだと思うんですけど。

カワイ:知っている曲をやったときの反応がすごくいいよね。"おお! あの曲きたー!"って。

岸本:そうそう。逆に言うと僕たちインスト・バンドはそういう強みがありますよね。日本でも海外でも同じようにライヴはできるっていう。

カワイ:年齢もあんまり関係ないしね。去年、オーストラリアで眼鏡のレンズがめっちゃ厚いおばあさんにすげぇ褒められたもん(笑)。

一同:ははははは!

片木:"アメイジング!"って(笑)?

カワイ:"また来年来て!"って。こんなおばあさんでも聴いてくれるんだって。

片木:そういうのは嬉しいよね。

-jizueは5月25日に2年ぶり5枚目のアルバム『story』をリリースしますね。バンド結成10周年という節目でのリリースとなりますが、そのあたりは意識していましたか?

典政:"10周年"ということがあったからなのかはわからないんですけど、久々のアルバムということもあって、めちゃくちゃ想いを込めたつもりです。曲を作る中でも最後まで"これを出すと何か変わるかな? あんまり面白くないな"というのがずっと続いていて。リハの帰りにも毎回、剛(山田)とふたりで"なんか物足りないよな"という話をしていて、ずっと悩んで悩んで。でも突然できた曲がなんだかしっくり来て、その曲があることでアルバムが締まったりして。ずっと悩みながら作ってましたけど、やりたいことを考えすぎずに詰め込めたかなと思っています。どう評価されるかはわからないですけど、僕自身はjizueでやりたいことはガッと詰め込めて大満足なので、みなさんに自由に評価してもらえたらなと思います。自信作ですね。

山田:3~4枚目くらいは、"アルバム全体のコンセプトやバランスを考えて"という作り方が続いていたんですけど、今回はあまりバランスを意識せずに1曲1曲をタイトルで出せるようなものに仕上げたいなという思いで作りました。

粉川:自信作です。手応えありです。

片木:今作でjizueを初めて知る方も多いと思うんですけど、1枚目の『Bookshelf』(2010年リリースのアルバム)から始まって、『novel』(2012年リリースの2ndアルバム)、『journal』(2013年リリースの3rdアルバム)、『shiori』(2014年リリースの4thアルバム)と発表して、今回の『story』なんです。10年やってきて、今までの自分たちのストーリーも曲に込めて伝えられたらなという気持ちもあったし、jizueと一緒に10年過ごしてきてくれた人たちにもいろんなストーリーがあって、"結婚式で使いました"とか"このときに救われました"とか、"曲と一緒にみんなの10年もあったんやろうな"ということを、もう一度共有してもらえたら嬉しいなという1枚です。よろしくお願いします。