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INTERVIEW

Japanese

セプテンバーミー

2015年11月号掲載

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Member:土肥 大人(Vo/Gt) ココナッツ先輩(Ba/Cho) 岸波 藍(Dr/Cho)

Interviewer:沖 さやこ

-ところで、土肥さんの書く歌詞は"嘘"という言葉が多く出てくるのも特徴的です。

土肥:......俺、嘘つきなんですよね。

岸波:なにキリッとしながら言ってんの(笑)?

土肥:(笑)結構嘘をサラッと言えちゃうんですよ。でもその昔は、全然嘘がつけなくて、嘘をつく人が嫌いだったんです。だからいつしか自分が正反対の人間になっていることに、ものすごい疑問を感じたりしていて。でも、音楽を作るときやライヴをするとき、音楽に関わることでは絶対に嘘をつきたくないなと思うんです。

-なるほど。ストリングスが入ったミディアム・ナンバーTrack.5「ぐらぐら」は、土肥さんが地元の富山に帰る新幹線の中で書いた曲とのことで。

土肥:そうです、そうです。俺、17で高校を中退して東京に出てきたんですよ。そのときに両親から"東京と富山を繋ぐ新幹線(※北陸新幹線。2015年3月に開業)を作ってるらしいぞ。完成するのは10年以上先だ"と言われて、"そんなに先なんだ。そのころ俺は何をしてるんだろう"と思ったんですよね。それで今年たまたま実家に帰る用事があって新幹線で帰ったんです。乗ったときその話を思い出して......俺はすごい時間を過ごしてきたんだな、いろんなことがあったなあ、と思い返しているうちに、声が出ちゃうくらいの大号泣をしてしまって。......この気持ちは歌にしよう、と思ったんです。

岸波:なんか漫画みたいだね(笑)。"俺、嘘つきなんですよね......"とか言ったりするし。主人公すぎるわ!

-ははは。歌詞ももともとお持ちの抽象性が、いい塩梅で出ていて、ストレートでないからこそ気持ちが伝わる詞だと思います。ギター・ソロも感動的ですね。

土肥:ソロでちょっと長めの尺を取りたくて。長いと思うかもしれないけど、あのソロを聴いて、聴いてくれた人が自分なりにいろんなことを想起して欲しいなと。

ナッツ:オチサビがまた、いいんだよねえ......。

土肥:ああ、いいよねえ!

-セプテンバーミーの曲は、例えばA→B→サビ×2でCメロからのラスサビ、のように日本人に根づいたJ-POP的な定番の展開をするんですよね。だけどサウンドはその型にハマってない爆発力がある。

土肥:自分も全曲通した大前提として意識したのは"ポップスである"ということなんです。自分の思っていたことが伝わってて本当に嬉しいです、さっきも言ったけど(笑)。

-これがセプテンバーミーらしさだ、と言える作品になったのではないでしょうか。今後のセプテンバーミーに大きく期待を寄せています。

土肥:スケジュールはパツパツですけど(笑)、バンドの健康状態はすごくいいですね。

岸波:47都道府県ツアーが終わって、自分たちがどうなってるかな。来年の4~5月がファイナルなんです。

土肥:どうしよう、俺まじでめっちゃ泣いちゃうかも......。

一同:ははは!

岸波:(土肥が)曲を作るペースが早くなったので、今後ふたり(岸波とココナッツ先輩)も、きっかけのフレーズやパーツだけでもいいから持ってこれたらな、と考えてます。だからこれからもっと新しいものが作っていけたらいいなと思ってて。ナッツ先輩はもともとベース・ヴォーカルで、曲を作ってた人なんですよ。そういう切り口も見せられたらいいよね。これからいろいろ変わっていける気がします。

土肥:早速この前ナッツ先輩が1フレーズ持ってきたので、新しいインスピレーションを得ることができて。俺では考えつかないフレーズだったので、やるなナッツ......と。

ナッツ:それでセプテンバーミーというものを崩さずに、違う色として見せられたらいいなと思ってます。

岸波:いろんなジャンルをやりたいと思ってるので、枠に収まらない曲を作っていけると思います。私はまだ作れてなくて、自分がどんな曲を作るのか、自分でもよくわからないし、怖いけど......。

土肥:うん、楽しみにしてるよ。

岸波:頑張りたい。頑張ろうと思いますね。