Japanese
Yeti
Member:涼木 聡(Vo/Gt) 沢村 英樹(Gt) Bikkey(Ba) 多村 直紀(Dr)
Interviewer:蜂須賀 ちなみ
前作から約8ヶ月を経て、4ピース・ロック・バンド、Yetiが5枚目のミニ・アルバム『光』をリリースする。この上なくシンプルなアルバム・タイトルからも察せられるように、希望へと手を伸ばす人間の姿を、今のバンドの現状と重ね合わせて描くような6曲が揃った。今回はメンバー4人にメール・インタビューを敢行。Skream!初登場ということでバンドのプロフィールに迫りつつ、本作が生まれた理由を探った。
-バンド名の由来を教えてください。
涼木:雪男(イエティ)の力強さと、毛並みの優しさ、未知なる存在のイメージが、僕のバンドに理想像にぴったりだったことが1番の理由です。きっかけは漫画"少年アシベ"です。
-みなさんそれぞれのルーツとなる影響を受けた音楽はどういったものなのでしょうか。
涼木:スピッツの草野マサムネさんの歌声です。
沢村:布袋寅泰さんのギターです。
Bikkey:イギリスの音楽やJ-POP、歌謡曲を聴いていました。
多村:もともとJ-POPを聴いていて、ドラマーとして影響を最初に受けたのはX JAPANのYOSHIKIさんでしたね。衝撃でした。
-このメンバーが集まった経緯を教えてください。
涼木:僕が多村を誘い、多村がBikkeyを誘い、最終的には3人で沢村をスカウトした形です。
-Yeti結成前はみなさんそれぞれ別のバンドで活動していたそうですが、なぜ今のような音楽性にまとまったのでしょうか? バンドとしての方向性を決めるときに苦労したことはありましたか?
涼木:当時はデモ音源を毎日持ち歩いてメンバーを探していたんです。なので音楽性については、その音源に共感してくれた人間が偶然集まったというだけかもしれません。
多村:メンバー全員のルーツがまったく違うので、その化学変化を期待して結成しましたね。
Bikkey:特にコンセプトを決めたわけじゃないですね。漠然と"いいバンドが組みたい!"という一心でした。
-結成当初より"賞味期限のない音楽"を掲げて活動しているとのことですが、そのフレーズの意味するところを教えていただけますでしょうか。
涼木:音楽に期限なんてもちろんありません。でも世界中の誰からも聴かれなくなってしまったら、その音楽は死んだも同然だと僕たちは考えているんです。ビジネスとしての成功、失敗の話ではなく、これは精神論ですね。もし僕らが年月を経て色褪せたなら、その色褪せ具合すら鮮やかに見せられるバンドでありたい、という希望も含めています。
Bikkey:そのためにまずは結果を出す。そして目指すところは後世に残るような存在です。大御所バンドに憧れます。いつの時代にも老若男女の心が震えるような、そんなバンドへと近づいていきたいです。
-収録曲の制作時期はいつごろでしたか?
涼木:事務所所属の契約が決まったタイミングで楽曲を作り始めたので、制作は2015年の夏ごろです。事務所と共に選曲しつつ、プリプロを経て、11月にレコーディングをしました。過去のストックから持ち寄った楽曲もありますが、制作から録りまで今作はスムーズに進みました。
-バンドでの曲作りの流れを簡単に教えてください。
涼木:まず僕が鼻歌と弾き語りでラフなデッサンを作ります。その中からピンときた楽曲をDAWでアレンジしていく流れです。それを元に4人で色を乗せたり、テコ入れしたり、とそんな流れです。結成当時から特に変化はありません。
-制作時に苦労した曲や思い入れの強い曲、併せてとその曲を選んだ理由を聞かせていただけますでしょうか。
涼木:Track4.「limiter」のプログラミングですね。電子音も奥の深さに苦戦しました。
沢村:Track5.「doc」のアコースティック・ギターです。無機質だけどあたたかみがある。そんなイメージで弾いています。
Bikkey:Track1.「xi-sai-」のイントロのベース・スラップはライヴでオーディエンスが湧くようにイメージしてフレーズを作りました。
多村:Track3.「high light」ですね。もともとのデモが完全打ち込み系で送られてきたのでそれをどこまで生々しくアレンジするかというところで頭使いましたね。
-これまでのアルバム・タイトルは"○○と○○""○○の○○"に統一されていましたが、それは意図的でしょうか? 意図的である場合、なぜ本作は従来の作品に倣わず"光"というタイトルにしたのでしょうか?
涼木:いつも楽曲制作と並行して音源タイトルを考えるんですが、曲出しの時、歌詞に"光"という言葉が多いことに気づいたんです。結成3年目、さらに羽ばたきたいという思いが、自然とシンプルな言葉を選んだ、ということだと思います。
-Track.1「xi-sai-」はバンドのことを賽に喩えた曲なのでは?と感じたのですが、そのあたりはいかがでしょうか?
涼木:そうですね、ボードゲームのイメージが、ファンと共に広がる世界のイメージと結びつきました。自身や身の回りの人に向けて歌っているような感覚も強い楽曲でもあります。
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