HaKU

INTERVIEW

Japanese

2015年06月号掲載

HaKU

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Member：辻村有記 (Vo/Gt)　三好春奈 (Ba/Vo)　藤木寛茂 (Gt)　長谷川真也 (Dr)

Interviewer：沖さやこ

－これは辻村さんと春奈さんのツイン・ヴォーカル曲ですが、メイン・ヴォーカルがサビで切り替わる瞬間がとても気持ちいいと思いました。それはメロディのキーも影響しているのかもしれないですけど。

辻村：僕、声が高いとよく言われるんですけど、実際の声は低いんですよ。今回は歌で低い声を出すことも意識していて。僕が低いところを歌うと、彼女は女の子だからそのオクターブ上を入れることができるんですよね。それがこの曲で男女間を描くにあたってすごく重要なポイントで、聴いてる人たちにもわかりやすいと思うんです。それがうまくはまったと思います。

－そしてTrack.4「Life is beautiful」は、辻村さんの内面性をバンドが綺麗にくみ上げた曲で、これまでのHaKUの匂いが強い曲だと思いました。でも"Life is beautiful"と言い切れるのは、今だからですね。

辻村：最初は人生とは、ということを考えて曲作りをしていたので"Life is..."というタイトルだったんです。他の曲も並行して作っていたので、「happiness」ができたときに、"こんな曲ができたのに、人生とは何か？なんて歌は歌えないな"と思って（笑）。

－"越えられない壁の事を越えることの出来ない壁と呼ぶ事に間違いだとずいぶん前から気づいているけど～"というラインが象徴的だと思いました。"越えられない壁"と"越えることの出来ない壁"って、同じようでいて全然違うものですよね。

辻村：そうなんですよね。この曲はこの言葉が最初にできたんですよ。そういうことは今まであんまりなかったんですけど。......この言葉はだいぶ前に思っていた言葉で。

－ずっと心の中にあった言葉が、『I HEAR YOU』という作品を作っている最中にその答えを見つけることができたなんて。とてもドラマティックですね。

辻村：あ、ありがとうございます。最近ドラマティックって言われるのが好きなんです（笑）。

－ははは。こうやってお話を伺っていてもバンドがとてもいい状態だということがわかりましたし、Track.5のbanvoxさんのリミックスも完全にクラブ・ミュージックですし、ダンス・ロックをやっているバンドは多いけれど、今のHaKUみたいに思い切ったことをしているロック・バンドはなかなかいないなと思いました。それも自らに課していた制約を振りほどいたからですね。

辻村：昔よくインタビューで、"HaKUは何にも染まらない、なんでもできる、明日にはヘヴィ・メタルになっているかもしれない"と言っていたんですけど、本当にその通りだなと思っていて。常にやりたいことをできればいいかなって。今はなんとなくその先も見えているので――実は1週間くらい前に"この先どういうサウンドにしたらいいだろう"ということが見えたんです。まだ内緒ですけど。

藤木：俺らも昨日その話をスタジオで聞かされたばっかりです（笑）。でもお前の作る曲ならなんでもやったる、というスタンスで俺らはずっとやっているので。

辻村：うわっ、そういうこと言うからさ......ツンデレ（笑）！おまけにインタビューの最後にこういうこと言うんですよ（笑）。

全員：はははは！

－楽しみにしています。まずは6月5日から始まる全国ツアーですね。

三好：スタジオの冷房をオフにして、ひたすらみっちりやってます。

藤木：終わったあとはみんな暑いって言いながら、ユデダコみたいになってます（笑）。

三好：4ヶ月くらいライヴをしてなくて、ライヴハウスからここまで離れたことが今までなかったので、日々お客さんがそこにいると思いながら動いたりしてます。"行くぞ～、札幌！"って（笑）。

長谷川：鏡に映った自分を見ながら（笑）。

辻村：すごくいいものになりますよ。楽しみに来ていただけたらと思います。